きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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満天星 2005.1.8 自宅庭にて

2006.2.28(火)

 とうとう2月も終わり。私の退職まであと2ヵ月になりました、嬉しいです!
 でも、昨日は絶不調でした。朝、嘔吐があって、無理して会社の駐車場までクルマで行ったんですが、ドアを開けられない…。しばらくクルマで横になって、携帯で休暇を伝えました。職場まで行って休暇にすることは何度もあったんですけど、駐車場からというのは初めてでした。幸い、駐車場の隣が会社の付属病院ですので、体調の回復を待って行ってみました。腸閉塞気味とのことで水分を摂ることを勧められました。そういえば普段から水物はあまり摂らないほうなんですね、お酒以外は(^^;

 帰宅して一日中寝ていました。酒は呑まない、煙草は結局1日3本でした。今日は復活しています。煙草もお酒も控えめにしていますけどね。日曜日の新人賞選考委員会で神経をすり減らしたのかもしれないなと思っています。



季刊文芸同人誌『青娥』118号
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2006.2.25 大分県大分市 河野俊一氏発行 500円

<目次>

元旦/多田祐子 2  二月/多田祐子 4
山の村/多田祐子 6 そつぎょうしき/河野俊一 8
この家/田口よう子 12
随想 私にとって音楽とは/笹原邦明 16
連載 ことばはごちそう・第十五回 書きことばだけでなく/河野俊一 23
青蛾のうごき 24
表紙(日本海に沈む夕日・山口県萩市) 写真 河野 俊一



 山の村/多田祐子

お月さまは空の真ん中に来ると
高く澄みとおる音で鳴りはじめる
花びらから露が落ちるよりも密やかに
樹氷が風に鳴るように

山では
枝の先にぶらさがった
沢山のえごの実が
翡翠のようなえごの実が
同じようにいっせいに鳴りはじめる

月の光がてらす隅々まで
澄みとおる音は流れて
山から谷から空いっぱいにあふれる
こおろぎもきりぎりすも鳴くのをやめて
みんな 夢を見る

家々は深い眠りのなか
その一軒に
赤んぼが目を覚まし耳をすまして
うれしそうに
小さく声をたてて笑った

 「お月さま」が「高く澄みとおる音で鳴りはじめる」という喩がおもしろいですね。月の光を音に譬えるとこういう表現になるのかもしれません。この作品は音で満ち溢れています。それも人工の音ではなく自然の音ばかりです。唯一「赤んぼ」の「うれしそうに/小さく声をたてて笑った」音が人工的かもしれませんが、これとて自然の一部でしょう。「山の村」を音という観点でとらえた佳品だと思いました。




会報かわさき詩人会議通信38号
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2006.3.1 非売品

<目次>
短歌をつくるには、「読むことが、詠むことに通じる」と/河津みのる
冬の音楽祭(二〇〇五)/さがの真紀      あなたに/枕木一平
雪害/寺尾知紗               七十の恋愛(こひ)/斉藤 薫
夕陽の果てに/山口洋子           老いた漁師と まぐろ/岩田幸枝
予感/丸山緑子
随想 たちばなの記(一)/さわ こよし
N君/小杉知也               この一言/寺尾知紗



 あなたに/枕木一平

あなたの行きつく先は地獄だ
地獄の一丁目の一の一の一だ
地獄とは悪いことをした者の行く所、
あなたがどんな悪いことをしたか ですか
それはもうひとくちでは言い尽くせません

あえて集約させてもらえば
この国をめちゃめちゃにしてしまったこと
あなたが独裁的に強行した構造改革は
弱い者はもがいてもわめいても
生きてゆくのが精一杯の大変な改革
耐えても がんばっても 努力してみても
死ぬしか道がなくなって
生命を落していった人びとは自己責任か

