きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2008.11.21 静岡県裾野市・五竜の滝




2009.2.7(土)


 むかし私が勤めていた会社の労働組合には文化部という組織があって、そこに詩部というものがありました。戦後のサークル詩の流れなのかもしれません。私も一時部長を務めていたことがありましたけど、労組の右傾化のなかで詩誌の発行にいちゃもんをつけられて、めんどう臭いから詩部を解散したという経緯があります。

 しかし、当時の部員の結束は固く、30年も前に解散したというのに、いまだに会っては呑んだり議論したりしています。今日は詩部の中で最後に入部してきた、従って一番若い女性から誘われて呑み会をやりました。男女2人ずつで丁度よく、、、というはずでしたが、なんと誘った本人がドタキャン。でも、めげずに残りの3人で小田原の居酒屋で呑みました。3人の話題は当然、件の女性の話になりましたけど、まあ、しょうがないジャン、ということでオシマイ。なんとも大らかというか、神経がニブいというか(^^; 結束は固いと言うものの、そんなゆるやかな結束だから良いのかもしれません。私が生涯つき合いたいと思っている数多くの友人たちの中でも、地元の人たちはまた特別ですね。Y子さん、次回もドタキャンしていいから、また声かけてください!




土屋一彦氏詩集『へんなへん』
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2009.2.20 札幌市手稲区 グッフォーの会刊
1800円(税込)

<目次>
 T
屍体に係る生理的妄想 6          樹(きごう)号 10
渦中 16                  だとしたら 18
秘 20                   ZOO 22
また、いなくなった 24           納豆問答 28
そして、記憶は風化してゆく 32       ホリデーもエレジー 38
矜持//鮫にあっては 40          偽装と見紛う身体特徴 44
変な偏 50
 U
水族の憂い 54               教学もどき 70
卵のこと 72                食われるもの/食らうもの 74
逆さカサカサ 76              兆候 78
冬の民話 80                目 84
痛みの本領 86               乱切り 92




 
変な偏

いし偏で硬いと書かれると すなおに納得しちゃうけど
くるま偏で軟らかいでは なぜかなと戸惑ってしまう

しめす偏は 示からネに変わってしまった字が多いけど
ころも偏は、初めからずっと 衣をつけたままだ

にすいは冴えて冷たいから 発音もにごらないのだろうが
さんずいは発音どおり濁るばかりかといえば なぜか清らかにもなる
冷酒はやっぱり旨い
濁り酒も清酒もそれぞれ旨い

て偏で打つ
あし偏で蹴る
打たれても蹴られても痛い
乱暴はよくない

にん偏は人間にかかわって仲間にもなれるし仇敵にだってなれる
ぎょうにん偏というからにはひたすら行儀よく

 拙HPでは初めての紹介になりますが、6年ぶりの第2詩集のようです。ここではタイトルポエムと思われる「変な偏」を転載させていただきました。漢字は〈偏〉と旁から出来ている合理的な文字だと思いますが、たしかに〈なぜかなと戸惑ってしまう〉ものもありますね。中国本来の漢字についてはよく知りませんけれど、日本の漢字は長い間に変遷して現在の字になったのでしょう。特に本字(旧字)から現在の漢字への強制的な変更には考え込んでしまう点が多々あります。作品はその漢字の偏に注目して、見事に詩化したと思います。特に〈冷酒はやっぱり旨い/濁り酒も清酒もそれぞれ旨い〉というフレーズは、酒好きの私としても大賛成です。




詩と評論『操車場』21号
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2009.3.1 川崎市川崎区 田川紀久雄氏発行 500円

<目次>
■詩作品
渇きと眠り――14 坂井信夫 1         風のダンス(4) 鈴木良一 2
まなざし 長谷川 忍 3
■俳句 鳴く鴉 井原 修 4
■エッセイ
新・裏町文庫閑話 井原 修 5         『「いき」の』雑感−つれづれベルクソン草(11) 高橋 馨 6
削り屋は見た−強制される選択(上)野間明子 8  逸見猶吉の「燼」 尾崎寿一郎 10
タロウよ タロウ  坂井のぶこ 13       末期癌日記・一月  田川紀久雄 14
■後記・住所録 24




詩とエッセイ『イリヤ』4号
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2009.1.31 大阪府羽曳野市 尾崎まこと氏発行
300円(税込)

<目次>
みなさんへ 3
 *
ゲスト 杉山平一 5
詩・自分
エッセイ・聞く耳について
『夜学生』より・ローマン派/櫻/日日
 *
左子真由美 13
詩・手紙/融合/光/窓/星を求めて/シンパイナ・サラナイデ
追悼・井上俊夫さん
 *
佐古祐二 23
詩・晴れわたる空を/夕映え/カーニバルの夜/アンスリウム・アンドレアーヌム
エッセイ・美しい抒情
 *
尾崎まこと 33
童話詩・おれだけ村の火の玉妨や
詩・首根っこ/都会のアリス
 *
編集後記 43



   
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