きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
2008.12.09 城ヶ島・白秋碑 |
2009.1.31(土)
午後から気分転換に、ちょっと足を延ばして下田まで行ってみました。海を見ながらのドライブは快適ですが、途中から雨。あれあれ、晴れ男としては珍しい。でも、雨に煙る相模灘というのも風情があって、なかなかのものでしたよ。
と、たぶんそんなことを感じたのでしょう。本当の<今日>は6月17日。ようやく1月も終わりを書くことができました。
○萌沢呂美氏詩集『空のなかの野原』 |
2009.2.11 東京都目黒区 あざみ書房刊 1500円+税 |
<目次>
壮絶・8 うず潮・12 日暮れ・16
バルコニーの椅子・20 一瞬・24 右の空 左の空・28
植木鉢に・32 真夜中・35 色水ごっこ・36
大雨・39 宵空・40 メルヘンおじさん・44
喧騒・47 流れる夜空・48 嵐の空に・51
春の日に−六義園・54 瓦礫・57 靴 踊る・60
プリズムみつけた・63 小鳥を飼う女・66 夕暮れ・69
花束・72 夏の朝・75 ウォーキング・76
炎・78 カモシカ・80 庭・82
あとがき=84
装画 藤富保男
バルコニーの椅子
朝 椅子にすわる
ためいき ひとつ
次に深呼吸
空を見上げる
雲が輝いている
昼 椅子にすわる
そして ためいき
そして 深呼吸
樹々をながめる
木の葉が光を反射し
枝が風にゆれている
夜 椅子にすわる
また 息を吐く
また 息を吸う
そして 暗闇に身を委ねる
月がほほえんでいる
そうしてこの椅子は 毎日何回ものためいきを吸いとり
狂いそうになった心臓をなだめる
もう何百回のそれを吸いとったことか
いつになったら軽くなるのだろう
第1詩集です。ご出版おめでとうございます。あとがきでは〈二〇〇三年以来書きためた詩をまとめてみた〉とありますから、この5年ほどの作品を収録していると思われます。詩集中に「空のなかの野原」という作品はありません。詩集全体に空を扱った作品が多く、あとがきでは〈ベランダの椅子に座って空を見るのが好きである。空には森があるのだろうか、空には草が繁っているのだろうか、などと思いを馳せながら、長い時間眺めている〉とありました。その象徴のような作品が、紹介した「バルコニーの椅子」ではないかと思います。最終連がいいですね。〈いつになったら軽くなるのだろう〉という設問は、重さを抱え続ける現代人の代弁と受け取りました。今後のご活躍を祈念しています。
○詩誌『地平線』45号 |
2009.1.31 東京都足立区 銀嶺舎・丸山勝久氏発行 600円 |
<目次>
父と…鈴木詢子 1 暑さ寒さも彼岸まで…いわ・たろう 3
鈴木詢子さんを悼む…丸山勝久 5 いわ・たろうさんを悼む…丸山勝久 7
鈴木さん、いわさんへの手紙…山田隆昭 9 鈴木詢子さんの思い出…秋元 炯 10
いわ・たろうさんのこと…秋元 炯 11 端正な紅白の同人…中村吾郎 12
いわ・たろうさんを悼む…野田新五 12 作品を通して悼む…山川久三 13
いわ・たろうさんと鈴木詢子さん…金子以左生 14
鈴木詢子さんを悼む…野田新五 15 追悼…福栄太郎 15
追悼…沢 聖子 16 鈴木詢子さんのこと…飯島幸子 16
鈴木詢子さんに/いわ・たろうさんに…川田裕子 17
鈴木詢子さんの思い出/追悼 いわ・たろうさん…田口秀美 17
鈴木詢子さんを偲ぶ…小野幸子 18 −言葉の重み−…大川久美子 18
旅路…田口秀美 19 書・蹟…中村吾郎 21
ミドリ…沢 聖子 23 ものがたり…野田新五 25
とうめい…秋元 炯 27
詩人伝シリーズ(その4)なぜ蛙なのか−草野心平詩を読む−…山川久三 29
平成二〇年度「地平線」宿泊研修会報告…野田新五 31
無…川田裕子 33 比丘尼…杜戸 泉 35
浜宿…樽美忠夫 37 布の街…大川久美子 39
切り株になって…飯島幸子 41 道筋…金子以左生 43
気まぐれ…福栄太郎 45 鼻…山川久三 47
信濃路…小野幸子 49 !の野…山田隆昭 51
ひとり の とき…丸山勝久 53
詩集『海抜八百米』の世界を読む…中村不二夫 55
編集の窓…57 同人名簿…59
編集後記…59
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