きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】

1999.4.7(水)

 きょうは西本梛枝さんからいただいた本、四冊を一挙公開します。西本さんは私の所属する同人誌『山脈』のメンバーです。日本詩人クラブ、日本ペンクラブ、日本旅行ペンクラブなどの会員でもあり、プロの旅行作家です。関東ではそれほど知られていないようですが、JOBK、つまりNHK大阪のラジオ番組も持っていて、関西では著名な人です。


滋賀銀行PR誌『湖』129号
   mizuumi 129
  1994.4 滋賀県大津市 鰍オがぎん経済文化センター発行

 季刊の滋賀銀行PR誌です。毎号「近江の文学風景」と題して、作家とその作品の近江との関わりを紹介しています。1996年には、それらをまとめて『鳰(にお)の浮巣』という単行本を出版しました。今号では城山三郎の小説『一歩の距離』と滋賀の関係を書いています。
 私もこの「近江の文学風景」に刺激されて、紹介された本を読んだりしています。
 もうひとつ「街物語」と題して、滋賀県のさまざまな町と文化、文学の歴史を連載で書いています。こちらは本当に肩の凝らない、散歩感覚で読むことができるエッセイです。
 いずれも贅沢なカラー写真をふんだんに使ったもので、私などのように白黒の同人誌編集に明け暮れる身にとっては、なんともうらやましい限りです。PR誌ですから、滋賀銀行に行けばもらえるんでしょうね、きっと。お近くに滋賀銀行の本店、支店のある方は行ってみてください。


ブルーガイドニッポンα314『京都四季花の名所めぐり』
    kyoto siki
  1999.3.28初版 実業之日本社刊 1300円

 いわゆるガイドブックですから、お手にとって見たことがある人も多いかもしれません。京都の桜、梅、藤、菖蒲などの名所・穴場を紹介しています。全部で100ヶ所近くになります。西本さんは足で稼ぐ人ですから、おそらく全てに行っているでしょう。大変な労働だと、いつも思っています。
 ときどき、お嬢さんもご一緒しているようです。私は西本さんのお宅にもお邪魔したことがあり、ご家族ともお合いしています。通行人の中にお嬢さんを発見したりして、密かな楽しみになっています。この本にはいなかったですね。


ブルーガイドニッポンα315『大阪四季花の名所めぐり』
    osaka siki
  1999.3.28初版 実業之日本社刊 1300円

 前出の大阪版です。こちらは75ヶ所。いやあ、それにしてもすごい数ですね。いくら商売とはいえ、本当に重労働なんだな、と思います。そういえば日本詩人クラブの関西大会でお合いした折、取材の帰りとかで、西本さのバッグをお持ちして歩いたことがあります。その重いこと。20kg以上はあったのではないかと思います。
 で、この本の中にご家族は? いないみたい、、、。最近、愛ちゃん(お嬢さん)はご一緒していないのかな。


ブルーガイド・ムック北海道版『花を見に行こう』
    hokkaido
  1998.5.20初版 実業之日本社刊 1350円

 これは西本さんがお書きになった本ではないんですが、私が北海道生まれだということで送ってきてくれました。うれしいですね。西本さんのご好意もうれしいし、北海道の写真を見られるというのもうれしい。
 私が北海道で生まれたのは事実です。しかし2歳頃に内地(北海道では本州のことをそう表現します)に渡って、父親の地元・福島県いわき市で育っています。小学校3年のときに母が死にました。そのあおりで弟と二人、芦別の親戚に預けられました。そこで過ごした一年間が、私の記憶に残る北海道体験です。これは自然も人間関係も強烈でしたから、私の原点だと思っています。

 ですから、正直に言って花の記憶はあまりありません。ネコヤナギ、せいぜいミズバショウくらいです。一番印象に残っているのは熊笹です。40年前ですから、いたるところに原生林が残っていて、そこの熊笹は立派なものでした。まあ、この辺の話はおいおい作品の中でやろうと思います。

 そうは言っても、頁をめくるたびに北海道の匂いを感じます。この本に出てくる花々は、最近になって栽培されたものが多く、私の記憶にはないんですが、そのまわりの空気を感じます。内地と違った高緯度特有の空気と言いますか、スカッとした空気です。純粋と言ったら、たぶん言いすぎになると思いますが、酸素21%・窒素78%・アルゴンその他少々の化学式のような空気です。そんなものを感じながら本を見るなんておかしいかな?



  
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