きょうはこんな日でした【 ごまめのはぎしり 】 |
新井克彦画「ムラサメモンガラ」 |
2000.2.26(土)
横浜ペンクラブ主催の合同出版記念会に、横浜・馬車道の「十番館」に行ってきました。わが『山脈』主幹の筧槇二氏著『おーい ポポよ』、椎名ヒロシ氏写真集『モロッコ旅情』、城井友治氏短編小説集『錦の庭』の三冊の出版記念会でした。
三氏とタイトル書の女性 |
出席者は50名ほどでしたが、筧さんの関係で詩人が半分、あとは作家の方々で、いつもとはちょっと違った雰囲気でした。いろいろなジャンルの人が集まった方がおもしろいですね。呑み方もおとなしかったなあ。見習おう(^^;;
○椎名ヒロシ氏写真集『モロッコ旅情』 |
1999.4.20 東京都品川区 光村印刷刊 1000円+税 |
当日会場でいただいた写真集です。セミプロと紹介されていましたが、そうは思えない写真ばかりでした。ツアーに一緒に行った人たちの記念に、として出版されたそうですが、ご一緒した人は喜んだでしょうね。旅行の写真はたくさんあるでしょうが、本として残ることはまずないでしょう。その発想、企画に驚きです。
○城井友治氏短編小説集『錦の庭』 |
1996.3.4 東京都千代田区 郁朋社刊 1600円 |
八つの短編から成っています。おもしろくて一気によんでしまいました。刑事物の「泥」、老年になっての隠し子を扱った「ところによっては雨」、幕末の、吉田松蔭異聞とも言うべき「裏声」、臨死体験を扱った「電車」、社長の恋の「二人だけの秘密」、ワープロ文字を扱った「水字」、娘が見た父親像「錦の庭」は表題にもなっているだけに佳作です。圧巻は刑事物の「手紙」ですね。
これだけ書ける人が無名(失礼!)でいるというのは不思議な気がします。それだけ日本の文学は裾野が広いと喜ぶべきか、見る人がいないと悲しむべきか、複雑な心境です。いずれにしろ、久々いい小説を読ませてもらって、得した気分です。
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