きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり
murasame mongara
新井克彦画「ムラサメモンガラ」




1999.6.6(月)

 6月4日は日本詩人クラブの第二回理事会でした。理事会の内容は詩人クラブの広報誌『詩界』で公表されますので省略。会員、会友の方はそちらをご覧になってください。
 理事会が終ったのが20時。それから車を飛ばして北茨城まで行ってきました。目的は『山脈』の夏の合宿の下調べです。途中で食事をして、神楽坂から3時間で到着しましたから、意外に近いですね。
 山田隆昭理事と水島美津江さん、水島さんの友人の女性と私、計4名で、水島さん友人の別荘に泊らせてもらいました。朝4時まで呑んで、カラオケを歌って、日頃の憂さを晴らしました。

 明けて5日は現地調査。民宿2件を紹介してもらい、岡倉天心記念館、野口雨情記念館を下見しました。それから私のわがままで福島県いわき市まで行って、いわき市石炭化石館を見学しました。実は私、いわき市の湯本に2歳頃から小学校3年生まで住んでいたんです。父親の親族は現在もいわき市に住んでいます。
 石炭化石館を訪れたのには訳があります。日本ペンクラブ電子メディア対応研究会で一緒に委員を務めているNHKの倉持光雄さんから勧められたからです。炭坑の歴史は現在のエネルギー問題につながることなので、それを書くのが村山の立場ではないか、と言われてしまいました。確かに北海道芦別とともに湯本は私の物を書く原点になっています。詩かエッセイか、小説になるか判りませんが、やってみるか、と思い立っての現地調査となった次第です。
 行ってみて感激しましたね。記憶にある昭和30年代の生活も復元されていました。なにより現在の私が職業として関わっている防爆の原点を見る思いがしました。有機溶剤を扱っていますので、粉塵・有毒ガスに対する炭坑の対応が今につながっているのが判りました。現在の我々が如何に先人の犠牲の上に成り立っているかを理解したつもりです。

 肝心の夏の合宿ですが、ちょっと戸惑っています。西日本から来る同人を考えると、やっぱり遠い。民宿の宿泊料も意外に高い。しばらく頭を冷やして考えてみます。

 この留守中にいただいた本が数冊ありますが、今日も酔っていますので (^^; この一冊だけを紹介します。


『女人和讃』晟軒文庫第三号
   nyonin wasan
  1994.11.23 東京都国分寺市 森秀樹氏 発行

 日本ペンクラブの電子メディア対応研究会で一緒に委員を務めている森さんに私の詩集『特別な朝』をお贈りしたところ、ご丁寧な礼状と供に送られてきました。
 その名の通り、和讃・御詠歌の考察です。ご自身の身内を会しての考察で、短歌・俳句とのつながりをお考えになっているのが面白いと思いました。私自身も法要の時に御詠歌を聞く機会があり、興味を持っていますが、正直なところ意味を含めてよく判りません。これを機会に森さんにお会いしたときはご教授願おうと思っています。
 それにしても谷川俊太郎や寺山修司との関連が出て来て、意外なところで現代詩との接点があることが判ります。まあ、詩はすべての原点という見方もできますから、当たり前のことなのかもしれませんね。



 
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