きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2008.12.09 城ヶ島・白秋碑




2009.1.11(日)


 夕方から御殿場市の「名鉄菜館」で開かれた、中学校の同窓会に行ってきました。2年に一度の割合で開かれている会で、今回は50人近くが出席しました。この学年は全員で100人ちょっとですから、40%ほどの出席となり、よく集っている方だと思います。農村部の中学校で、長男は農業を継ぎながら地方公務員、女性も地元に嫁ぐ人が多いので集りやすいのだと思います。幹事も地域割りで順番にやっているようです。私は県外在住なのでいつもお呼ばれ、楽な会です。

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 挨拶しているのが、同級生に最も慕われている国語の先生。もう退職なさって、富士山を世界遺産にしようというボランティアをやっているとのことでした。
 実はこの先生、私にとっては生涯の恩人です。先生に勧められて書いた作文が、静岡県東部地区の特選になったというのが、このヤクザな世界に足を踏み入れたそもそもの発端です。そういう意味では感謝していいのやら、恨むべきやら(^^;

 2次会では昔のワルが集って、大いに盛り上がりました。番長が警察署長になり、その手下は消防署長。なんなんだ、こいつらは(^^; もう時効だからいいでしょうが、お酒もタバコも彼らとともに13歳で覚えました。バイクもトラックも無免許運転で、それも彼らから教わったものです。まあ、あまり自慢できる話ではありませんけど、彼らとは唯一、いまだにそんな話ができて、私の持っている悪の根っこを毎回、再確認している次第です。




三田麻里氏詩集『夜 うさぎが』
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2008.10.20 東京都板橋区 A Factory刊 1000円+税

<目次>
ウサギ 8       ウサギが死んだ夜 10  きょうも 夜 12
人とうさぎと白文鳥 14 三日ぶりにホームに 18 ああ やっとついた家 22
家 24         鎌倉山 26       灯り 27
届け物 28       赤い雨 32       吐息 33
居場所 34       支度 36        山へ行く 38
ここは金星 40     ままごと 42      リベルタンゴを聴きながら 44
白い花 46       林
(はやし)君 48     凹と凸の愛 52
アダム 54       うさぎ遍歴 58
あとがき 62      初出一覧 63
装画 札場倫江     装幀 相沢育男




 
人とうさぎと白文鳥

だめである
今日は 人ではだめである
一日 うさぎと思って暮らす
ベランダを走る
物陰にじっとする
餌を食べる
そこらじゅうにフンをする
寂しくなると 窓から家の中を見る
家の者がテレビを見たりしゃべっている
ときどき 振り向いて
わたしの名を呼んでいる

明日は白文鳥と思って暮らすことにする
朝からピイピイ鳴く
ときどき 鳥かごから出してもらう
家の者の肩に乗る
食事のご飯つぶをもらう
飽きたら 飛んで別の部屋に行く
餌と水はいつも新しく替えてくれる
夜は家の者と風呂に入る
これは悪くない

目が覚めると人に戻っている
朝の八時に仕事に行く
夜の七時に帰ってくる
夕飯を作る
こどもと夕飯を食べる
夫はきょうも帰ってこない
洗濯物を取り入れる たたむ
洗い物をする
風呂に入る
少し本を読む
寝ることにする

身体ばかりが疲れていく
明日も明後日も こうなのかと思う
来年も再来年も こうなのかと思う

 拙HPでは初めての紹介になりますが、8年ぶりの第2詩集のようです。タイトルの「
夜 うさぎが」という作品はありません。冒頭の「ウサギ」や「ウサギが死んだ夜」、「きょうも 夜」などの総合的なイメージとして捉えました。ここでは「人とうさぎと白文鳥」を紹介してみましたが、〈一日 うさぎと思って暮らす〉、〈明日は白文鳥と思って暮らすことにする〉などのフレーズに、〈人〉ではいられない現代の闇を見る思いです。最終連の〈こうなのかと思う〉という繰り返しに、それへの反発も感じさせてくれる作品だと思いました。




田川紀久雄氏詩集『生命の旅』
第V章 生命の歓び
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2009.2.20 東京都足立区 斑猫書房刊 2200円

<目次>
合掌 6        生命の歓び 9     花の名前など知らない 11
風に向かって 13    城ヶ島へ 17      昨日桜開花宣言が発表されました 22
四谷壕 26       カンパ 31       辛くても 34
愛の歓び 36      無の中で 39      生かされている 42
無があるから 45    勇気ある祈り 48    死もいのち 52
光り輝く微笑 56    今夜も眠れない 60   往きて生きていられた 63
進行が止まっている間に 67           愛の中で 70
明日を祈る気持ち 73  涙の中で歓びを 78   神々の歓び 81
蝶々が海を渡る 84




詩と評論『操車場』20号
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2009.2.1 川崎市川崎区 田川紀久雄氏発行 500円

<目次>
■詩作品
渇きと眠り−13 坂井信夫 1        蝶が海を渡る 田川紀久雄 2
沢庵 長谷川 忍 3
■俳句 跡目の猫 井原 修 4
■エッセイ
新・裏町文庫閑話 井原 修 5       篠原資明の『ベルクリン』について −つれづれベルクソン草(10)− 高橋 馨 6
削り屋は見た −義父のこと 野間明子 8  詩人の聲・6 田川紀久雄 10
ふいご祭りの頃 坂井のぶこ 12       末期癌日記・十二月 田川紀久雄 13
■後記・住所録 25



   
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