きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
新井克彦画「モンガラ カワハギ」 |
2001.3.24(土)
『山脈』例会の日でしたが、自治会の仕事があって欠席しました。4/1に春祭りが予定されていて、その準備です。自治会役員としての任期は3/31までなんですけど、翌日の春祭りまでは参加が義務付けられてしまいました。まあ、1年の締め括りですから、気持よく受けて、悔いを残さないようにしようと思います。
○隔月刊誌『東国』115号 |
2001.3.10
群馬県伊勢崎市 東国の会・小山和郎氏発行 500円 |
雪ふる日に/関口将夫
無音の気配で障子を開けると
一面の雪である
ひたすら降りつづける雪は
何処か悲しい匂いがしてひとを黙らせる
柱時計の中にも雪が降っている
しん。しん。しん。しん。しん。
ひとかたまりの静かさを刻んで
柱時計の中に雪がふっている
世界中いっせいに
この静けさに包まれたらいい
眠るでもなく
会話するでもなく
ただふりそそぐものに包まれて
たった一分間でいい
だれも殺さない
だれも死なない時間があっていい
静かですが、熱い思いを感じさせる作品ですね。「柱時計の中にも雪が降っている」という、時間への概念、そして最後の3行に集約されている人間への思い、すばらしい視点をしていると思います。技術的にも、使い古されているしん しん≠ニいう常套句を、読点を付けることによって、まったく新しいものに変えていくという、並の詩人では考えつかない手法を持っていると言えましょう。
そういう意味では「悲しい」という手垢の着いた言葉も、生きていますね。「匂い」や「ひとを黙らせる」という言葉が奏効しているんだと思います。奇をてらった言葉だけが詩の言葉ではないよ、と教えられている気がします。
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