きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり

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1990.5.6
長野・五竜とおみ上空

2004.1.23(金)

 第一生命主催の1000円会費呑み会「ふる里のお酒を楽しむ会」に行ってきました。第一生命とは保険契約を結んでいないんですけどね、毎年誘われるのです。後輩と連れ立って小田原市民会館の会場に臨みました。湘南支社の支部長はすっかり顔を覚えていてくれて、わざわざ挨拶に来たので、ちょっと恐縮してしまいましたね。
 出てきたお酒は18種類。とても全ては呑めませんでしたが、11種類は試してみました。以下、後学のために(^^; 寸評を。

北海道「北の誉れ 吟心」純米・酒度2・アミノ酸1.5、ちょっと舌に残る。
岩手「あさ開 夢灯り」純米吟醸・酒度-1・アミノ酸1.3、甘くてマズい。ネーミングも悪くて、今回の中では最悪。
山形「大山 吟水花」純米吟醸・酒度3・アミノ酸1.5、中途半端な味。
福島「東山 写楽」山廃純米大吟醸・酒度3・アミノ酸1.3、濃くがある。
新潟「吉乃川 極上吟醸酒」吟醸・酒度7・アミノ酸1.2、辛くて好み。
京都「玉の光 超特選純米吟醸」純米吟醸・酒度3・アミノ酸2、ちょっと甘い。
山口「五橋 純米酒」純米・酒度4.5・アミノ酸1.6、ちょっと舌に残る。
高知「酔鯨 吟麗」純米吟醸・酒度7・アミノ酸1.7、真っ先に呑んだ好みの酒。やっぱりGood!
福岡「三井の寿 芳吟」純米吟醸・酒度4・アミノ酸1.4、意外と辛い。
大分「西の関 本醸造辛口」本醸造・酒度1・アミノ酸1.2、意外と辛いけど温和な味。
熊本「美少年 蒼愁」純米吟醸・酒度2・アミノ酸1.6、意外と辛い。

 この他に「浦霞 生一本」「久保田 碧寿」「天狗舞 山廃仕込吟醸」「酔心 杜氏入魂」がありましたが、呑み慣れている酒なのでパス。秋田の「天寿 鳥海山」、愛知の「明眸 夜半の月」、兵庫の「龍力 米のほほえみ」は時間切れで楽しめませんでした、残念。
 それにしても、こういうことになると律儀だな、オレも…。こういう律儀さが仕事にも生かせればいいんですけどね、まったく。



  月刊詩誌『柵』206号
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2004.1.20
大阪府豊能郡能勢町
詩画工房・志賀英夫氏 発行
600円
 

    おざってたんせ    平野秀哉

   「け!」 食え・召しあがれ
   「く!」 食う・いただきます

   秋田弁です 日本で一番短い会話です

      *

   「どさ」
   「ゆさ」

   どちらへと聞けば お風呂へと答える

      *

   「かだっぱり」は?

   頑固・意地っ張りのこと
   語源? 「肩突っ張り」かなあ

      *

   津軽弁は難しいよ

   「まえねえ」 だめだ
   「いばだだ」 おかしな・奇妙な

   厳然と屹立している方言だ

      *

   味わい深い方言王国の東北地方へ

   「へば」 それでは
   「おざってたんせ」 お越しください

 小学校か中学校の国語の教科書に「どさ」「ゆさ」のことが載っていて、これが「日本で一番短い会話」と記憶していたのですが、「け!」「く!」があったんですね、驚きです。教科書が間違っていたのか、新たに採取された方言なのかは判りませんが、おもしろいものだと思います。日本一どころか世界一短い会話かもしれません。「味わい深い方言王国の東北地方」を堪能させてもらった作品です。



  季刊文芸誌『中央文學』464号
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2004.1.25
東京都品川区
日本中央文学会・鳥居 章氏 発行
300円
 

    終焉    朽木 寛

   ……時は過ぎていく

   ショーウィンドウのガラスが割られる
   盗まれたぞ/返せ/だめだ/おや これは硝子のかけらだ
   公園では人々がしばしの憩いを味わう
   子供が母親に連れられてくる 食事
   土足のまま ぶらんこは揺れる
   溜息 手と 顔も洗う
   かれらを無数の目が見つめている
   隣のベンチに カエルとイモリのデュエット
   風が止む
   陽は一点に落ちる
   干上がった池に小動物がうごめいている
   最後の人間が 鄙びた赤ん坊を剥がして 背に負おう

   ……たちまち闇の夜が広がった

 「……時は過ぎていく」「……たちまち闇の夜が広がった」という1行1連の間に主たる連があるというおもしろい構成になっています。しかもタイトルが「終焉」ですから、作品の意図するところは読み取りやすいと思います。「最後の人間が 鄙びた赤ん坊を剥がして 背に負おう」先にあるものは…。作者の深い諦念を感じてしまいますね。「カエルとイモリ」だけでも遺れば、まだ救いはあるのかもしれません。




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