小さな星がどんどん増えて にぶく夜空で
かがやいているのが私には見えます

改革がすすめば この国はよくなり
私たちには希望が出てくる
皆んながよかったと思える
はずではなかったのですか
それが勝ち組だとか負け組だとか
どちらかにふり分けられ
これでもか これでもかとさらにフルイにかけられる

ひとびとはそれぞれの暮しの中で
どんなに自分の心を殺したことだろう
企業は他社に負けまいとして
誰に犠牲を強いただろう
国が国の責任を放棄して
税金はどこに行ったのだろう
責任は民間のどこに押しつけたのだろう

犯罪や不正は後をたたず新たな形で増えてゆく
人間の生命がこんなにも軽々しく扱われるように
なったのは あなたの改革の所為
(せい)です
緑の公園から犯罪を誘引するからと
樹木を切りたおすのも
あなたの改革のひとつですか
民主主義は刺客の手で抹殺されてしまった
笑顔をうかべていても心はひえきっている
それがいまの日本の表情だ

心のちからが失なわれ
金のちからがすべてを支配する
そんな国にしてしまったあたなの罪を
ひととして ゆるせない

夜空を見上げてごらん
たくさんの小さな星たちが光っている
あなたをうらみ にくみながら光っている
安らかにと願うわたしの目がうるんでくる

 まったく、とんでもない政府を日本人は作ってしまったものだと思います。今までも満足できる政府なんて存在したことはありませんけど、現政権はちょっと質が違うと云えます。曲がりなりにも国民を見ていた眼が、完全に大企業と米国に向いてしまいました。
 ただし、あちこちで私も書いていることですが、この政権を作ったのは私たちです。米国や中国、あるいは国連が乗り込んで今の政権を樹立させたのではありません。棄権をした人を含めて日本人が作りました。小選挙区制の問題はありますが、それも含めて私たちが作ったのです。「あなたに」抗議することももちろん大事なことで、本作品はそれを主眼として完成させた詩ですけど、もう一方ではそんな視点も忘れてはならないのではないかと感じた作品です。




会報『沼声』281(終刊)号
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2006.3.1 静岡県沼津市
沼津の文化を語る会発行 非売品

<目次>
望月良夫先生を偲ぶ/大岩孝平 1      望月良夫先生告別式/杉山由博 2
望月良夫先生を偲ぶ会/三好勝晴 2     突然の別れ/望月京子 3
弔文
 今泉正顕・植村達男・大谷紳児・岡 武秀・小野 正・河村幹夫・栗山定幸・篠原光秋・杉山庸夫・高山 智・田熊清彦・田中光常・角田勝彦・長谷川徳之輔・柳家小満ん・山内和夫
偲ぶ会に寄せられたお言葉 8
 浅香勝輔・新井文央・池田 智・石村文鏡・小田武春・神近哲郎・君塚忠男・齋藤 實・土井泰彦・西田誠夫・原秀三郎・宮治 眞・宮本恒彦・守矢和人・山本和行・吉田康彦
望月沼音先生は永遠です/黒田杏子(俳人)9  望月沼音先生追悼句/沼杏会員 10
世界文化遺産《46》/浅田孝彦 14
素粒子の夢/轡田隆史 16
編集後記 16



 たしか1998年だったと思いますが、日本ペンクラブの例会で望月さんとお会いして、帰りの新幹線が一緒だったことから話が弾み、それからお付き合いさせていただきました。沼津の落語会、越乃寒梅と柳家小満んさんを囲む会などに出席させてもらって、その縁で今でも越乃寒梅はプレミアなしで買うことができています。
 昨年4月に亡くなっていたとはまったく知らず、7月に偲ぶ会があったことも判らず、越乃寒梅を送ってくれている酒屋さんの情報で初めて知ったときは、すべて終ったあとでした。せめて偲ぶ会だけでも出たかったのに、残念です。
 拙HPでも毎月のように『沼声』を紹介していましたが、これが最後になりました。望月さんのご厚情に感謝し、ご冥福をお祈りいたします。



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