きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり
mongara kawahagi.jpg
新井克彦画「モンガラ カワハギ」




2001.4.25(水)

 中学校PTAの総会があり、出席してきました。新しい役員が選出され、私の任期もこれでおしまいです。最後の仕事は総会の司会でしたが、大きな問題もなく無事に終了することができました。メデタシ、メデタシ。
 これで1年間続いたPTA役員も、自治会役員も終って、何やら力が抜けた感じです。こういう時が病気になりやすので、意識して注意しています。でもまあ、日本ペンクラブの委員も日本詩人クラブの理事も続行しそうですから、そんなに気を抜いてはいられませんけどね。おっと、そうだ、青少年健全育成会の副会長というものもあったんだ。気なんか抜いてられないんだっけ(^^;;



月刊詩誌『柵』173号
saku 173
2001.4.20 大阪府豊能郡能勢町
詩画工房・志賀英夫氏発行 600円

 決断/浅野 徹

心臓の左心室にできた血栓を
とりのぞくため
手術をすることになった
心臓血管外科の医師の診断によれば
このまま放っておくのは危険だという
近い将来 脳にまで飛んで
脳梗塞を引き起こす原因となる

それにしても
胸を切り開き 肋骨をとって
動脈を人工心肺につなぎ
心臓を一時的に停止させる手術には
迷いが ある
妻は 長時間の手術に
わたしの疲弊した体力が耐えられるか
しきりに 心配している

ことばを殺して病院を出る妻を
済まぬという気持で見送るしかない
たび重なる検査漬けで
体力も食欲も落ちたわたしは
自分のためよりも
妻子のために生き伸びたいと願っている

 3月7日に亡くなった浅野さんの作品です。2月末頃に届いた作品のようで、おそらく絶筆ではないかと思われます。「哀惜の思い」で巻頭に飾った、と志賀さんは「身辺雑記」で述べています。
 最終連の奥様へのお気持、奥様とお子様のために「生き伸びたいと願っている」お気持は痛いほど胸に迫ってきます。浅野さんとは1、2度しかお会いしていませんが、大きな瞳が印象的な方でした。ご詩集への礼状にも、さらにお礼状が来るというような、几帳面な方でした。惜しい人を亡くしたと思っています。ご冥福をお祈りいたします。



 
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