きょうはこんな日でした ごまめのはぎしり

       
 
 
 
「モンガラ カワハギ」
新井克彦画
 
 

2004.7.19(月)

 「海の日」で世間は休日ですが、なぜか私の勤務する工場だけは出勤日。東京本社や他の工場は休みなんですけどね。まあ、お陰で道は空いていました。通勤はクルマで、通称片道10分なんですけど実際は15分ほど。それが今日は正真正銘の10分。まあ、たいした違いはありませんけどね(^^;
 ようやくこの日記も当日に書けるようになってきました。ここのところ1週間遅れが常態化していましたが、昨日の日曜日に取り戻しました。4日分も書いたもんなぁ。毎回このペースで行きたいものです。



  詩誌『濤』4号
    tou 4.JPG    
 
 
 
 
2004.7.25
千葉県山武郡成東町
濤の会/いちぢ・よしあき氏 発行
500円
 

    こんにちは    川奈 静

   どう見たって
   しぼり取ったおからのような色
   かやの穂のようにばさついた髪の毛
   誰とも話さず楽しいこともなく
   枯れた落ち葉のように
   こちらにくるおばさん

   なぐさめようかな
   一寸した出来心の
   うわっつらのあいさつ
   「こんにちは」
   ぱっと
   にこっと
   おばさんがほころんだ

    「おんや こんにちは
     さむいやねえ」

   幸せそうに頬が色づき
   白い歯がまぶしい
   きっと楽しく暮らしているのだ

   こんなことってあるんだろうか
   爽やかに元気づけられたのが
   私の方だったなんて

 「おばさん」がどういう人かとイメージするのは難しいのですが、風体は「しぼり取ったおからのような色/かやの穂のようにばさついた髪の毛」、雰囲気は「誰とも話さず楽しいこともなく/枯れた落ち葉のように」と書かれていますから、ホームレスのおばさんと解釈しても良さそうです。そうすると最終連の「爽やかに元気づけられたのが/私の方だった」というフレーズが意味を持ってくると思います。
 見方によってはこの作品は高みに立ったもの言い≠ニ採られかねませんが、私は違うと思っています。風体や雰囲気では計り知れない「楽しく暮らしている」内面を発見した驚きを表現していると思います。その素直な感覚に敬服した作品です。




   back(7月の部屋へ戻る)

   
home