きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり

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「クモガクレ」
Calumia godeffroyi
カワアナゴ科
 

2004.5.1(土)

 世間は土曜休みで今日からGWに入ったようですが、私の工場はなぜか出勤日。研究所は休暇奨励日だったようですけど、工場は製造課が動いていますからそうはいきませんでした。もちろん私も出勤してバタバタと仕事を片付けました。でも帰りは、明日から連休ということもあって、せいせいと呑みに行きました。
 行き着けの居酒屋で「三千盛」「獺祭」を呑んで、今日はなぜか「獺祭」が旨く感じて、2杯もお代りしてしまいました。もともと旨い酒なんですが、今日は「三千盛」より数段上に感じましたね。至福の時間でした。



  会報『沼声』276号
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2004.5.1
静岡県沼津市
沼津の文化を語る会・望月良夫氏 発行
2500円(1年分送料共)
 

    割安の切符    松本利通

    三月の初め、函館に行ってきた。行きは東北新幹線
   からJR津軽海峡線などを乗り継ぎ、ホテルで一泊。
   翌日夜の寝台特急「北斗星2号」に乗って、三日日の
   朝に帰京した。ある旅行会社の特別企画で、総額わず
   か一万九八〇〇円だった。
    まともに払うと、いくらかかるだろうか。東京都区
   内から函館までの乗車券、新幹線と在来線の特急券(乗
   り継ぎの割引を利用)で、計一万八七五〇円。函館か
   ら東京都区内までの乗車券、特急券、B寝台券で計二
   万三一七〇円。つまり、ほぼ片道の料金にも満たない
   負担で往復できたことになる。ホテル代は実質ゼロ。
   堂々たるシティホテルで、ちゃんと朝食がついていた。
   パックツアーとはいっても、行動は全く自由で、個人
   旅行と変わらない。
    その前の週には、京都へ二泊三日の旅をした。利用
   したのは往復とも「こだまエコノミープラン」。片道
   九八〇〇円で「こだま」の指定席に乗れる。通常期の
   「のぞみ」だと一万三五二〇円、「ひかり」や「こだ
   ま」でも一万三二二〇円だから、三〇〇〇円以上の割
   安になる。指定された列車以外には乗れないなどの制
   約がある代わりに、缶ビールやコーヒーのドリンクサー
   ビスがついている。
    「のぞみ」なら二時間二〇分ほどのところを、三時
   間四〇分もかけるなんて、何と酔狂なとお思いになる
   方が多いだろう。しかし、たまにはゆっくり走るのも
   悪くない。ちょっとした本なら楽に一冊読める。
    徳用の切符は多種多様。さがすのも楽しい。片道で
   三〇〇〇円も浮かしたあとの一パイは、ことのほか美
   味に感じられる。

 毎号楽しみにしている連載「旅で出合ったもの」のエッセイです。前半か後半だけを紹介しようと思っていたのですが、いずれも捨て難く全文紹介となってしまいました。「総額わずか一万九八〇〇円」のツアーも「こだまエコノミープラン」も魅力的ですね。私の場合、新幹線で遠くに行くのは年3、4回の定期的な出張に限られます。旅費は当然会社持ちですから「割安の切符」は今のところ関係ないんですが、定年後にもそういう制度が残っていてほしいものだと思います。
 「ちょっとした本なら楽に一冊読める」時間は、実は大好きなんです。東京へ出るのに新幹線は35分、小田急の特急は70分。なるべく後者を選ぶようにしています。本を読んで、ちょっと眠って…至福の時間なんですね、これが。旅好きと言えるほどではありませんけど、別の面からの旅行の楽しさを教えてもらえた一文です。




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