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「モンガラ カワハギ」 |
新井克彦画 |
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2004.10.23(土)
親戚の法事で評判のいい寿司屋に招待されました。いい店だということはいろんな人から聞いていたのですが、なぜか行く機会がなくて、それが実現したから期待しましたね。期待は裏切られませんでした。鮨は、あまり味をとやかく言えるほどの体験はないのですけど、合格点だろうと思います。お酒はいいのがありましたよ。刈穂の六舟というが出てきて、これは良かったですね。値段を考えたら信じられない味と言えるでしょう。
いい気持ちで帰宅して、昼寝というか夕寝をしていて目が覚めると地震。神奈川県小田原地方は震度3でしたが、新潟はひどかったようです。新潟県南魚沼郡川口町に親戚づきあいをしている家族がいるので心配ですが、電話は控えました。少し落ち着いてから電話してみようと思います。
○門林岩雄氏詩集『仙人の夕餉』 |
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2004.10.16 |
京都府相楽郡木津町 |
私家版 |
1000円 |
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四季
春
坊やがボールおっかける
それを黄蝶がおっていく
花吹雪舞う 真昼時
夏
つる草はまいあがる
一陣の風のいたずらに
秋
枯れ葉の舞いを
子鹿が見ている
澄んだ瞳に
雲を浮かべて
冬
灰がまいおりる
灰の上に・・・
乗った方も
乗られた方も
なにもいわずに
わらってる
著者らしい優しい視線の作品だと思います。特に「冬」が印象的です。こんな風に「四季」を眺められたらいいなと思いますが、母上を扱った作品などをみると、決して著者の身辺が平穏ばかりではないことが分かります。その上での優しさだと感じた詩集です。
○詩誌『梢』36号 |
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2004.10.20 |
東京都西東京市 |
山岡和範氏方
井上賢治氏発行 |
300円 |
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玄米を搗く 井上賢治
妻が俺が飲んだ
焼酎の四合瓶に米を入れて
細い竹の竿で搗いている。
近くに
健康食品の店がオープン
何回か訪問 話を聞き
「玄米は身体によい」と
2キロほどを安くわけてもらってきた。
米飯に少し入れ炊いたが
やはり
コザッポイ舌ざわり。
それで
始まったのが
玄米搗きだった。
俺は想い出していた――。
戦時中の食糧乏しい時期
配給米も五分づきや玄米に変り
各家庭
一升瓶に玄米を入れ竹竿で
子供たちがよく
搗いていたことを。
やがて玄米も姿を消し
モロコシや小麦粉さつま芋等が
配られはじめたとき
玄米の瓶搗きの音も消えて…。
いま六十年以上も前の
戦時のひとこまが
玄米搗きの音色に
おどりでてくるとは…。
二〇〇四年七月末
「やがて玄米も姿を消し」というフレーズでハッとしました。その時代を経験していないので、何となく「モロコシや小麦粉さつま芋等」も「玄米の瓶搗き」も同じ時期と思っていたのですが、実際は「玄米の瓶搗き」はまだ状況が良かった時代のことだったのですね。歴史の証言として改めて認識しておこうと思います。
それにしても健康のための「玄米搗きの音色」が「六十年以上も前の/戦時のひとこま」の再現にならないことを願うばかりです。
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