きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
  050507.JPG    
 
 
 
 
2005.5.7
「榛名まほろば」にて
 

2005.5.11(水)

 今週はここまで順調に仕事をこなしています。特記事項なし!




月刊詩誌『現代詩図鑑』第3巻5号
    gendaishi zukan 3-5.JPG    
 
 
 
 
2005.5.1
東京都大田区
ダニエル社 発行
300円
 

   地上の星座        岡島弘子 ………… 3
   音楽/童謡        竹内敏喜 ………… 7
   讃歌・グッドバイ     山岡 遊 ………… 10
   歩きつづける男      佐伯多美子 ……… 14
   壊れていく距離      坂多瑩子 ………… 18
   家賃           高木 護 ………… 21
   冬、遠からじ       渋谷美代子 ……… 24
   秋霖           かわじまさよ …… 28
   沈丁花          武田 健 ………… 31
   文楽           倉田良成 ………… 34
   Granadaからの便り 高橋渉二 ………… 38
   雪の瞳(め)        野間明子 ………… 42
   紅蘭の風         枝川里恵 ………… 46


    音楽    竹内敏喜(たけうち としき)

   目のまえに樹木がなければ呼吸は整わない
   宇宙と同化するために
   大きければ 大きい樹ほど良いとヨガの達人は語った

   プロならオーケストラだけでも優れた演奏くらいはできる
   一本の棒の役割とは 現実とのうねりをつくることだ
   と 著名な指揮者が語った

   耳をすまし まぶたを閉ざした詩人は
   やってきた言葉たちの縮みふるえるさまを眺める

   それから ぐんぐんとふくらんでゆき
   わが肉体のいろに染まった響きを 舌でころがすだろう

 「ヨガの達人」「著名な指揮者」「詩人」と、それぞれが語る名言もおもしろいのですけど、いずれもタイトルの「音楽」につながるところが佳いと思います。「演奏」は当然としても「呼吸」、「言葉たちの縮みふるえるさま」が音楽だと云えましょう。最終連の「わが肉体のいろに染まった響き」という詩句も佳いと思います。詩に限らず全ての芸術に当て嵌まるものではないでしょうか。



小野えりか氏詩集『天使の瞳』
    tenshi no hitomi.JPG    
 
 
 
 
2005.3.1
仙台市青葉区
南北社刊
2000円+税
 

    *
   天使 10
   葉  11
   今  12
   変わる 変われ 変わりたい  14
   何か  16
   
Me  18
   日常   19
   願い星  20
   自己   21
   魂  22
   鳥  23
   翼  24
   此処  26
   瞬間  28
   大切なもの  29
   快晴  30
   
Time  31
   僕という人間  32
   溜息  34
   香  38
   夕暮れ  40
   僕ら  42
   大切な人  44
   
Children  48

    **
   会いたくて  52
   理由と意味  54
   命  55
   好きの反対  56
   雨  57
   傷  58
   ありがとう  59
   強がり  60
   星座  62
   満月  64
   愛  66
   流星群  68
   私とあなた  70
   紅葉  72
   磁石  74
   零さないように  76
   あなたへ  80
   卒業  86

   若葉の季節に−小野えりかさんの詩に寄せて− 原田 勇男 88
   あとがき  96


    天使

   すれ違った風が暖かかった
   季節外れの雪が積もり 一面の銀世界で私は 一人の天使を見つけた
   きれいな羽根を持った天使を
   なぜ ここにいるかも分からず
   なぜ 私があなたを見ることが出来るのかも分からず

   そこにあった真実はただひとつ
   あなたが私のそばにいたということ

 著者の第一詩集です。ご出版おめでとうございます。
 驚いたことに、この詩集は著者の中学校卒業記念に出版されたものでした。この春卒業して、現在は高校生。私が知らないだけかもしれませんが、現役の中学生の詩集というのは初めてではないかと思います。
 紹介した詩は巻頭作品で、タイトルと同じ「天使の瞳」という詩がないことから、この作品が詩集全体のイメージになっていると思います。「一面の銀世界」でありながら「風が暖かかった」とする感覚は新鮮ですし、「一人の天使を見つけた」という「真実」がただの夢想ではない力で迫ってきます。原田さんの解説にも「中学生のレベルをはるかに超えて」いるとあります通り、優れた感性を見せている作品と云えましょう。日本の詩壇に新しい風を吹き込むようなご活躍を期待しています。




   back(5月の部屋へ戻る)

   
home