きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2005.10.9 栃木県
道の駅「もてぎ」にて
 

2005.10.31(月)

 明日、工場全体の地震訓練があります。それに合せて各職場でも独自の訓練をすることが義務付けられています。私の職場は私がその担当ですから、朝、全員を集めてシナリオを公表しました。実際に指揮系統に入る人は数人で、あとは退避すればいいだけですけど、全体の流れを捉まえてもらわないといけませんからね、説明をしておく必要があるわけです。この訓練も会社や工場全体としては10年以上の経験がありますので慣れているはずなんですけど、それでも毎年こまかい修正が必要になります。その度に、おいおい、またかよ、と思いますが、そのための訓練だと思えば納得するしかありません。明日はどんなになるやら、ま、楽しみではあります。




栃木県詩人協会編ANTHOLOGY 2005
          
 
 
 
 
 
2005.10.31
栃木県宇都宮市
栃木県詩人協会・森 羅一氏 発行
1500円
 

  <目次>
   翼に寄せて ――アンソロジー二〇〇五の発刊にあたり
                代表世話人 森  羅一……2
   楠の木の下で             遠藤 秋津……6
   みち/父の明日            神山 暁美……8
   綿                  深津 朝雄……12
   めざめ                福田あつこ……14
   包丁                 上原 キイ……16
   鳥/撓む               螺良 君枝……18
   マウントクック            笹沼 享子……22
   百円ショップで買った地球儀を持って  綾部 健二……24
   間/眼                斎藤さち子……26
   あるエレジー             松井 し織……28
   朝の家/無音にて           本郷 武夫……30
   旧岩崎邸庭園             大岡  武……34
   臭木                 大木てるよ……36
   ペルと鼠               菊元 敏江……38
   わすれる               原   始……40
   シベリアの上空で           白沢 英子……42
   月と辻と影              和田 正子……44
   DNAの乗り物            野澤 正憲……46
   有朋自遠來              戸井みちお……48
   冬の陰                松本ミチ子……50
   痛い雪                水島美津江……52
   代謝                 岡田 泰代……54
   誕生の月               伊藤ゆり子……56
   雨あがり               水無月ようこ…58
   雑踏の街で              金敷 善由……60
   さんご 〜瑚春 誕生によせて〜    森  羅一……62
   産着                 菊地 礼子……64
   五行歌六首              足立和香子……66

   あとがき 68
   アンソロジー2005参加者名簿 69
               ※装帳など/森 羅一・綾部健二



    さんご 
〜瑚春 誕生によせて〜    森 羅一

   さくらのよるに
   はるかなすいたいから
   われらを
   つなぐため
   きみはきた

   かみもつめも
   ゆびもぷっくりしたあしも
   まゆもまっしろなひとみも
   できたてのはなもほほも
   みみもせなかも

   どこもかしこも
   さくらいろにそまり
   むにゅむにゅとうごき
   ぷぴぴとうめき
   どこまでもやすまない

   さんごのように
   きみがうまれ
   つながれるいのちは
   これから
   ぼうぼうとはるかに
   いくつにもはじまる
   はじまりだ

 お孫さんをうたった作品だと思います。「さくらのよるに」産まれたのでしょう。「さんご」はお孫さんの名前ではなく「
瑚春」でしょうか。珊瑚と桜の春が組み合された佳い名前ですね。そこからこの作品は発想されていると思います。
 「われらを/つなぐため」というフレーズには自分の血筋が繋がっていく喜びを感じます。「むにゅむにゅとうごき/ぷぴぴとうめき」という擬態語もよく判ります。最終連の「いくつにもはじまる/はじまりだ」はお孫さんのこれからを祝福する言葉で、ここも良く効いていると云えましょう。「つながれるいのち」を読者も祝福したくなる作品だと思いました。




個人詩誌『玉鬘』34号
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2005.10.20
愛知県知多郡東浦町
横尾湖衣氏 発行
非売品
 

  <目次>
   ◆詩「黒い目」
     「風」
     「サン・アグスチン教会」
     「傷痕」
     「風景今昔」
   ◆御礼*御寄贈誌・図書一覧
   ◆あとがき



    風景今昔

   毎日
   何気なく見ている風景
   薄の銀の穂に
   黄色の背高泡立草
   これが今の風景

   昔はどうだったのだろうか

   日本画や
   いにしえの絵巻や絵本を開く
   薄の穂に撫子の花
   桔梗 女郎花 藤袴……
   おそらくそれが昔の風景

   日本人は花を愛でる民族
   その心が
   過剰になってしまったのだろうか
   品種改良 園芸種……
   わが家にわが庭に

   だれが蒔いたのだろうか
   ここは一面
   秋桜の花が揺れている

   私たちは何を無くして
   何を得たのだろうか

 「日本人は花を愛でる民族」だから「過剰になってしまったのだ」という鋭い指摘がなされています。それも「わが家にわが庭に」のみ「花を愛でる」ように思います。「わが家にわが庭に」ゴミを捨てられるのは嫌だけど公園に捨てるのは構わない、そんな精神と近いものを謂ってるのではないでしょうか。
 そして「今の風景」と「昔の風景」の間にある差異。本当に「私たちは何を無くして/何を得たのだろうか」と思ってしまいますね。考えさせられる作品です。




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