きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり
kumogakure
「クモガクレ」Calumia godeffroyi カワアナゴ科


2002.1.23(
)

 会社に出入りしている生命保険会社のセールスレディーから誘いを受けて『銘酒「久保田」・地ワインを楽しむ会』というところへ行ってみました。会場はその保険会社の営業所会議室です。会費1000円。要は保険会社の宣伝なんですが、7年ほど前にも誘われて行ったことがあり、いい思いをしました。二匹目の泥鰌というわけですけど、やはり良かったですよ。
 「久保田」の萬寿、碧寿、紅寿、千寿がズラリ。「久保田」には百寿というのもあって、すべて呑んだつもりでいましたけど、紅寿は知りませんでしたね。まずは萬寿から。さすがにうまい。「越乃寒梅」も大好きですけど、それと双璧を並べるだけのことはあります。では未知の紅寿へ。ここで自分の失敗に気付きました。なんとマズイ酒なんだと思ってしまったのです。
 大酒呑みの後輩の男をひとり連れて行きました。彼は萬寿など見向きもせずに紅寿から入ったのです。馬鹿だな、うまい酒は早く呑まないと無くなってしまうぞ、と揶揄してやったのですが、実は彼の方が正解だったのです。最初に一番うまい酒を呑んでしまうと、後から呑む酒はすべてマズク感じてしまうのです。そこを判って2杯目を萬寿にした後輩はやはり本物の呑ン兵で、やることが違うな^_^;
 まあ、そんな失敗もありましたけど、「久保田」を呑み比べるということはさすがにやったことがないので、いい経験でした。萬寿はすぐに売りきれてしまいましたけど、後は呑み放題。1000円で呑めるんなら毎年やってくれと頼んでおきましたけど、考えたらその保険会社に私は入っていませんでした。厚かましかったかな?



詩と評論・隔月刊『漉林』105号
rokurin 105
2002.2.1 東京都足立区
漉林書房・田川紀久雄氏発行 800円+税

 あなた、そんなに偉いの/渋谷 聡

魚は水の中
鳥は空の上
みみずは土の中

犬が丘の上で吠えている

思想が
人を殺すのではない
あなたの無知が
人を殺すのだ

ぼくは
ぼくが死ぬであろう日付を決めた

冬がくれば
ふるさとに雪が降る
それでいいじゃないか
水になり雲になり流れていく
何が偉いとか
誰が偉いとか
そんなに威張りたいの

いつまでも続けていればいい
怯えた犬の遠吠えみたいに

 「偉い」ということは他人が決めることなのでしょう。自分で自分を偉い≠ニ思っている人が多くいるように見受けられますけど、それは「それでいいじゃないか」と思います。こちらに向かって「威張」ってさえこなければ。でも威張ってくる人が多いですよね。まあ、威張らせておけばいいやと思っています。
 気をつけなければいけないのは、自分が知らず知らずに威張った態度を取っていないかに注意することでしょうね。私も50歳を過ぎてそれを感じています。社会的にはまだまだ年長者に一目置く風潮があって、特に会社関係ではその傾向が強いです。関連会社に出張したときなど、非常に丁寧な扱いを受けて、それが自分の実力であるかのような錯覚に陥ることがあります。怖いのは、注意していてもフッと忘れることがあることですね。作品を拝見して思いを新たにしました。



弥田仁氏著『鬼々のうた』
2002.1.20 京都市右京区 洛西書院刊 2200円

 「鬼を追跡調査する六甲倶楽部」という会の会報に綴ったエッセイをまとめたもののようです。万葉集から江戸時代までの和歌を冒頭に置き、それに関連する鬼の話が記されていて、歴史的な背景もきちんとした作品です。何より鬼に対する見方に共感しますね。「鬼とは、他人をさして言うのではない。自分の心に自分で問い糾すものであろう」。最初に書かれている言葉です。著者の基本的な姿勢が明示されていて好感を持ちました。
 古代から現代へと続く鬼の出現。心の中に住む鬼ですから、心が変らない限り鬼は住み続けるのかもしれません。心の中の鬼とは何か、著者の解く鬼の姿は傾聴に値します。鬼に興味のある方には必読の書と言えるでしょうね。お薦めします。



木島始氏『3言語4行連詩』
kijima1

 木島さんから「全部載せていいよ」と許可を得ましたので、JPGでちょっと容量が大きく(50KB)なりますが載せてみます。ほぼ原寸大です。ちょっと読みにくいかもしれませんね、ご容赦ください。PDFならもっときれいに表現できるのですが、今はソフトがありません。いずれ買わないといけないなと思う次第です。

kijima2

 こちらはGIF、15KBです。このくらいの容量にしないといけないですね。
 拙HPの載せたらイスラエルとイタリアから見にきてくれるそうです。まさにインターネットの醍醐味。木島さん、機会を与えてくださってありがとうございました。



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