きょうはこんな日でした【 ごまめのはぎしり 】 |
新井克彦画「ムラサメモンガラ」 |
2000.1.14(金)
今日は「どんど焼き」の日でした。自宅の隣が神社で、毎年、境内で催されます。午後3時頃から燃されますので、私が帰ってきた頃にには、もう下火ですが、それでも団子かついで行ってみました。
大人の腰ぐらいの高さまでしか火はないのですが、それでも雰囲気は楽しめます。竿の先の針金に団子が10個ばかり丸くぶら下がっているのが判りますか? これを食べると風邪をひかない、頭が良くなるそうですが、後者は私にとって無縁でした(^^;;
お酒と甘酒をご馳走になって、いい気分です。
○個人詩誌『遊歩者(ふらぬーる)』T |
2000.1.8 栃木県宇都宮市 大谷武氏発行 非売品 |
昨年10月に日本詩人クラブの会員におなりになった大谷さんから、新年会の席でいただきました。新年会の日、1/8
を発行日にしていて心憎い配慮ですね。A4版を八つ折りにしたリーフレット形式で、2編の詩が収められています。
わたしは
路地裏に落ちている時間が好きだ。
洗ってラッカーを塗ると
内包した過去がにじみでてくる。
水に溶けてしまうものが多いこの世で
これは貴重だ (「梱包された「思春期」の断章
[」部分)
「思春期の断章」というタイトルをつけた意味がよく判るように思います。私は高校生の頃、米軍基地の街、御殿場市の学校に通っていて、夕方になると呑み屋街をうろつきました。今にして思うと「路地裏に落ちている時間」を探していたんでしょう。この作品でそれを自覚しました。
「水に溶けてしまうものが多いこの世」という視点もいいですね。そうなんです、みんな流れて行ってしまうものばかり。しっかりと自分の感覚で固着できるものは、なかなか無いんです。いや、固着させようとする人が少ない、と言った方がいいかもしれませんね。
大谷さんの視点の確かさを感じさせる作品だと思いました。
○阿部堅磐氏小譚詩 『ぼくと叔父さんの物語』 |
1999.1.6 名古屋市中区 人間社刊 1000円+税 |
日本詩人クラブの会員名簿電子化を担当していますが、堅磐さんの読み方が判らず困っていました。山田隆昭さんに訊ねたところ「かきわ」さんとお読みするとの応えでした。「けんばん」さんでいいのかと思っていましたので、えぇー、ホント!?と内心疑っていましたが、本当でした(^^;; 表紙に「あべ
かきわ・ぶん」とあります。山田さん、疑ってゴメンナイ。いずれお名前の由来もお聞きしたいですね。
本の内容は童話詩と言っていいでしょう。父親の弟の「叔父さん」が遊びに来て「ぼく」をドライブに連れて行ってくれる、という設定になっています。その中で、
「あのね、叔父さん。叔父さんはどうしていつ
も一人でうちに来るの。花嫁さんを連れて来れ
ばいいのに。」
と言う場面があります。応えは、竜宮城の乙姫だったので竜宮城へ帰った、です。私は離婚経験がありますから、ゲスの勘ぐりですが、ピンと来ましたね。あるいはまったくの独身、死別かもしれません。いずれにしろ、竜宮城へ帰った、という応えは「ぼく」にとっては納得できる、あるいは納得したい応えだったようです。
そうやって男の子は大きくなっていくんだなぁ、と感じさせる童話でした。中2の娘にも読ませようと思います。どんな反応が出るか、楽しみです。
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