きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
ローマ・チボリ公園 '99夏 |
1999.10.9(土)
日本詩人クラブの10月例会が行われました。会員による朗読とスピーチは、天彦五男、李承淳、吉田啄子の各氏。講演は相沢史郎氏の「なぜ、方言詩か」。正直に言って、先月の一色真理さんのような有名人ではないので、聴衆の入りが心配でした。しかし、開けてみると満員。追加の椅子まで出すしまつでした。60名くらい集まったのではないかと思います。私が例会を担当しているわけではないけど、うれしいですね。
もうひとつうれしかったことがあります。10年前に日本詩人クラブに入れてもらったんですが、初めて会友の推薦者になりました。その会友の女性も来てくれたこと。あまりお酒は呑めないようですが、ちゃんと懇親会まで出てくれたこと。日本詩人クラブのホームページを通じて入会した方で、正直なところ、どんな方かよく判りません。でも、こうやって出てきてくれれば、お互いに理解し合えるというもの。その第一のハードルが越えられたなあ、と思っています。インターネットの性格上お名前はだしませんが、いずれ広報『詩界』で紹介されます。皆さん、よろしくね。
講師・相沢史郎氏と聴衆の皆さん
○鬼の会会報『鬼』329号
奈良県奈良市 中村光行氏発行
「鬼のしきたり」というシリーズがあります。私は毎回楽しみにしており、今回も期待は裏切られませんでした。
ながい闘病生活のすえ、運悪く亡くなったとき「薬石効なく」と表現するが、この薬石、薬は分かっても石が分からぬ。石は石針で、鍼灸の鍼をムカシは石でつくった。薬でも、鍼でも効果なかったということである。(「薬石効なく」部分)
猫と杓子という無関係なものを組み合せ、滑稽な世界をつくるのが、醍醐味であろう。形容される方は、甚だ面白くないかも知れぬが、する方は優越感を満足させることが出来る。出典は『一休咄』からだ。(「猫も杓子も」部分)
蛇でも、海に千年山に千年も棲めば、最後は竜に変身する。人間も例外でなく、酸いも甘いも訳知りの人物を指す、褒め言葉だった。 (「海千山千」部分)
ポイントの紹介だけで申し訳ないんですが、それぞれ、前文もおもしろいんですよ。断定する文章、ちょっと古風な分からぬ≠ネどという書き方が、文章全体をキリリと引き締めて、読んでいて快感です。
それにしても「海千山千」が褒め言葉とは知りませんでした。ちなみにパソコンに付属の辞書で引いてみますともの事の裏まで通じていて、ずるがしこいこと≠ニありました。やはり現代では悪い意味しか残っていないようです。
「悪人」という言葉も、そう言えば逆転したなあ、と思いあたります。平安の頃は強い人≠ニいう意味だったそうです。言葉の変遷を辿るのも楽しいですね。
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