きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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「モンガラ カワハギ」
新井克彦画
 
 

2004.12.20(月)

 先期(4/1〜9/30)の部の成績発表会があって、出席してきました。判っていることですが会社全体としての利益はあまり変化がありませんでした。しかし神奈川県に本社を置く会社としては数年ぶりにN自動車に首位を明け渡しました。それは弊社が減益になったからではなくN社が急成長したことによります。あのフランス人社長はスゴイ!

 弊社は表面の変化が無かったとは言うものの、内実は相当に変化しています。今までの稼ぎ頭がことごとく低迷し、変ってわが部が急成長して全社トップに躍り出ました。どうりで忙しいわけだ(^^;
 低迷する部署があっても成長する部署が台頭する、企業としては理想かもしれませんけど、あと5年10年先はどうなることやら。働けるうちにしっかり働くしかありませんね。



記念誌『輝け9条!――なによりも詩と平和を
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九条の会・詩人の輪 結成記念
2004.12.14
東京都豊島区
「九条の会」アピールに賛同する詩人の輪 発行
非売品
 

 今年6月に井上ひさし・梅原猛・大江健三郎ら9氏が「九条の会」を結成し、アピールで憲法第9条を守ろうと呼びかけました。その中で9氏は国民に対して、所属する分野でアピールの賛同者を拡げるよう求めています。詩の分野では葵生川玲・青木はるみなど26氏が呼びかけ人となり「『九条の会』アピールに賛同する詩人の輪」を結成したのが10月のことです。この冊子は呼びかけに応えた531人(11/30現在)の賛同参加者一覧・メッセージ集です。私も賛同参加者の一人として名を連ねさせていただきました。

 メッセージの中で、呼びかけ人の一人・杉谷昭人氏(宮崎)は次のように記しています。
   9条のために、ひとまず「小異を捨て」ましょう。
   しかし、「大同に就く」が自民党の目指す方向に従
   うことであってはなりません。9条本来の理念をど
   こまでも信じていきたいと思います。

 また賛同参加者の一人・おくむらみつお氏(京都)は次のようにメッセージを残しています。
   平和ボケ≠ニいう下品な攻撃、争いしか考えない
   愚かなものに、清らかにたちむかいましょう。

 いずれも憲法9条を葬り去ろうという現在の状況に立ち向かう意志・本質を見抜く眼が感じられます。私は強固な思想を持っているわけではないので、どこまでついていけるか我ながら不安な面はありますが、ここで意思を表明しないと後悔すると思って参加しました。微力ですが協力を惜しみません。小泉政権がやっていることはおかしいゾ、このままでは日本は大変なことになるゾと思う詩人の皆さんは「小異を捨て」ご参加ください。



機関誌『「詩人の輪」通信』2号
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2004.12.15
東京都豊島区
「九条の会」アピールに賛同する詩人の輪 発行
非売品
 

    拉致被害者    日高 滋

   たび重なるテレビニュースや
   その関連番組を見るたびに
   「こんな日に遭って はじめて
   身に滲みてわかりました
   大日本帝国へ強制連行され
   強制労働させられたり
   従軍慰安婦にされた人たちの
   ご本人はもとより
   ご家族の苦しみ悲しみが・・・」と
   誰もおっしゃらないが
   とても不思議
   引っ立てられた三万八千人の
   中国人・朝鮮人のうち
   七千人近くが往時に憤死
   生き残った人の一割弱
   三千人近くが
   今も生きておられる との
   証言も出ているのに
   日本人が損するからでしょうか?
   みんなが口を噤んで

    (数字は、弁護士南典男氏による)
      04年11月詩誌「呼吸」18所収

 甲田四郎氏が引用した作品で、孫引きになって申し訳ありませんが転載させていただきました。非常に重要に視点だと思います。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による日本人拉致は到底許すことはできないと私も感じています。しかし、今の報道はどこかおかしいゾと思っていて、その回答がこの作品です。つい先日まで「強制労働」「従軍慰安婦」の問題を日本のマスコミは採り上げていましたね。ですから、ほとんどの日本人が北朝鮮の拉致の前に日本人が「中国人・朝鮮人」を拉致したことを知っているはず。それなのに、日本人がやったことには「みんなが口を噤んで」いる。これでは世界から信頼されないのではないかと思うのです。ぜひ考えてほしい視点です。



詩と批評誌POETICA43号
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2004.11.30
東京都豊島区
中島 登氏 発行
500円
 

    ポジション    清水恵子

   着ても
   脱いでも
   硬い背に

   脱いでも脱いでもまずしい胸が

   迫って立ちつくしてしていると
   蜘蛛が巣を張りに来た
   うれしかろう
   こんな―――ちょうどよい―――距離が

   横糸の端を乳首に二度巻きし
   揚揚として硬い背に向かう蜘蛛に
   教えてやろう
   昨夜の爪の跡を攻めてごらん

      おまえの突起から・女
      の突起へ・そして生傷
      へ/禍禍しくも美しく

   めぐり つなぎ つなぎとめ
   運ばれる蜘蛛の心地よい眠り
   巣眼を蕩かす八個の夢

   歩幅を縛る縦糸の
   余りがまとわりつくよりも先に

   振り向くかもしれない 着いたよ と
   振り切るかもしれない 入るな と
   そのときまでだ 乳首の張りも粘りも

 今号はおもしろい趣向になっていました。清水恵子さんが「ポジション」を書いて、中島登さんが「ポジションT」「ポジションU」「ポジションV」を書いています。おそらく清水さんの「ポジション」に刺激されて中島さんが継いだものと思われます。
 紹介した「ポジション」はエロスを感じますが、それだけではないと思います。「蜘蛛」の喩が何かで意味が変ってくると云えましょう。私には時間≠フように思えてなりません。人間に与えられた時間を根底に読むと良いのかなと思うのですが、多分、間違っているでしょう(^^;




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