きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2007.12.11 浜離宮・中島の御茶屋




2008.1.24(木)


 愛車スバル・インプレッサにスタッドレスタイヤを装着しました。なんとか10万円以下に抑えたいと思ったのですが、ホイール込みで超えてしまいました。うーん、年金ももらえていない身としてはツライ…。
 今までスタッドレスタイヤなんて履いたことがないのに、急に思い立ったのには理由があります。先日、父親を御殿場市の病院に連れて行ったとき、道路に冠雪があったのです。私の居住する地域では滅多に雪が降りませんし、降ってもすぐに融けてしまってノーマルタイヤで充分です。道路の冠雪を見て、そういえば御殿場って雪が多いのだと改めて気付きました。父親は毎月通院していますから、2月、3月に雪に遭遇する可能性は高いですし、今後毎年その心配をしなければなりません。そこで思い切って装着したという次第です。

 ちょっとツラカッタのですが、これで冬の行動範囲も広がることにも気付きました。ノーマルタイヤですと、急に山梨や長野・北関東に行くという事態になっても対応し切れません。それに、以前のようにスキーや雪のキャンプに行くということはなくなりましたけど、冬の雪国にたまには行きたいですし、実は雪道の運転というのは大好きなんです。以前はスパイクタイヤやマッドアンドスノーでパートタイム四駆というスタイルでした。これでフルタイム四駆にスタッドレスタイヤになりましたから、怖いものなしです。全国どこにでも出掛けられます、、、が、旅費が乏しい(^^;



詩誌『詩創』9号
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2008.1.31 鹿児島県指宿市 宇宿一成氏編集
鹿児島詩人会議・茂山忠成氏発行  350円

<目次>
詩作品
風が走る…妹背たかし 2          遺歌集…妹背たかし 3
私…宇宿一成 4              風になって…宇宿一成 6
卵の孵る夢…宇宿一成 8          川…安樂律子 10
地球…安樂律子 11             止められる…植田文隆 12
伝えよう…植田文隆 13           山と牛群…茂山忠茂 14
底…茂山忠茂 16              ランプを探しに…桑山靖子 18
子ども点描…岩元昭雄 20          「休日 名ばかりの」…桐木平十詩子 24
「打て」…桐木平十詩子 27          椎の実…松元三千男 29
海に命をあずけて…野村昭也 30       「競り」が消えた…野村昭也 32
小詩集 神の方へ…徳重敏寛 34
 あなたの言葉を聴く耳を…35         神の声…36
 遠い、遠いと…37              今日出会う…38
 私達を通して…39              神の国…40
 故郷
(ふるさと)に来ている…41
桑山靖子詩集「ランプを探しに」評
すきとおったかなしさ…宇宿一成 42     あとがき…桑山靖子 48
「詩人会議」一月号より転載
節目を迎え思うこと…茂山忠茂 44      シーソー…妹背たかし45
「詩人会義」二月号より転載
耳の中に…宇宿一成 46           死…茂山忠茂 46
過疎…妹背たかし 47
詩創八号読後感 「詩創」8号を読んで思うことなど…倉元昭雄 48
おたよりから…52
後記…57
受贈詩誌・詩集…59



 私/宇宿一成

何百万年も前から
詩を書いてきました
言葉ではなく
核酸で
この地上に
A、T、G、C
四つの文字を組み合わせ
膨大なメッセージを
二重らせんの微小の巻物に収めて

