きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
新井克彦画「茄子」 |
1999.7.14(水)
きょうは休暇です。この土日が出勤、徹夜でつぶれてしまい、あすまた徹夜の予定ですから、ここはちょっと身体を休ませておかないといかんな、となった次第です。そんなことを考えるようでは、もう、トシですね(^^;
いい機会でしたので、懸案だった日本詩人クラブのホームページを作りました。団体のHPですから、あまりくだけたことも書けないので、ちょっとおもしろくないかもしれませんが、詩人クラブという組織を知ってもらうには役立つと思います。よろしかったら覗いてみてください。URLは、
http://member.nifty.ne.jp/japan-poets-club/ です。
これで自分のHPと詩人クラブのHPを扱うことになりました。私の所属している同人誌『山脈』のHPも一部アップしています。日本ペンクラブのHPも面倒見ろと言われています。ペンの方は現在のところ自分で何かやることはないんですが、4つも扱ってどうなるか心配もあります。ごちゃごちゃにならないように気をつけなければいけませんね。いずれのHPでも、何かご指摘があればお教えください。
○詩誌『飛天』19号
東京都調布市 飛天詩社 発行
毎年、七夕は楽しみです。年に一度『飛天』が発行される日だからです。バックナンバーを調べると5号からありますから、もう14年ももらい続けていることになります。
『飛天』は磯村英樹さんの教室の生徒さんたちが始めた詩誌と伺っています。同人は20人弱ですが、磯村さんと、この頁の先頭にある絵をお描きになった新井克彦さんと、もうおひとかたを除いては全て女性という、うらやましい同人誌です。
気を付け≠謔閾休め=^磯村英樹
−「漢字のイメージ」9
「英樹には気を付けなさい≠チて
母に注意されました」
とためらう娘に
「気を付け≠謔閾休め≠フ方がいいよ」
と答えた
こちこちの不動の姿勢≠ナ
はじめてのキスを受けた少女の日の彼女の母が
ふっと懐かしかったが……
ふりはらい
「休≠ニいう字は人が木に身を寄せて憩うかたち
英樹には身を寄せてやすらぐものだ
昔の人も寄らば大樹の陰≠ニ教えている」
とつけ加えた .
(こんなのをキ弁というのかなと反省しながら…)
娘は納得したように微笑み
「ごいっしょに休ませていただきます」
と身につけたものを脱ぎはじめた
一本の横棒がはいって
休んでいたものが体≠ノなった
磯村さんほどの詩人に私なぞが言うべきことはありません。この見事な作品を堪能してください。こんな作品を一度は書いてみたいと思っているんですが、人生経験が足りないようです(^^;
○横山せき子氏詩集『秋の庭』
1999.7.20 書肆青樹社刊 2000円
横浜詩人会、日本詩人クラブ会員の横山さんからいただきました。非常に素直で、読みやすい作品群です。
高い風
--風高く吹かずば
凧あがらず--
これはT氏の言葉であるが
ままならぬ世を生きるものとして
迫り来る日常を
乗り越えるためにも
私に与えられた
貴重な言葉と思い
心に秘めて
歩みつづけている
逆風、逆境も見方を変えれば大事なものだと教えられます。それを「貴重な言葉と思」うという横山さんの感覚は、この詩人の本質を表しているように思います。
第一章は「亡夫に捧げる」という副題のもとに9編の作品が収められいます。24年前に亡くなったご主人を、今だに詩い続けるという姿勢にも共感しました。
○個人誌『粋青』17号
大阪府岸和田市 後山光行氏 発行
このHPでもお馴染みになったと思いますが、後山さんの個人誌です。限定30部という貴重な本を3年前の3号からいただいています。
橋の上で
老夫婦が反対方向に歩いていて
ふと立ち止まる
------夕焼けがきれいですね
------明日も
いい天気になりそうですね
会話が私の耳をかすめる
もう何十年も聞かなかった気がする
美しい言葉だ (「夕焼けの時」部分)
後山さんと私は同年代です。そのせいか、こういうフレーズがよく判ります。なんでもない会話を「美しい言葉だ」と言う気持ちが痛いほど伝わってきます。なんか、おおげさですが、人生の極意のようなものを感じるんです。
後山さん、お互いにトシということですかね(^^;
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