きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.4.18 東京国立博物館・平成館




2009.5.9(土)


 日本詩人クラブの総会が東京大学駒場Tキャンパスで開かれました。今回は法律の求めに応じて、最初の30分を臨時総会としました。出席会員71名、委任状提出503名で、規約の過半数をはるかに超える70%ほどとなり、臨時総会、続く定期総会は成立。理事会より「有限責任中間法人 日本詩人クラブ」から「一般社団法人 日本詩人クラブ」への名称変更が提案され、承認されました。
 引き続いて第60回定期総会を開催し、私は総務担当理事として司会を務めさせていただきました。

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 写真は総会の模様です。新理事を含め全ての議案が理事会提案通りに承認されました。ご出席いただいた会員の皆さん、お疲れさまでした、ありがとうございました!

 私はこの総会をもって、規約により2期4年の理事を解任されました。特に後半2年は法人化、それに伴う事務所の借り上げ・管理などで、詩人クラブ始まって以来の経験をさせてもらって勉強になりました。正直なところを言えば、疲れた!という感じで、解任になってホッとしていますけど、長い人生の中でもなかなか経験できないものだったと思います。今後は一会員の総務専門委員として陰から応援させていただきます。会員・会友の皆さまのなお一層のご協力をお願いいたします。




季刊文芸誌『江さし草』130号
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2009.5.1 北海道檜山郡江差町
江さし草会・松村隆氏発行 500円

<目次>
旅のおたくさ…麻生直子…2
特集 歴まちを歩く(二一) −合資会社高橋金物船具−…文・松村 隆/写真・室谷元男…4
随想・創作・評論
回想…佐々木敏留…9              身辺雑記 11 日々の光景…有坂良一…10
乙部からブラジル移民した人たち…葉梨孝幸…15  なつかしいことば…坂埜庄一…20
四十年U…香野清輝…22             セピア色の 温泉…木本信枝…27
江差再訪日記(二)…新郷親樹…30        甲州街道死走と箱根山登りの激走…西田栄治…34
登れば降りる…宮崎二三子…39          しば橇
(そり)とたんてき…室谷元男…44
江差追想記 −癒しの町…上野隆男…48      温故 −ふるきをたずねて−(三)語り部…紺谷捷子…52
啄木と江差(三)−小説「葬列
(そうれつ)」と随筆「閑天地(かんてんち)」から啄木と江差追分の関係を探る−…北村克夫…54
特集U 第二十四回 たば風の祭典協賛 江差町小中学生俳句優秀作品発表…62
フォトエッセー
雪景色…濱崎 裕…66              納得の味…石岡竜生…67
自然の造形…小松利子…68            海明け…浅井麗子…69
瀬茂内の浜…小林重幸…70
詩・短歌・俳句
短歌
除雪車…杉本あい…72              小松菜…廣瀬滋子…72
捨てサイロ…久守茂子…73            笹波さん…宮川 弘…73
灯りもとめて…宮崎二三子…74          江差での暮し…松田直久…74
江差漣短歌会詠草…75
俳句
大欠伸…若狭谷貴芳…77             梅花…廣瀬滋子…77
ひのき俳句会…78
連載
繁次郎・露草絞り染 その八…岩淵啓介…80
追分人間模様(四七)−異端の追分・大橋左源次−…松村 隆…82・
つれづれの子守唄(二三)取り返しのつかないこと…塚田諒子…85
私の北帰行(三)…中西由多嘉…88
聡顕のよもやま噺(八)−冬の奥尻行きは難行苦行だった−…大内聡顕…92
内モンゴルの明け暮れ(三一)…宮崎誠一…94
「我が彷徨」草人 繁蔵と共に−出版のあとさき(三)−…菅原孝明…98
追分節の風(四)−生きる力の唄−…隆 風太郎…102
石仏に魅せられて(五)−乙部町・旧大成町・旧北檜山町−…高井 勉…106
談話室…109
余滴…110
表紙のこと 港りなかの床屋さん 題字 飯田智佳  画 柄澤照文




 
旅のおたくさ/麻生直子(東京都)

島原外港のフェリー乗場売店は
売り子さんの声で賑わっていた

長崎菓舗・唐草の「おたくさ」で足を止めると
売れ筋一番の人気おみやげ品なんですよ と
だれかに似た笑顔一番のひと

熊本航路の船室の窓から
赤い足をたたんで羽ばたく鳥の姿をみつめた

熊本城の土壁の解剖図に
おたくさも一役担っていたような記憶はすでに消え
気になるおたくさ
おたくさはシーボルトの愛したひと
お滝さんに由来する紫陽花のことだと知る

