きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
新井克彦画「モンガラ カワハギ」 |
2001.3.31(土)
朝から雨。冬に逆戻りしたように、未明は雪でした。隣の家の屋根にも、うっすらと積もっているのが見えます。8時頃には雨になったものの、氷雨ですね。おーっ、寒い。
そんな寒い日に、なんと朝から外仕事です。明日の自治会春祭りの準備で、神輿やら山車やらを整備しなくてはなりません。明日の話ですから、雨だろうが雪だろうが準備をしないわけにはいきません。ホント、震えましたよ。でも、精神的には明るいです。明日は晴れという天気予報ですし、なにより、今日いっぱいで自治会役員の任期が切れる! 最後のご奉仕、という気持で、余裕でしたね。
○丸本明子氏短編小説集『帽子がとぶ』 |
2001.3.1 大阪市北区 編集工房ノア刊 2000円+税 |
詩人であり、小説も書く神戸の丸本さんの短編小説集です。吊橋から落ちた保育園児を、後から飛び降りて空中で抱きかかえた先生を描く「吊橋」、山間の隠れ蓑という名の木に同化した老婆を扱った「隠れ蓑」、若い時に切符売りの女性と結婚しようとして、飼育するイルカの反発に合ってあきらめ、40年後の退職時に結婚するという「水族園」などなど、さすがは詩人の感性が書かせる小説だなと思う作品が、12編も集められています。
最初は散文詩のつもりで読んでいて、途中で小説だと気付きました。しかし、散文詩として読んでも差し支えないと思っています。情景で語らせる抒情、と言ってもいいでしょう。詩人の豊かな感覚がなければ書けない作品群です。あとがきで、被災地芸術文化活動助成金を受けたとありますが、行政も粋なことをやるなと思いました。こういう本に助成してくれるのが本当の芸術支援というものでしょうね。それも読後感をさわやかににしてくれる一因だと思いました。
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