きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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「唐辛子」
2004.11.13
自宅裏畑にて
 

2005.1.1(土)

 新年おめでとうございます。昨年は全国からたくさんの本を送っていただいて、ありがとうございました。本年もしっかり読みますので、よろしくお願いいたします。

  050101.JPG    早起きして初日の出の写真を撮ろうかなと思っていたのですが、天気予報だと日の出は拝めないということでしたので朝寝坊していました。でも、すごくいい天気になったんですね。朝陽が燦々と部屋の奥の私のベッドまで射していました。残念。

 しょうがないので代りに撮ったのがこれです。夕焼けです(^^; でも、方角は東。西の空はもっとキツイ朱色に染まっていました。写真の左上の雲より濃かったですね。いろいろ比べてみましたけど、これが一番絵になるかなと思った次第です。田舎の風景がよく出ているでしょう。ちなみに左の家は私の家ではありません。あんなに格好良くないですね。平屋の小屋です。

 今年こそは大きな事故・事件もなく平安であってほしいものです。皆様のご健筆を祈念いたします。




個人詩誌『犯』27号
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2005.1
さいたま市浦和区
山岡 遊氏 発行
300円
 

    劇団 ひまん

   近頃、急激に肥り始めたのは
   役つくりのためだということをわかってほしい
   食欲の秋よ、空腹に膨らむ魂に糞をさせないでください
   脳の制御をはみだして勝手に蠢く
   『他人の手症候群』の手のように
   左右の眼が分断してゆく
   右眼は夢に消えようとし
   左眼だけが午前三時の夜闇へ逃げ込もうとする
   そんな左眼には車窓から空一面
   ヤジリに火の付いた夥しい弓矢が次から次ぎへ飛び交うのが見える
   まるで名もない人々の瀕死の祈りだ
   それは自滅への凶暴な野心と言い換えてもよい
   どこへ突き刺さろうとしているの
   わたしにはもう刺さっているの
   酒にもっと自由の味がするなら
   片時も手放さないだろうにね
   「神の病は糖尿病と痛通が流行っているらしい」
   わたしは今疲れた精神で物事を考える訓練をしている
   「現在は、未来の忘れ物かもしれない」
   昼間は笑い、夜にうなされるこの無気力は
   動きののろい河馬の欠伸のなかから
   『劇団ひまん』を立ち上げた
   菊の酢のもの食いてぇな
   てっちりもたらふく食いてぇ
   ああ運転手さん、
   赤羽二丁目の信号あたりで下ろしてくれればいいですから。

 相変わらず面白い作品を創っているなと思います。『劇団ひまん』の「役つくりのため」のために「近頃、急激に肥り始めた」というのは、もちろん詩的比喩だと思うのですが、「食欲の秋よ、空腹に膨らむ魂に糞をさせないでください」というフレーズには妙に現実感があって可笑しいですね。「現在は、未来の忘れ物かもしれない」というフレーズはすごい言葉だと思います。誰かの転載かどうか判りませんけど、作者のオリジナルだとしたらこの一言だけで名の遺せると云えましょう。
 最後の「菊の酢のもの食いてぇな」から「赤羽二丁目の信号あたりで下ろしてくれればいいですから。」は、転調の巧さとともに『劇団ひまん』の所在地まで言っているようで、ここで読者は現実へ引き戻される効果を生んでいると云えるでしょう。山岡遊詩の世界を堪能させてくれる作品だと思いました。




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