きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2005.8.5 長野
戦没画学生慰霊美術館「無言館」
 

2005.9.2(金)

 2週間ぶりの金曜呑み会! 先週末は出張帰りに呑んでますから、あまり大きな声で言えませんけど(^^; でも、大好きな山口の銘酒「獺祭」が呑めて嬉しかったです。いつもは2合で止めておくのですが、今日は3合までいってしまいました。4合を呑むとアブナイので抑えました。たまには自制心を取っ払って呑んでみたいものですけど、翌日がどうなるか判っていますからね、無理はしません。そういう態度を多分、オトナになった、と云うんでしょう。二日酔いどころか三日酔い四日酔いなんてムチャ呑みをした青春時代が懐かしいです。これを昔の人は覆水盆に返らず≠ニ謂った、、、、ちょっと違いますね(^^;




個人詩誌『進化論』3号
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2005.8.31
大阪市浪速区
佐相憲一氏 発行
非売品
 

  <目次>
   詩 私の体の国連総会 1
   詩活動記録(05・2〜8月) 3
   今後の予定 5
   新詩集『永遠の渡来人』作品人気投票 途中経過 6
   社会時評(7)「情報化社会」の盲点 7
   受贈詩集紹介(05・2・3〜8・27) 9
   受贈詩誌紹介(05・2・3〜8・27) 11
   アピール 「九条の会」詩人の輪 参加の呼びかけ 13
   詩 この旅は続く 14



    私の体の国連総会

   私の体の国連総会、三次元
   四十六億年の角度から
    全議題を客観議論
    この体は地球の中に
   七百万年の角度から
    行動ビジョンを検討
    この心はヒトとつながる
   三十七年の角度から
    今日の一歩 明日の一歩
    たったひとつの人生である

   立体会議は時に紛糾
   ヒト観点と地球観点が対立したり
   人生観点とヒト観点に苦悩があったり
   救われるのは
   地球観点と人生観点の相性の良さ
   私の体の国連総会は放浪癖
   海辺や山野で開いてみれば
   心の中に友好の旗がひるがえる

   おお 拒否権独占もなく
   全ての器官が常任理事
   行動と勇気の両足氏
   刻印とふれあいの両手氏
   発展飛躍の大脳氏
   デリケートな神経氏
   たぎる情熱、血液氏
   まずは食わなきゃ、胃袋氏
   見ること鋭い眼球氏
   匂いの動物本能、鼻氏
   音に敏感、耳氏
   しゃべりまくれ食いまくれの口氏
   そして黙々と鼓動する尊い心臓氏
   冷戦も札束根回しも脅しもなく
   第三世界コミューン

   かなり傷つき疲れて
   あきらめムードになったりして
    <理想を捨てよ>  とか
    <ゲンジツテキに武装せよ>  とか
   日常のよくない風潮にさらされて
   ひどく落ちこんだりするけれど

   睡眠と栄養と運動によって
   今朝も
   希望という国連憲章

   同時通訳の万国旗並べて
   三次元の私の体の国連総会
   進化は日々の一歩から

 「私の体」を世界全体として「三次元」で扱い、そこで開かれる「国連総会」はこういうものだろうと創作したおもしろい作品です。「全ての器官が常任理事」というフレーズに感動しますね。不要なもの、付随的なものはないというのは人間の身体では当り前のことですが、それを地球規模で考えると「常任理事」国というエラソーな国があったり、そんな国の属国のような国があったり、非「常任理事」なんて呼称もあったりして、その理不尽さがよく判ります。大きなものを小さくして身近に考えるというのは「100人の村」でしたっけ? それでハッとさせられまして、それと同じ効果を感じます。佳い詩です。




詩誌『すてっぷ』70号
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2005.7.16
京都市左京区
河野仁昭氏方・すてっぷ詩話会 発行
500円
 

  <目次>
   だんさんとごりよんさん 富沢玲子 4
   嬢
(とう)さん 富沢玲子 6
   迷子になる 西田明子 8
   道知辺 北野一子 10
   エンドレスな 司由衣 12
   背中にむかって 上野準子 14
   弟 賀川幸夫 17
   愚かさの世紀 曽谷道子 18
   暮らしの詩−石垣りんさんへ 武藤迪子 21
   たんぽぽ 武藤迪子 24
   抱く 金原樟子 26
   葵祭の馬 住田文子 28
   四捨五入 田中明子 30
   私 乙吉登美子 32
   小さき心 藤本美代 34
   野バラ 井手美穂子 36
   山○先生−蹴球の名士 常願路哲満 38
   嬉しいような悲しいような 常願路哲満 39
   柿の木 横山芳郎 40
   初夏 西原真弓 42
   あのとき 矢部節 44
   不具合 河野仁昭 46
   揺れる 野谷美智子 48
       〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   九月の晴れた日に 稲葉やよい 51
   例会 メモ 他 賀川幸夫 55
   明治の詩人たち(6) 河野仁昭 59
     −青山霞村(上)
       〜〜〜〜〜〜〜〜〜
     St e p 67
     ADDRESS
     カット・森田英津子



