きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
090222.JPG
2009.2.22 世田谷区・静嘉堂文庫美術館




2009.4.10(金)


 午前中は印刷所に行って、それ以外はいただいた本を拝読していました。




宇都宮英子氏詩集『母の手』
haha no te.JPG
2009.4.26 東京都板橋区 コールサック社刊 2000円+税

<目次>
第一章 母の手
私の手 10       土筆 12         まな板の音 14
悲しみの情景 17    母のにおい 20      誕生日 23
収穫の秋に 25     さくらんぼう 28     桃の実るころに 31
兄妹 34        父 37          命の不思議 40
春祭り 43       白桃 45         行く夏の朝 48
あれ以来 51      二人で朝茶を 54     新しい生命の誕生の日 57
花を摘んで 60     風呂敷 63        こぶ 66
希望 68        声 71
第二章 初なりの柿
初なりの柿 76     笑い上戸 78       階段 81
取って置きの良い話 84 各駅停車の電車に揺られて 86
年賀状 89       春の雪 92        橋の上で 94
七曲り 97       立春 100
.        カナダからの便り 103
仕舞 謡曲−「紅葉狩」− 106
.           化粧 109
梅の実 111
.      日課 113.        水の惑星 115
赤いほおづき 118
.   雨の日に 120.      晩夏 122
あとがき 126




 
こぶ

瘤という字を辞書で引いたら
邪魔者とか(子供)つき
「目の上の――」などと出ていた

夏になって汗かきの息子は
床屋に行って二分刈りにしてきた
家の者がそばを通るたびに
つい手が出てくりくりと撫ぜまわす
その度に「痛い 痛いッ 大きなこぶが
あるんだから」と顔をしかめる
どうして出来たこぶなのか
今日こそ聞いて見ようと思いながら
つい聞きそびれている

こぶなどやたらに作らぬよう
人様のこぶにならぬよう
背丈の届く今のうちに
しっかりと撫ぜておこう

         息子十歳の夏の日

 第1詩集です。ご出版おめでとうございます。母上を始め肉親への情がこまやかな詩集で、拝読しながら清々しい気分になりました。紹介した作品は〈
息子十歳〉当時のことを思い出して書かれたものでしょう。〈どうして出来たこぶなのか/今日こそ聞いて見ようと思いながら/つい聞きそびれている〉という状況や、〈背丈の届く今のうちに/しっかりと撫ぜておこう〉という親の気持ちが素直に伝わってくる作品だと思いました。今後のご活躍を祈念しています。




詩誌『天山牧歌』83号
tenzan bokka 83.JPG
2009.4.1 北九州市八幡西区
秋吉久紀夫氏発行 非売品

<目次>
吉狄馬加の詩六篇…(中国)吉狄馬加
(ヂーディマーヂャ) 秋吉久紀夫訳…2
 最後の伝説 子どらの願い ある猟師の子どもの自白 永遠に変わらぬ宣言 子どもと猟師の背中・朶洛
(トウオロ)の蓮の舞
覚醒…リリノー・ミカイア(モザンビーク)…14
(詩篇)
襲い来る轟音の真下で…秋吉久紀夫…8
高橋英夫詩2篇 カレ…10 辰ちゃんの絵…11
昌耀
(チヤンヤオ)の詩二篇(中国)…秋吉久紀夫訳…12
身辺往来・世界文学情報…9
受贈書誌…15
編集後記…16




詩誌『花筏』17号
hanaikada 17.JPG
2009.4.20 東京都練馬区
花筏の会・伊藤桂一氏発行 700円

<目次>
〈詩の勉強〉私の詩的体験(十五)
*文章法としての現代詩…伊藤桂一 42
*花筏通信…58
〈エッセイ〉
靖子ネーダーコールンのこと三…唐澤瑞穂 48 一本のテープから…竹内美智代 50
甦った万年筆…小町よしこ 52        非戦の誓い…宮田澄子 53
深澤紙店−荻窪界隈…小原久子 55      大日寺へ…谷本州子 56
〈表紙・扉絵〉…帆足まおり
〈カット〉…谷本州子
〈挿画〉…伊藤桂一
(詩)
(扉詩)扇の的…伊藤桂一 1
生きてきた…田代光枝 2          チャウシェスクの絨毯…上田万紀子 4
歯科医院の窓の外を…住吉千代美 6     月の石臼…在間洋子 8
待つ…谷本州子 10             また来年…唐沢瑞穂 12
冬至の桜…秋山千恵子 14          利き手…藤本敦子 16
美しい午後…宮田澄子 18          “L'Air du T'empis”…小町よしこ 20
湯気…竹内美智代 22            富士を背に…中野百合子 24
日…月村 香 26              むち むち…山田由紀乃 28
窓越しに…門田照子 30           甘酒…山名 才 32
虹色の千羽鶴…中原緋佐子 34        佗助の花…小原久子 35
水鏡…小西たか子 36            物音…彦坂まり 38
波涛への詞…帆足みゆき 40
*〔連詩〕夢の方角 捌き(伊藤桂一)…58
同人既刊詩集…64
あとがき…表紙の三
住所録…表紙の四






   
前の頁  次の頁

   back(4月の部屋へ戻る)

   
home