きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
2009.5.16 新潟・大棟山美術博物館(坂口安吾記念館) |
2009.6.19(金)
午後から日本ペンクラブ会館で第3回グーグル問題検討会が開かれました。今回は5月27日に東京會舘で開かれた米国ブック検索訴訟原告団と日本側との会談結果が報告されました。米国側は全米作家協会事務局長と法律顧問、全米出版社協会法律顧問の3人、日本側は日本ペンクラブ事務局長代理ほか2名、日本文藝家協会から2名の計8名だったようです。米国側は来日3日目になり、書協などとの会合が済んだあとだそうで、内容がかなり煮詰まってきていたそうです。
報告は多岐に渡り、かつ複雑です。何度も書いていることですが、それだけで1冊の本になるほどです。ここでは報告書の中から根幹となる部分のみを転載します。
●Googleブック検索訴訟和解にいたる経緯について
2004年Googleは図書館プロジェクトを開始し,当初,パブリックドメインの本を扱うとしていたが,12月にミシガン大学図書館の蔵書600〜700万冊を刊行中か絶版かに関わらずすべてデータ化することになり,影響を受ける著作権者は全世界に及ぶこととなった。Googleは検索結果のスニペット表示に広告をつけ利益を得ながら,フェアユースを主張し,著作権者に利益の再配分を行わない計画だった。
2005年9月に作家協会が提訴した。訴訟に参加していない多くの著作者,出版者の権利を守るために集団訴訟(クラスアクション)として提訴した。集団訴訟は,巨大な企業(Google)に対抗する強力(パワフル)な手段である。米国内に限らなかったのは,スキャンした本が世界中の書籍に広がっていたからだ。12月に五つの出版社が訴訟を起こした。2006年5月に和解を申し出た。交渉は困難だったが2年半後2008年10月に暫定和解が成立した。
コンパクトによくまとまった文章で、経緯がよく分かります。実に2004年から始まる問題で、日本でも当初から問題の大きさを指摘する声はあったようですが、表面化したのは〈2008年10月に暫定和解が成立した〉あとからです。
今日の報告では米国原告団のその後の活動と成果・問題点が出されました。
これらを受けて「グーグルブック検索和解協定を検証する〜出版流通・表現の自由・国際比較の観点から〜」というシンポジュームを6月30日に東京電機大学で開催することも報告されました。日本ペンクラブと日本出版学会の共催です。私も出席するつもりですから、ここでまた報告したいと思います。
○金堀則夫氏詩集『神出来』 |
2009.7.5
東京都千代田区 砂子屋書房刊 2500円+税 |
<目次>
星鉄 8 鐘鋳谷(かねいだん) 12. 鍛冶が坂 16
金漿(かね)つけ 20. 山師 24 間歩(まぶ) 28
背 32 金谷 36 石船山 40
天降(あまくだ)る 44. 星 48 宗円ころり 52
夜刀神(やとのかみ) 56. 脱皮 60 登龍之瀧 64
地下下(じげげ) 68 泣き石 72 瓢箪(ひょうたん) 76
生駒(いこま) 80 草塔 84 清瀧瀑布 88
もののふ 92 幸 96 水が…… 100
川尻池 104. 乾 108. 敬虔 112
乾田 116
あとがき 119. 装本 倉本 修
(帯文より)
わが姓の「金掘」とともに地名からくる詩的空間がわたしの詩境の創出となって探求が始まっている。前詩集『かななのほいさ』に続く詩集『神出来(かんでら)』を再び編んだ。「神出来」は、大字(おおあざ)星田にある小字(こあざ)の地名である。
○文芸誌『扣之帳』24号 |
2009.6.10
神奈川県小田原市 500円 青木良一氏編集・扣之帳刊行会発行 |
<目次> ◇表紙 木下泰徳 ◇カット 木下泰徳
足柄学講座 山北編(1)河村城のこと 秘本『梅風記』藤井良晃 2
「瓜生坂」の由来 瓜生外吉・繁子夫妻 岸 達志 18
亀右衛門咄(2)殿さんのお国入り 青木良一 22
酒匂だより 町田紀美子 29
今川氏真夫人早川殿 今川徳子 30
ボクの映画館(4)着流しで全力疾走できますか?=アラカンとイドウグイスキ= 平倉 正 34
地下水と水田 富家和男 40
あるご緑で知った戦争体験 佐久間俊治 46
宣教師アームストロングは学徳をどう理解したか 尾上 武 50
蝙蝠の飛来 佐宗欣二 68
出番のなかった調理師免許 剣持芳枝 62
足柄周辺の碑文を探る(8)お日待ちの神様の代表格、今はその形骸のみ賂辺に在り−庚申塔考− 平賀康雄 64
村芝居よオー 本多 博 80
悲琴抄(3)茂木光春 87
「亀右衛門咄」を想う 加藤利之 94
編集後記
ギャラリー案内 新九郎 67 箱根口門 79
○会報『ジャパン・ポエトリー・レヴュー』14号 |
2009.4 東京都町田市 日本英米詩歌学会発行 1500円 |
<目次>
■巻頭文■ Ego scrptor cantilenae −エズラ・パウンド:詩人にして作曲家‥安川 c 2
■持 論■ 英鳥詩の語ること −快活な鳥から虚無の鳥‥野口忠男 5
■俳句編■ 霊薬を搗兎‥橋本圭好子 10
−The Rabbit Pounding the Elixir of Life HASHIMOTO
Kayoko
■短歌編■ 魂の紙燭…結城 文 17
−A Fragile Candle Flame of Soul
YUUKI Aya
■詩 篇■ Para−Pyramid−The Madonna Lux‥高市順一郎 23
Nose of the Madonna マドンナの鼻 TAKACHI Jun'ichiro
The Inner River 内なる大河 27
Para−Pyramid−The Graceful Mansion 逆ピラミッド 29
■紀 行■ 詩人の魂の軌跡を辿って −シルヴィア・プラスのスミス校時代‥湯浅良子 31
日本英米詩歌学会組織・入会案内‥表紙(裏)
「ジャパン・ポエトリー・レヴュー」‥裏表紙(裏)
編集委員組織・原稿募集要項
『詩の形象と霊知−イギリス・アメリカ7詩人論』広告‥44
編集後記−高市順一郎‥45