きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり
mongara kawahagi.jpg
新井克彦画「モンガラ カワハギ」




2001.1.15(月)

 ここ数日はひどいモンでした。1月10日の夕方から急に調子が悪くなり、寝込んでしまいました。11日にはPTAの新年会をキャンセル、12日は日本詩人クラブ理事会、13日は詩人クラブの新年会、14日は『詩と思想』新年会と続いていましたが、すべてキャンセル。ひたすら寝ていました。
 今日になってようやく会社に行って、付属病院で診てもらったところ、インフルエンザとのことでびっくりしましたよ。咳は出ない、鼻水もなし熱もなし、でしたから、まさかインフルエンザとは思いもしませんでしたね。ただお腹の調子が悪くて、頭がボーッとして食欲がないだけでした。ベッドから立ち上がることは結構シンドかったですけど…。
 しかし、最近の医療ってのはすごいモンですね。血液検査にウィルスの反応がある、脱水症状が出る、ってんですから驚いてしまいました。そこまで判るんだ! 私の体重は60k弱ですが、この3日ほどの間に55kまで落ちてしまい、癌にでもなったのかと覚悟していましたけど、まあ、インフルエンザということで一安心(ん?)でしたね。
 この間、酒は一滴も呑まず、呑みたくもなく、煙草もほとんど喫わず、ずいぶん身体に悪いな(^^;; と思っていました。点滴を受けて、ようやく復活しました。いただいた本もメールも見ず、ちょっと溜まってしまいました。がんばって遅れを取り戻さなくては…。



佐合五十鈴氏詩集『ゆれる舟』
yureru fune
2000.12.10 東京都東村山市 書肆青樹社刊 2300円+税

 握手

手を離すと
わたしの手の在ったあたりを
ゆるりと 空に泳がせた

呼びかけても
わずかに口許が緩むだけの あなた
渡りかけた川の冷たさがこたえるのか
無意識の手の動きなのか
握手を求めているようで
わたしはまたしても手を差し伸べている
そうして 通じないだろうひとに
それが唯一 握手しているひととの接点
あなたとの最後の会話になる
かも知れない不安を押しやって
あなたの手のぬくもりを確かめている
骨が 皮にくるまれただけの手なのに
わたしの手よりずっと温かい
不意に
「冷たい手やねえ」と言う
信じられないことばに
思わずあなたの顔をまじまじと視つめた
いまのことばは嘘のように
眼を閉じている
外は 霙が横なぐりに降っていたので
わたしの手は凍えていたのだ
あなたの感覚を一瞬呼び戻したのは
霙のせいなのか 握手のせいなのか

あなたは 生きて在ることの枷を
ひとつひとつ捨てて 身軽になって
軽く 軽くなって
どこへゆくの

 今わの際にある「あなた」から「冷たい手やねえ」と言われた驚き、そこには「わたしの手よりずっと温かい」ことへの希望があったのかもしれません。しかし現実には第1連のように「わたしの手の在ったあたりを/ゆるりと 空に泳がせた」だけだったのでしょうか。最終連のように「ひとつひとつ捨てて 身軽になって」いったのかもしれません。「あなた」と「わたし」の微妙な呼吸を見事に表現した佳作といえましょう。
 そして、本当に人間は「軽く 軽くなって/どこへゆくの」と考えさせられます。「生きて在ることの枷」が重ければ重いほど「軽く 軽くなって」いくのかもしれません。短い作品ですが、言葉が凝縮されていて、生死の本質を考えさせられる作品だと思います。



鬼の会会報『鬼』345号
oni 345
2001.2.1 奈良県奈良市
鬼仙洞盧山・中村光行氏発行 年会費10000円

 ツマミは何を
 上手く、酒のツマミを食さねばならない。ツマミは栄養を補うものが好い。肝臓の働きを助けるタンパク質、ビタミン類はぜひ。肝臓病患者の食事と同じものを、ツマミにすれば好い。高タンパク、高ビタミン、低脂肪は三大要素である。脂の少ない魚や肉、緑黄野菜や豆腐など大豆を素材にしたもの。脂肪、塩分を多く含んだもの。ポテトチップ、レーズンバター類は避ける。膵臓を悪くするのだ。
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 連載の「鬼のしきたり」には仏教関連の話題が多く、私自身にはそちらの方が勉強になるんですが、ついつい酒≠ニいう文字が出てくると、そちらに惹き込まれてしまいます。これは酒に無くてはならない「ツマミ」についてですね。「高タンパク、高ビタミン、低脂肪は三大要素である。」ということは判っていますが、ついつい「ポテトチップ、レーズンバター類」になってしまいます。なぜならば、調理しなくてよいから。それでもツマミがあればいい方で、毎晩の寝酒3合はほとんどツマミなしです。いわゆるカラ酒というやつで、煙草がツマミですね。こんな生活をしていると、いずれヤラレルなと自分でも思います。光行さんのこの文章をテーブルに貼っておこうかしらん。



 
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