    エンドレスな    司 由衣

   ダイニングキッチンで 焼き上がったばかりのクッキーを籠に盛り
   温めたカップに濃いコーヒーを注いでいると
   とつぜん元請けの会計士がやってきて
   部屋に上がりこむなり
   「おやコーヒータイムのお寛ぎ中ですか、これは失礼−
    さっそくだが、君、ためしに京銘菓の老舗を担当してみないかい」
   挨拶もそこそこにいきなりぶしつけな提案を切り出す
   そこでわたし ちょっと唖然としたしなをつくり
   せっかくのコトだから一応話しに乗っかってみるかと
   「で、お受けしたら、取り分はフィフティー フィフティーですよね」
   先ずはいちばん肝心なことを単刀直入に
   「勿論! それで不服かい?」
   「少々…、それに贅沢さえしなければ今の稼ぎで息子一人なんとか扶養していけま
    すし」
   「それはそうと余暇は何をするのかね?」
   「そうですね、詩を書いたり、散歩したり、ピアノで息子と連弾したり、ときには
    詩の仲間と集まって合評を楽しむ……そんなところかしら」
   「君のために忠告するよ、老舗を担当すればその分報酬が増えて、そのうち車が買
    えて、その車で顧客先を廻れば効率がよくて益々報酬が増え、将来、河原町通り
    のテナントに会計事務所を持てるようになるよ」
   「それで?」
   「そうなれば、会計士の免許を持たない君は私の名義を借りて経営すればいい。勿
    論、名義料は支払ってもらうがね。それら諸経費を差っ引いて報酬は全て君の懐
    だ」
   「では、そうなるにはあとどれくらい年数がかかりますか?」
   「下請けの分際でほぼ十五年かな…」
   「それから?」
   「顧客先の税務を外注に出せばいい、君は街中の喧騒から離れて郊外で暮らせる」
   「で、最終的にはどうなります?」
   「それだよ! 好きなクッキーを焼いて籠に盛り、温めたカップに濃いコーヒーを
    注いで寛ぎのタイムを十二分にとり、詩を書いたり、散歩したり、ピアノで息子
    と連弾したりときには詩の仲間と集まって合評を楽しむ…」

   会計士が帰ったあと
   憮然とした面もちで冷めたコーヒーを啜り
   籠からこぼれおちたクッキーをつまみ上げて口中に放り込む

 確かに「エンドレスな」話でおもしろいのですが、私はいまが一番≠ニいうふうに受け取りました。結局、人間の幸せなんて「好きなクッキーを焼いて籠に盛り、温めたカップに濃いコーヒーを/注いで寛ぎのタイムを十二分にとり、詩を書いたり、散歩したり、ピアノで息子/と連弾したりときには詩の仲間と集まって合評を楽しむ…」程度のことだと思います。そんな程度のことが実はなかなかママならないのが実情でして、現在では一生努力して手に入れるものになっている、と云ったら過言でしょうか。仕事で疲れて帰ってきた日などは特にそう思いますね。そういう意味でも、幸せって何だろうと考えさせられた作品です。




季刊詩誌GAIA13号
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2005.9.1
大阪府豊中市
上杉輝子氏方・ガイア発行所
500円
 

  <目次>
   待つ                   国広 博子 4
   あした・あした・あした/曲がり角     横田 英子 6
   ゴメヤ                  小沼さよ子 8
   六十年の記憶 ――ひろしま・八月――   水谷なりこ 
   白昼の窓辺で               坂梨  開 12
   迷路のような               平野 裕子 14
   樵にチェンソーはいらない/篠つく雨が降る 中西  衛 16
   息子                   寺沢 京子 
   接続詞                  立川喜美子 20
   月を待つ                 竹漆 敦子 22
   ブルース・リー/遠い日の         佐藤 アツ 24
   さくら前線                猫西 一也 26
   悠々自適/再思三考            團上 裕子 28
   円い水槽                 上杉 輝子 30
   笹を眠らせる               春名 純子 32
   Cocktail             海野清司郎 34
   背中                   熊畑  学 36
   (エッセイ)裏模様

   同人住所録                      38
   後記                   水谷なりこ



    笹を眠らせる    春名純子

   山で私たちがラブ・レターを燃やした灰から笹が生えた

   笹は二人のスキャンダルを山じゅうにしゃべるので
   私は笹を眠らせようと山に登った

   赤土の山肌を削っているブルドーザーは谷の向こう
   雲は尾根の上を流れて
   風だけが足元のサルトリイバラを微かに揺らせた

   谷を流れる川音に耳を澄ませ山鳩の声を数えるうちに
   私は 用意して来た呪文の言葉をすべて忘れてしまった

   笹は目を光らせて「あなたこそ お眠り」と言いながら
   私の足元の土を掘る

   私の眠りの上には空があって
   空は あの日と同じ白い雲を流している

   笹の背景にも笹の空があり
   空の丸く開いた一点から覗き込んだ笹が口を尖らせて
   「ポウ ポウ」と山鳩のように鳴いて見せ
   私に 数を数えよ と言う

   山鳩が一羽
   山鳩が二羽
   山鳩が三羽
   山鳩が四羽……

   眠りの上の空は今日も明るくて
   切れぎれな白い雲が何虞か遠くへ流れて行く

 「山で私たちがラブ・レターを燃やした灰から笹が生えた」というのは、まあ、あり得る話ですが、「笹は二人のスキャンダルを山じゅうにしゃべる」というところはおもしろいですね。擬人化した笹に逆に「数を数えよ」と云われて、数えだす。このやりとりも自然で、素直に入って行けました。大人の童話と云ったら平凡かもしれませんけど、そんな安心感を覚えた作品です。




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