きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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モンガラカワハギ |
新井克彦画 |
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2004.3.16(火)
午前中に営業担当者から電話が掛かってきて「今晩、ヒマ?」
「ちょっと待って、予定を調べるから…。うん、女性と逢う予定はない(^^;
」
結局、呑み会の誘いでした。彼の上司である部長が本日付けで異動になったとのこと。東京本社勤務から離れて研究所勤務になりました。その研究所は私の勤務する工場から歩いて15分ほどの処にあります。今日は挨拶回りに来ているとのことで、研究所と工場の中間にある焼き鳥屋で呑むことにしました。
その部長は以前、私を自分の部署に来ないかと誘ってくれた人で、営業に向いていないと思っていますから断りましたけど、彼らの売る製品の品質管理を私がやっている関係でつき合いは続いていました。
そんなこともあって私と呑みたいと言ってくれたそうです。そうまで言われたんじゃ私も覚悟を決めて、呑みましたね(^^;
火曜日だし、粋がって呑むと危ないんで焼酎「眞露」だけにしましたけど、3人でボトル2本を空けてしまいました。17時半から21時半まで延々と、バカな話ばっかりして…。楽しかったですよ。ムサいオヤジが3人というのは傍目には美しいものではないでしょうけど、だいたい同じ年代ですからね、1970年代の新宿西口広場のフォークゲリラの話などで盛り上りました。下ネタもいっぱい出て(^^;
女性と呑むのも楽しいけど、男同士もいいものです。
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2004.1.20 |
埼玉県さいたま市 |
地球社刊 |
2000円 |
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空
雲も何もない空を見ていると ふいに浮か
ぶ光景がある 幾度となくおこるフラッシュ
バック――半世紀以上も昔の
航空隊の高射砲が火を吹き グラマン戦闘
機を迎え撃つ 味方の戦闘機が飛び立ち
機銃掃射の応酬が続く 何機かが黒い煙の
尾を引き 何機かが洋上を目指して飛び去
るまで その応酬は続く
或る日 味方の一機が果煙を上げた 固唾
をのんで見守る前で その戦闘機から一人
の兵士が飛び降りた 落下傘で
――落下傘は 狼煙(のろし) だった――
少年のように見えたその兵士は 真っ逆様
のまま直立不動の姿勢で 挙手の礼をして
いた
そうして 開かぬ傘を引いたまま 樹木の
向うに 消えた
空をみつめていると一すじ 落ちて行く
ものがある
大地に向って落ちる――
詩集の中では異色な作品なのですが、とても惹かれました。「――落下傘は 狼煙 だった――」というフレーズが印象的で、まずそこに惹かれたのですが、「少年のように見えたその兵士は 真っ逆様/のまま直立不動の姿勢で 挙手の礼をして/いた」というフレーズでは思わず戦慄を覚えました。反戦・好戦という範疇ではなく、その場に置かれてしまった「少年のように見えたその兵士」に感情移入してしまいました。私には果たしてそこまで毅然とした態度がとれるだろうか…。
おそらく事実を描いた作品だろうと思います。著者の冷静な視線の中にある、人間の不幸を見抜く力を感じた作品です。
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2004.3.1 |
川崎市多摩区 |
詩の会・さやえんどう 堀口精一郎氏
発行 |
500円 |
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●題詠「偉い」 入賞作品
第一席 成るようになるさと言って成った奴 ふさ
第二席 偉くても毒まんじゅうを食いたがり ふみを
アーカイブス
第三席 NHK「ああ怪物」とは 偉そうな 耀
佳作 やがてまた引き倒される像が立ち まもる
●題詠「風狂」 入賞作品
第一席 名を捨てて酒捨て切れぬ人ばかり まもる
第二席 風吹いて きょうも 暖簾が手招きし ますみ
第三席 風狂と威張っていても妻頼み 精一郎
佳作 たんぽぽの綿毛の行くへ論争す ふさ
●自由詠 入賞作品
第一席 つっ突いた薮はイラクの薮知らず ふみを
第二席 遅刻して 言い訳にする 中央線 ますみ
第三席 年金で飲んで育つは腹の虫 ふさ
佳作 生涯をぶち壊された国に住み まもる
即興 すてる名も無くひたすらに酒を飲む 常治
今号では詩も良かったけど、堀口精一郎氏のエッセイ「江戸川柳と風狂の会川柳忘年会」がおもしろかったですね。江戸川柳はここでも紹介したいものが沢山あったのですが、それはちょっと措いて「風狂の会川柳忘年会」の作品を紹介してみました。昨年12月14日に開催され、題詠「偉い」23句、「風狂」21句、自由詠34句、計78句のうちから出席者全員で各々入賞3句を選んで投票したそうです。さすがにおもしろいですね。「成るようになるさと言って成った奴」、「名を捨てて酒捨て切れぬ人ばかり」とそれに対する句「すてる名も無くひたすらに酒を飲む」、「風狂と威張っていても妻頼み」などの句に特に惹かれました。
私には出来そうもありませんけど、詩とは違ったお味があって楽しみました。詩の発想の源としても参考になった作品群です。
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2004.3.24 |
大阪市天王寺区 |
東方出版刊 |
8000円+税 |
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シュリーマ(M)という著者のベンガル語原典の和訳として2000年にT、2002年にUを出版し、それに続くVです。全470頁の大冊で、著者のライフワークとも言うべきものです。ラーマクリシュナはインドに実在した聖人で、その言葉をまとめた著作です。本著冒頭に1881年12月に撮影されたラーマクリシュナの全身像がありますが、まさに聖人そのものという印象を受けます。
内容はかなり難しいのですが、人生の糧となる言葉を拾うだけでも参考になる著作と言えましょう。和訳は少ないようですので、研究者にとっては貴重な1冊となると思います。
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