きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
2005.5.7 | ||||
「榛名まほろば」にて | ||||
2005.5.19(木)
今日も仕事は順調で、18時過ぎには退社しました。帰宅したら下記の大部の本が届いていて、ゆっくりと拝読しました。読み応えのある小説です。
○上田周二氏小説集『深夜のビルディング』 | ||||
1985.7.20 | ||||
東京都千代田区 | ||||
沖積舎刊 | ||||
2500円 | ||||
<目次>
女盗賊………………………… 7
再び扉の闇へ………………… 45
深夜のビルディング………… 63
闇の扉………………………… 101
潜行の時……………………… 129
鎖……………………………… 147
眠り…………………………… 167
闇・女………………………… 185
解説(宇佐見英治)………… 227
あとがき……………………… 231
年譜…………………………… 233
本著は著者自らが代表作とみなす「深夜のビルディング」を含む小説集です。集の総タイトルにも遣うほどですから、その勁い思いが判ろうというものです。というわけではありませんが、やはり「深夜のビルディング」は圧巻ですね。推理小説の翻訳の下請けをしている中年の男が深夜、バーのはしごのあとに見たものは、ま昼と見間違うほどの人でごったがえしたデパートだった…。老若男女、デパートの店員が昼と同じように動き回っている…。そして、そこで出会った佳人…。
20年前に出版されたとは思えない今日性を持っていると云えるでしょう。人間の持つ闇の部分を描いた傑作と思います。機会があれば是非お読みください。
(5月の部屋へ戻る)