きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり

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モンガラカワハギ
新井克彦画
 

2004.3.1(月)

 最近はやりの、と言っても2〜3年前に購入してあるレーザー顕微鏡のお世話になりました。私が技術課にいた2年まえに操作したことがありますが、もうすっかり忘れているので、現在の担当者の女性にお願いして操作してもらいました。ある物質の表面の形状を見たいと思ったのですけど、従来なら電子顕微鏡を使わなければなりませんでした。電子顕微鏡を使うためには蒸着という前処理が必要で、面倒ですし破壊検査になってしまいます。レーザー顕微鏡はその前処理が必要なく、レーザーにより検体が若干変化しますが、まあ、ほとんど非破壊検査と言っていいでしょう。
 思った通りの結果が出て満足しています。それにしても技術の進歩とはすごいものですね。これで観測技術としては光学顕微鏡、電子顕微鏡、レーザー顕微鏡と日常的に手中にしたことになります。もちろん原子間力顕微鏡(だったかな? AFMと呼ばれているもの)なんてものもありますけど、よその職場ですから簡単には使えません。三つの手法を持っていれば、必要な現象解明の90%は大丈夫でしょう。気を良くしています。



  季刊文芸同人誌『青娥』110号
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2004.2.25
大分県大分市
河野俊一氏 発行
500円
 

    春の雨    多田祐子

   やわらかな
   春の雨

   枯れ草をぬらし
   その根元をぬらし
   大地に
   ゆっくり ゆっくり
   しみこんでいく

   木枯らしにいたんだ
   枝先をぬらし
   やがては芽吹く
   ちいさな種子をぬらし
   すべてのものに
   語りかけながら
   ゆっくり ゆっくり
   しみこんでいく

   地球をやさしくつつみ込み
   お乳をあげる
   お母さんのように

   やわらかな
   春の雨

 「お乳をあげる/お母さんのように//やわらかな/春の雨」というフレーズに惹かれました。「春の雨」は私も好きなんですが、なぜ好きなのかは判りませんでした。この作品を読んではっきりしましたね。そうか、「お乳」なんだ!
 表現の上では「お乳」が「春の雨」だと言っているのではなく、「お母さん」が「春の雨」ということになりますけど、拡大解釈しても大丈夫でしょう。どちらも「やわらかな」ものですから…。ほのぼのとしたいい作品だと思います。




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