きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり
kumogakure
「クモガクレ」Calumia godeffroyi カワアナゴ科


2002.7.3(
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 新しい測定機が納入されて、立会いました。理系の人はご存知と思いますが、FT-IRというものです。英国メーカーのものを購入しました。値段は詳しくは書けませんが500万円程度です。最新の理論を組み込んだもので、試用段階では問題なく立ちあがりました。
 今回は私がもっぱら使うという目的ではなくて、製造課のオペレーターさんが使います。そのオペさんにも来てもらって試用しましたけど、彼は理論をまったく知りません。理論の概略を説明して、使い方を説明して…。実はもうひとり、私たちのグループに配属になった男にも同様に説明して…。ちょっと疲れました。でも、真剣に聞いてくれて(当り前ですけど)説明のし甲斐はありましたね。私が定年退職するまで、あと7年。この測定機はそれ以降も稼動してくれることでしょう。そうなったら、そうなる前でも、ですけど、彼らが私の後を継ぐことになります。そんな思いを込めて説明しました。これから私が導入する機械・設備は、ますますそういう思いを強くすることになるでしょう。変なところで感慨を受けています。



木島始氏著『三人とんま ひとまとめ
3nin tonma
2000.11.15 東京都文京区 創風社刊 1200円+税

 おもしろいタイトルです。三人のとんまたちとは、オドケヤ・オンちゃん、ノンビリ・ノンちゃん、ピンボケ・ピンちゃん。個性あふれる三人の子供たちが繰り広げる児童文学の世界を堪能しました。なかでも「ながれ星とじまんくらべ」は発想のユニークが素晴らしい。星に向って石を投げたところ、ヒューと落ちてきました。三人のうち誰の石が当ったのか調べることになりました。偶然、三人とも動物園に行って、オドケヤ・オンちゃんは象に、ノンビリ・ノンちゃんはきりんに、ピンボケ・ピンちゃんは豚に聞いています。で、誰の石が当ったかと言うと…。それを明かしゃオシマイでしょう。お買い求めになって読んでみてください^_^;
 児童文学は決して子供のみのための文学ではないと思います。大人にとっても、理路整然とした思考から抜け出せる教科書ではないかと思います。理論だけでは頭が硬直していくように感じます。アドリブの多いジャズを聴いて、頭をリフレッシュさせて、もう一度実生活に戻る、そんな作用を児童文学が果しているように思うのです。



木島始氏著『ノリちゃん』
nori chan
2000.11.15 東京都文京区 創風社刊 1000円+税

 こちらは、ようやく字を覚え始めたころの女の子が主人公。インコを飼ったり、留守番をしたり、女の子らしい冒険≠ノ遭遇します。しかし、話はそう単純ではありません。いとこのミノルはノリコより10歳も年上なのに、よく遊んでくれます。だが、あるとき突然ノリコの前から姿を消してしまいます。3枚の手製絵葉書をビエンチャンからノリコに出して、生きているとも死んでいるとも判らない状態です。
 この本はそれ以上何も書いていません。子供にとってはそれで良いのか判りませんが、大人はビエンチャンの歴史的背景を知っています。ミノルは何をしに行ったのか、今、どうなっているのか。大人が想像力を働かす番です。自由に発想して、大人ひとりひとりの児童文学を『ノリちゃん』の上に組み立てるように著者が求めているのかもしれません。どんな物語を創るか、なかなか悩ましい本だと思います。



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