きょうはこんな日でした 【ごまめのはぎしり】

1999.2.22(月)

 ようやく身の回りが落ち着いてきました。3/15発行のPTA会報の割り付けも済んだし、PTA地区懇談会というのもやって、今年度役員の選出も終りました。あとはその人に4/1以降、私の分担を押し付けて小学校PTA役員はオシマイです。
 その地区懇談会で意外な場面に出合いました。私の担当する家庭は20軒ほどと少ないのですが、出席率がなんと9割。それもスゴイと思いましたが、懇談会そのものがおもしろい。議案はたいしたことがなくて、新しく1年生になるお母さんの紹介と、新役員の選出だけです。新役員は予め根回ししてありますから、承認だけです。10分で終りになりました。当然、私は解散宣言をして、残ってダベリたい人はどうぞ、と、やったんです。

 だれも帰る人がいない! お茶を飲んだりお菓子をつまんだりしながら、ダベリにダベって1時間。10分の会議でダベリが1時間とは、なんだコリャア、と思っちゃいましたよ。
 何度も書いてますが、私の住んでいる地区は戸数300ほどで、小学校の全校生徒も100人を切っています。だから学校と地域がとても密着しています。お母さん方も熱心です。口うるさい熱心さではなくてボランティアに積極的に参加する熱心さです。
 その秘密を見た思いがしました。お母さん方がみんな仲がいいんですね。その1時間はガヤガヤと笑い声の渦でした。そのままのパワーで学校の草とりやプール清掃のボランティアに突っ走るんだな、と感じました。
 まあ、分校になってもおかしくないような小規模校ですから、地域が密着しないと学校運営も成り立たないし、親類縁者のかたまりのような地域ですから、そんなことも可能なのかな、と思います。
 ここに来て10年。いわゆる「町場」では考えられないような、いい場面に出合って、ほのぼのとした気分です。


月刊詩誌
『柵』147号
   saku147 
  大阪府能勢町 志賀英夫氏発行

 先月もご紹介した大阪の詩誌です。ここに「風見鶏」というコーナーがあって、各地の詩誌の編集後記などをピックアップして載せて
います。ここに載るにはかなりの筆力が必要なんだな、と日頃から拝見していました。なんと、今回は私が『山脈』103号で書いた「山脈後記」が載っていて驚きました。これはうれしい。この場を使って志賀さんにお礼申し上げます。
 この詩誌は詩はもちろん、評論、エッセイ、書評と実に多彩です。なにせ毎月140頁近い厚さです。その中で今月は次の詩をご紹介します。

 子犬が生まれた/桜井武尚氏

ノンに子犬が生まれた
うちのおばあちゃんは
「こまった こまった」
と言いながら
おかゆをつくって
息を吹いてさましている
「こまった こまった」
と言いながら
床のおしっこを拭いている
「こまった こまった」
と言いながら
秤を出して
すぐ目方を測ろうとする
「こまった こまった」
と言いながら
一匹ずつ抱いてほほずりしている

 これはよく判りますね。詩では禁じ手になっている同じ言葉のくり返しが逆に生きていると思います。こういう使い方はさすがだなあ、と感嘆します。特に最終行なんか、たまりませんね。
 またまた私事になって恐縮ですが、うちにも6歳になる室内犬がいます。メスです。子犬ができたらとても面倒見きれないと思って、生後6カ月か1年ほどで避妊手術をしました。すると性格がオスのようになって、失敗したな、と思ったことがありました。
 この詩を読んで、また、失敗したな、と思っちゃいました。人間の勝手で手術をしたけど、ほんとうに良かったんでしょうかね。



 
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