きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
】
「モンガラ カワハギ」 | ||||
新井克彦画 | ||||
2004.7.28(水)
18時半頃に会社を出たのですが、道路が濡れていましたね。夕立があったようです。西に向ってクルマを走らせて帰るのですが、夕焼けがきれいでした。帰宅してさっそく写真を撮りました。
左の写真は私が撮ったもので、西空です。台風10号の外側の雲のようです。家は隣家です。右の写真は私が帰宅する前に家内が撮ったもので、東の空です。ずいぶと大きな虹が掛ったようですね。
明日は関東地方にも台風が接近するようで、どんな空が見られるか楽しみです。
○高橋英司氏詩集『生存ほか』 |
2004.8.3 | ||||
東京都千代田区 | ||||
砂子屋書房刊 | ||||
2000円+税 | ||||
一寸法師
転職したら
そこに昔の恋人が勤めていた
電車の正面衛突のようだが
これは宝くじより確率が高い
今や彼女は三人の子持ちで
遠目にもぐんと落ち着いている
かつてケラケラ笑っていた恋人も
ひとかどのキャリアウーマンになっていて
こちらは自然に頭が低くなる
エレベーターで鉢合わせでもしたら
どんな第一声をかけようか
あれこれ思い悩むうちに
そんな場面に遭遇してしまう
あら 久しぶり
先手を取られた
気まずい別れの記憶が蘇った
目を伏せる
足元ばかりを見る
ぐんぐん私の頭は下がっていって
おまけに身体も縮んでくる
小柄な彼女が大女に見えてきて
今や私は一寸法師だ
詩集のタイトルが『生存ほか』ですから、そういう詩があるのかと探したのですが、ありません。巻頭に「生存」という詩があって、あとは20篇ほどの作品があります。だから『生存ほか』なんですね。クダケタと謂いますか、真面目と謂いますか、このタイトルにまずマイリマシタ。
紹介した作品に近い内容は、私ほどの年齢の人には身に覚えがあるのではないでしょうか。みんな、ひとつやふたつのキズは持ってるよね(^^;
「電車の正面衛突のようだが/これは宝くじより確率が高い」のも納得してしまいます。「小柄な彼女が大女に見えてきて/今や私は一寸法師」のように「身体も縮んでくる」経験は、もう、したくないなぁ。
著者とは一度お会いしていますが、たしか同年代だと思います。50男の哀感がいっぱい、と言ったら失礼になるかもしれませんが、よくぞ云ってくれたという作品が満載です。50男必読(^^;
(7月の部屋へ戻る)