神戸の詩人からときおり届く連句誌「おたくさ」
その奥付けにも解説はあったのだ

紫陽花とおたくさはどうもしっくりこない
おたきさあ〜ん おたくさ〜ん おたくさ〜
はじめて知るおたくさ
くっき〜はすこぶる美味だった

江差の紫陽花のいろ鮮やかさ
乙部のおたきさん
鷺宮の花の咲かないガクアジサイ
メキシコのハカランダ ジャカランダ

こころを離れないおたくさ
熱冷ましの薬草にはなるらしいけれど
そのひとの「日本植物誌」には
学名として微笑んでいるという

 拙HPでは初めてとなる文芸誌です。「えさしそう」と読みます。地域文芸誌と銘打つだけあって「第二十四回 たば風の祭典協賛 江差町小中学生俳句優秀作品」も載っている、ほほえましい誌面です。
 ここでは巻頭詩を紹介してみました。〈おたくさはシーボルトの愛したひと〉ですけど、それが〈紫陽花のこと〉とは知りませんでした。作者はおそらく九州に旅行したのでしょうが、紫陽花を介して〈江差〉〈乙部〉〈鷺宮〉のみならず〈メキシコ〉まで謳いあげる力には敬服します。同じ紀行詩でも、なかなかこうは書けないんじゃないでしょうか。勉強になります。




詩誌『潮流詩派』218号
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2009.7.1 東京都中野区
潮流詩派の会・村田正夫氏発行 500円+税

<目次> 表紙写真(長崎出島)→麻生直子
特集 病
竹野 京子 病除け/罪と罰 7         村田 正夫 がんだがんだ 8
神谷  毅 病の接点 8            若杉 真木 メンタルヘルス科/君の声 9
水崎野里子 病ばっかり 10           藤江 正人 病んでいますかそうですか 10
山崎 夏代 病。12               宮城 松隆 病魔 12
態谷 直樹 骨折 13              加賀谷春雄 指と笑った 14
千葉みつ子 原因は…… 14           大島ミトリ 病気 15
桐野かおる 来迎図 16             皆川 秀紀 無題 16
原ア 惠三 門を開けてと泣く声がする 17    平野 利雄 コラージユ〈病〉 18
小野 進一 嗤う 19              丸山由美子 夜明けのしじみ貝 20
鈴木 茂夫 症と病 21             戸台 耕二 願い 22
土屋  衛 病気人間 22            鶴岡実直子 だだら遊び 24
舘野菜々子 眼科 25              比暮  蓼 日本 病篤かりき 26
勝嶋 啓太 彼女は多分闘っているのだと思う・他 28
荻野 久子 あの世では 29
状況詩篇
山本 聖子 平凡について 30          加賀谷春雄 ローマの醜日 30
新井 豊吉 いらっしゃい 31          藍川外内美 借金大国 32
清水 洋一 うむ 32              小野 進一 炭坑の守り神 33
津森美代子 椅子 34              皆川 秀紀 あじゃぱ 34
戸台 耕二 思い出すままに 36         麻生 直子 ぽっこりシンドローム 37
清水 博司 転んだ 38             尾崎 義久 正々堂々 38
酒井 文麿 馬糞が旨い 西海岸で 39
詩篇
藁谷 久三 舞台/旅路/楽章 40        山崎 夏代 水の行方 42
井口 道生 詣でるたびに 42          まちえひらお 省 44
山下 佳恵 四つ葉のクローバー 45       飯田 信介 解き放たれて(四) 46
舘野菜々子 苦しみなさい 46          中村 恵子 たったひとつの赤いからす瓜の 47
林  洋子 蔦つたう 48            夏目 ゆき 点滅 48
尾崎 義久 ただ もう 49           伊藤 美住 何となく 49
平井 達也 濁点/ブーメラン 50
*田島美加小詩集 クレマチス・ナパウレンシス 51  クモ飼い 51  クモの女王 51  そしていなくなった 52  センニンソウ 52  行列 52  夏から秋へ 53  秋 53  23番へ 53  長あみ 53
●世界の詩人たち(24) 水崎野里子 トルコの現代詩 58
旅ゆけば北海道 回想の詩と時代(14) 村田正夫 60
縄文の風 麻生直子論(8) 丸山由美子 68
「蟹工船」の誤植 戸台耕二 72
トルコの二人の詩人 麻生直子 74
ブックス 鈴木茂夫 島田陽子詩集『私が失ったのは』 黒羽英二詩集『移ろい』・他 76
マガジン 山崎夏代 ヒロシマ・ナガサキを考える93号 国鉄詩人247号 兆140号・他 78
前号展望 山本聖子 時代の傷口をみせている「港」 80
ベスト5感想 勝嶋啓太 82
潮流詩派ベスト5 82
リスト/入会ガイド 84〜86
編集後記(村田正夫)




詩誌『1/2』29号
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2009.5.10 東京都中央区    400円
詩誌『1/2』発行所・近野十志夫氏発行

<目次>
海の街道/芝 憲子 2             老いた人/黒 鉄太郎 4
住所なし・日本の国/野川ありき 8       言霊/宮本勝夫 10
月下美人/館林明子 12             春の記憶/青木春菜 14
また 一年/宮川 守 16            ホッキョクグマは禁句・カタバミ/薄葉久子 18
水を求めて・サンタさんのかわりです/呉屋比呂志 21
特別養護老人ホームにて/西條スミエ 26     詩の写真 鷺二編/近野十志夫 28
島への便り/佐伯けんいち 30          風に乗って・冬の海のまん中で/都月次郎 32
ジンシンジコ/藻利佳彦 35           あとがき 40
こころの温泉2009 隅田川&清澄庭園ライブ






   
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