直立する脊椎に
不釣合いに大きな頭蓋を支えさせて

寄り合い
愛し合い
憎み合い
殺し合い
生かし合うために
よく食べよく殖えるために

私の作品は
自らを消し去り
やがて
母なる地球をも
破壊してしまうかも知れません

共生、と言い換えようとも
寄生なのですから
病原体はヒトに
ヒトは地球に。

私は遺伝子です
            註‥A、T、G、Cはデオキシリボ核酸を形成する四種類の塩基

 「言葉ではなく/核酸で」「何百万年も前から/詩を書いてきました」という第1連から魅了されました。核酸で詩を書くという発想そのものにも驚かされます。「遺伝子」の「二重らせん」はよく知られるところですが、それが詩であるということに新鮮さをも感じます。詩は生命そのものと謂っているわけで、詩を書く人、詩が好きな人は励まされるのではないでしょうか。
 しかし、遺伝子という「私の作品は/自らを消し去り/やがて/母なる地球をも/破壊してしまうかも知れ」ないのです。それは「ヒトは地球」の「寄生なのですから」。私は以前から、なぜ病原体は宿主である生物を殺して自らも死ぬのか、不思議でなりませんでした。人間すらも地球を殺そうとするのですから、これは塩基の性格そのものなのかもしれないなと、この作品を読んで感じています。その塩基の特性は「直立する脊椎に/不釣合いに大きな頭蓋を支えさせ」た人間の脳でも止められないのでしょうか。塩基についての新たな研究も必要かな、と考えさせられた作品です。



文芸誌『ア・テンポ』33号
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2007.12.15 神戸市東灘区
玉井洋子氏方「ア・テンポ」の会発行 500円

<目次>
■俳句 風が好き…赤坂恒子…2
■詩
笑顔/目玉の親父/青空…渡辺信雄…4    秘密/ブルーなしろめだか…山口洋子…8
幸福な時間 T・U…丸田礼子…12       夜半翁発句取 その二…梅村光明…16
その日は苦月重苦日…山本真弓…18      ぜんざい/朝の海岸…牧田栄子…20
アブラゼミ/モシモシがいっぱい…玉井洋子…22 石ころ/仲秋の名月…井之上幸代…24
■随想 印度寸見…山本真弓…27
■連句 モダニズム(歌仙)…30
■カスタネット…32
表紙題字:玉井洋子 絵:梅村更紗



 青空/渡辺信雄

青空だから
黒い虫が飛んでいるのがよく見える
そこに血と水が混じっている
(ダレカガ、ソラヲヒッカイタノカ)
宙空へ飛び去った鳥は
帰って来ない

世界中で火の手が上っている
人間にはもう隠れる場所がない
黒い虫に見えたのは小さな穴だった
氷河は溶けて無くなる

島々は沈んでいく
山々に向かって叫んでも
山びこは返ってこない

樹は黙って
ナナカマドの実を
赤く染め
青空と括抗している
(モウ、ジカンガナイ)

隕石がバラバラと降ってくる

 拙HPでは初めて紹介する文芸誌です。紹介した作品は、「黒い虫」と見えたものは「青空」の「小さな穴だった」、オゾンホールだった、その穴から「隕石がバラバラと降ってくる」というように読めました。打ち上げっ放しで「帰って来ない」「宙空へ飛び去った鳥」は、大気圏外に漂う宇宙船のように思います。人間は宇宙もゴミ捨て場にしているのです。「氷河は溶けて無くな」り、「島々は沈んでいく」現状。「山びこ」さえ「返ってこない」という比喩は見事です。「ダレカガ、ソラヲヒッカイ」て、「モウ、ジカンガナイ」地球を、真剣に考えなければいけませんね。



子どもの詩と作文『かけはし』7号
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2008.1.13 神戸市垂水区  渡辺信雄氏編集
神戸新聞文化センター(Tio舞子KCC)発行  非売品

<目次>
かみさまへおねがい/よねだあおと 1    ぼくのしょうらい/よねだあおと 2
なくなればいいのにな/おきしおゆうき 3  キャンプ/米田 烈 4
神様/朴 海洋 6             争と偽の神/西尾光暉 8
青い花/金 龍淑(きむ・よんすく) 10



 かみさまへおねがい/よねだあおと

ぼくはかみさまへ
おねがいをした
でもぼくはおねがいをしたけれど
かなえてくれない
ぼくははたらいていないから
ゆめは、くちがさけてもないしょ

 こちらも初めての紹介になります。小学1年生から中学2年生まで、そして大人が一人書いています。原本には、学校名と学年も添えられていましたが、インターネットの性格を考慮して、ここでは割愛させていただきました。
 昨年12月に「詩の教室」のクリスマス会をやったそうで、そのとき神についてみんなで書いたようです。紹介した作品はそのうちの1編で、小学1年生の詩です。「ぼくははたらいていないから」というフレーズに、大人でない自分を認識していることが滲み出ているように思います。謙虚な姿勢に感心しますね。「ゆめは、くちがさけてもないしょ」という言い回しも微笑ましく感じました。



   
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