きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
2008.12.09 城ヶ島・白秋碑 |
2009.1.10(土)
12時より東大駒場において日本詩人クラブの理事会が開催され、14時からは新年会が開かれました。理事会では特に問題になるような議論もなく、新年会には90名ほどの人が訪れてくれました。
写真は昨年入会の会員・会友の皆さん。遠くは名古屋からもおいで下さいました。新しい仲間ですので、どうぞよろしくお願いいたします。また、仕事の都合で新年会には出席できないけど、2次会には参加するという会員もいらっしゃって、嬉しい限りでした。皆さん、本年もよろしくお願いいたします。
○枝川里恵氏詩集『青の飛行』 |
2008.8.30 東京都豊島区 書肆山田刊 2500円+税 |
<目次> 装画 ミズテツオ
T
萌(きざし) 14. アユタヤー、未だ、耳の余韻の中… 22
夏椿、真白い蝶の生まれるように 28 夏の雨の匂いがして 30
ニポポ 34 小さな部屋 38
U
風の通り抜ける駅 44 ミロル… 48
秒針 50 入り江 52
肩車 56 柔らかい時計 60
樹花 64
V
日南海岸 70 荻の夜 72
ハト 76 朝焼けの道、丘の道… 80
モックリ 84 青いお守り 88
花明かり 90
W
雨の朝に 96 夏の径 100
御幸ノ浜 104. 蘇芳の窓辺 108
白鳥 110. ――五月の樹々の下で(二つのぶらんこ) 114
御幸ノ浜
浜まで歩いた八月の日の波の音が聞こえていた
バスで御幸ノ浜で降りて、浜まで歩いた
御幸ノ浜=c
一九九七年、夏の日
浜の上を走る道路の下
西湘バイパスの下
日傘を差した母と波打際に座り
海を見詰めていた
御幸ヶ浜…
海を振り返り、白い波の飛沫
淡いピンク色のワンピースにバスケット
浜で妹と映っている写真
波に洗われている小石
横書きのノート
一冊のノートがあればよかったころ
小田原、山王橋、浜町…
時々、訪ねた渚…
御幸ヶ浜…と、呼んでいた
浅い眠りに波の音を聞く
御幸ノ浜≠フ御幸…
母の亡き姉、幸のみゆき
そう…、教わって…
入梅へと続く、雨の朝、
左の薬指が、ぴくりと、脈打ち、
目が覚める
そう…、今のは夢…と、
寝返りを打つ
三原山が噴火した夜、西湘バイパスから
大島が赤く、燃えて、見えたことを
聞いて、驚く
人は、眠っている間中、夢を見ているという
夢の中…
逢えた
カーテンの外に、静かな雨の気配…
夢の中…
睫が震えていた
拙HPでは初めての紹介になりますが、7年ぶりの第2詩集のようです。ここでは、私にも馴染み深い地名が出てきましたので「御幸ノ浜」を紹介してみました。作品中に〈御幸ノ浜〉と〈御幸ヶ浜〉の2通りの表記が出てきますが、地図では[御幸の浜]または[御幸ノ浜]と書かれていて、地元では[みゆきがはま]と言う人が多いようです。その、書き言葉と話し言葉をきちんと捉えていると思いました。作品は〈母〉と〈妹〉、そして〈母の亡き姉〉という家族が出てきますけれど、〈夢〉と絡ませて佳品と云えましょう。〈左の薬指が、ぴくりと、脈打ち、/目が覚める〉というフレーズには、著者の精神的のみならず身体的な繊細さも感じました。
○個人誌『風都市』19号 |
2009冬 岡山県倉敷市 瀬崎祐氏発行 非売品 |
<目次>
繭の家・・・北原千代
行方不明となった訪問販売人の記録・・・瀬崎 祐
□寄稿者 北原千代「詩乱」「地球」「BLACKPAN」同人
□写真・挿画・装丁 磯村宇根瀬
○詩誌『鳥』15号 |
2009.1.20 さいたま市大宮区 力丸瑞穂氏方発行所 500円 |
<目次>
詩
神田川 13・14……………………金井節子 2 秋の朝・十勝平野…………………森川柳子 4
春の視線・山よ……………………八隅早苗 6 長寿木 檪…………………………田嶋純子 8
寝返り・小さな命・ハワイの海…倉科絢子 10 招かざる客・出生届………………力丸瑞穂 12
竜の落し子・糞虫賛・水車………菊田 守 14
評論 この一篇(7)−吉野 弘…菊田 守 16 エッセイ 私の好きな詩(1)…八隅早苗 18
小鳥の小径.……………………………… 20
□力丸瑞穂 □八隅早苗 □倉科絢子 □金井節子 □田嶋純子 □森川柳子
編集後記……………………………………… 23
表紙 西村道子
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