きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2006.6.11 京都・泉湧寺にて



2006.7.22(土)

 前の会社の知的財産本部から現金書留が届きました。入っていたのは800円。もらった理由は発明報奨金。笑っちゃいましたね。
 退職する1年ほど前にプロジュクトチームで仕上げた仕事を特許に出し、私の寄与率は1割と申告しました。全体の報奨金は8000円だそうで、その1割が分配されたというわけです。ありがたく貰っておきました。将来的に数100億になる発明でもないことは判っていますから、ま、そんなもんでしょう。特許の片割れに名を連ねたという自己満足の証として大事に遣わせてもらおうと思っています(^^;



詩誌『すてむ』35号
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2006.7.25 東京都大田区
甲田四郎氏方・すてむの会発行 500円

<目次>
【詩】
ぶどうの食べ方■川島 洋 2
ツネイチの余白■松岡政則 4
おみくじ■長嶋南子 8
窓/背中■赤地ヒロ子 10
訪問■青山かつ子 12
ポピー/泌尿器科待合室■井口幻太郎 14
その位置■閤田真太郎 18
丘を越えて■甲田四郎 21
The folly and the futy■水島英己 24
見知らぬ人■坂本つや子 28
村の女/夕陽■田中郁子 32
金魚の死■松尾茂夫 36
【エッセイ】
信じるための理由◆水島英己 39
意味の堂々めぐり◆川島 洋 41
反芻◆田中郁子 45
カラス◆閤田真太郎 46
すてむらんだむ 48
同人名簿 44
表紙画:GONGON



 おみくじ/長嶋南子

第三四番大吉
 願望 思い通りですが油断するな
 待人 来る 早いでしょう
 出産 安産 産後も順調
吉だろうが凶だろうが
未亡人とバツイチ
二十数年ぶりに会って浅草寺

まだまだ肌だってホラといって
二の腕まくって見せあい
乳房だってホラ
口ではいってみる

生き別れ死に別れ
どっちにしろかたわらに×じるし
思い通りになって×じるし
いつ死んでもおかしくない年ごろだけど
いなくなった人の肉声は遠くへ
二人とも何年も待っているのに
いい人は来ないので待ちくたびれてしまった
子どもはバカのまま生涯を終えるでしょう
ひとりごとだけが多くなって
まだまだわたしだってと
顔をみあわせてハハハ
三四
(さみしい)大吉

 「二十数年ぶりに会って浅草寺」へ行った「未亡人とバツイチ」は男女なのか女同士なのか判りませんが、「二の腕まくって見せあい」だから女同士なのかもしれません。「二人とも何年も待っているのに/いい人は来ないので待ちくたびれてしまった」というフレーズにも女同士の会話を感じます。
 「子どもはバカのまま生涯を終えるでしょう」というフレーズがとても佳いですね。現実はともかくとして、親の覚悟を感じます。「おみくじ」というタイトルとともに大人の世界を見せてくれた作品だと思います。



秦恒平氏著『湖(うみ)の本』50
逆らひてこそ、父
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2006.7.27 東京都西東京市
「湖(うみ)の本」版元刊 2300円(送料共)


 200頁近い小説ですが、巻末には「未了」と書かれていました。今年5月の書下し長編となっていますので、後編はすでに書き上がっているのか執筆中なのか、何とも気をもむ本です。
 作家の奥野秀樹を中心に夫人の藤子、美術館勤務から嫁いだ長女の夏生、カード会社勤務の傍らアングラ劇場での初公演を成功させた長男の春生という家族が主体の小説ですが、単なる家族モノではありません。表題に示す通り「
逆らひてこそ、父」が命題になっています。奥野秀樹の出生から始まる「父」の役割とは、家族とはと次から次へと命題が提示されてきます。現代を扱いながら人類不変の男と女、その上での家族≠ニいう問題を突きつけられた思いをしました。どういう結末になっていくのか一気に読んで、巻末「未了」ですから悔しくてしょうがありません。早く続きを読みたいものです。




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