きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2008.11.21 静岡県裾野市・五竜の滝




2008.12.6(土)


  その1

 午前10時に日本詩人クラブのオンライン作品研究会をスタートさせて、午後からは理事会のため事務所に向かいました。研究会に集まった作品は12編の詩。北海道、青森を始め、インドからの参加もあって、インターネットの威力を発揮したと思います。理事会は今年最後というで、終了後にささやかな忘年会を持ちました。




阿部忠俊氏詩集『試誘(まどわし)第二集』
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2008.12.15 横浜市西区 福田正夫詩の会刊 1500円

<目次>
T
よく生きる 9    楽しくあらば 12   良い生き方 14
(ごう) 17      数字 20       尾瀬 22
私論 24       目指すべきもの 27  不易流行 30
旅 33        すい星 35      渡り鳥 38
滅びゆくもの 40
U
歴史 45       再出発 48      死 51
あの世 54      人間 56       梅雨 58
欲望 60       仏の教え 63     神 65
法相宗 67
V
春 71        その心は 73     老人革命 76
災害 78       人災 80       宗教 83
自殺 85       貨幣 87       世界は 90
格差社会 93

跋 詩集『試誘第二集』について 金子秀夫 96
あとがき 阿部忠俊 98
表紙・扉版画 福田達夫
レイアウト 福田正夫詩の会




季刊・詩とエッセイ『焔』80号
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2008.11.25 横浜市西区 福田正夫詩の会発行
1000円

<目次>

駅舎 錦 連 4              ふたたびこころよ 瀬戸口宣司 5
不思議な夜/秋・別府の道 工藤 茂 6   未練と戯言 植木肖太郎 8
温泉 古田康二 10             宗教 阿部忠俊 11
山吹 野島 茂 12             菅平高原の若者たち 布野栄一 13
絶望しめじ 亀川省吾 14          母さんと化けくらべ 保坂登志子 15
コータロー君へ/セミ 黒田佳子 16     水色の花束 地 隆 18
天と地 伊東二美江 19           チロ 濱本久子 20
ウサギの話 平出鏡子 21          金縛り 新井翠翹 22
林檎におもう 上林忠夫 24         だまってゐる 山崎豊彦 25
真っ青な空 福田美鈴 26          隅田川岸/記憶の戸口/ぐるりぐるぐる/回転ドア/浦賀のトビ 金子秀夫 29
繁栄の都市 古田豊治 32          福田正夫の詩・馬鹿地獄 阿部忠俊 36
〈寄稿〉杉本春生の水晶忌 宮田千秋 38
〈連載〉
戦時の思い出(3)初恋のひと 許 育誠 40  孫権 錦 連 43
風の系譜2 地 隆 46          井上靖・ヒマラヤの旅(1) スル・スーダ演奏とトーク 福田美鈴 50
〈書評〉
野島茂詩集「千曲川」自分から始まる 金井雄二 55           礼状 山崎豊彦 57
工藤茂詩集 悲歌・『カシオペアのほとりに』 黒田佳子 58       礼状 山崎豊彦 61
〈追悼〉
井上ふみ女史追悼−歌集感想 金子秀夫 63  ふみ夫人ヘ−金木犀の花に寄せて 福田美鈴 65
第二二回福田正夫賞発表 67
受賞の言葉
選評=選考委員 古田豊治 傳馬義澄 瀬戸口宣司 亀川省吾 金子秀夫
受賞詩集「私のいた場所」作品抄
〈同人の窓〉
一詩誌・一詩集 植木肖太郎 76
続・灰地順さん 福田美鈴 78
井上康男著『まな板の鯉』を読んだ 金子秀夫 79
詩集紹介 金子秀夫 81
あとがき
表紙 福田達夫
目次カット・カット 湯沢悦木




『TOLTA3』
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2008.11.1 東京都調布市 河野聡子氏発行 1000円

<目次>
トルタ山特集 エッセイ集 山の思い出 4
 福田純子 文月悠光 南谷奉良 河野聡子 佐次田哲 山田亮太 黒川陽子
詩の裾野地帯
横断歩道 文月悠光 13           失われた言葉による二つの唄 福田純子 16
パンダ・チャント2 河野聡子 26      特別な踊り 山田亮太 38
コッペパン 詩作くん 42          計算機による自動詩作のススメ 佐次田哲 43
セミオロジー 南谷奉良 58
短編小説の5合目付近
ふらふら往復書簡 黒川陽子 69       フーガ 南谷奉良 80
戯曲の高山地帯
尾形亀之助ではない 山田亮太 94
休憩・喫煙所
コラム 河野聡子(1)詩と羅列 66      (2)朗読について 93     (3)動く本 130
登山中
O君とL君の山登り 山田亮太




山の中に、住んだことがある。
頭の中がぼぉっとして、自分が、生きているという感覚が、なかった頃のことだ。
知覚するものと、知覚する自分との間に、何枚も、何枚も、絶縁板が重ねられて、その向こうから、遥
かに、知覚されるものたちが信号を、送っている。
水が、流れていて、音が、している。
水のそばに行くと、楽になる気がする。
流れる水に沿って、何キロも、何キロも、歩いた。
四キロ歩いて、トラックに抜かされるのは、一度くらい。
水の音だけが、きこえていた。
水の音、だけが、きこえていた。(福田純子)

 拙HPでは初めての紹介になります。詩誌と銘打っていませんので誌の種別は書きませんでした。誌名の「TOLTA3」は、通常なら『TOLTA』3号と書くところですが、この前は「TOLTA2」、その前は「TOLTA1」となっているようですから、その書き方を尊重しました。値段も直接は書かれていませんが、以前の号の価格を参考にしました。本の造りは面白く、立体になっています。
 ここでは福田純子さんのエッセイを紹介してみましたが、このままでも詩として読めると思います。特に「知覚するものと、知覚する自分との間に、何枚も、何枚も、絶縁板が重ねられて」いるような感じというのは、「自分が、生きているという感覚が、なかった頃」の実感でしょうね。「水のそばに行くと、楽になる気がする」というのも分かるように思います。ヒトは結局、水から生まれた生物だからなのかもしれません。



   
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