きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.2.3 千葉県鴨川市・仁右衛門島




2009.3.22(日)


 自治会の定期総会が開かれました。議事はいつも通り淡々と進行。今年も問題なく終了するように見えましたが、1点だけ見逃せない議題がありました。「伊勢神宮式年遷宮奉賛金について」です。
 ご存知のように2013年に、20年に一度の伊勢神宮式年遷宮が行われます。その奉賛金を地域の有力な神社から求められたので、自治会としてどうするか、ということが議題に上がりました。自治会というものは前例に倣うと楽なんですが、なにせ前回は20年前。当時のことを知っている人は誰もおらず、記録も残っていないそうです。そこで改めてどうするかを話し合いました。

 私たちの地域には無住ながら2神社があり、2年に一度、地域挙げてのお祭りをやっています。その上位に位置する他地域の神社から奉賛金を求められたわけで、自治会として対応するのか、地域の有志が個人的に対応するのかが問われました。私はすぐに挙手をして、自分の意見を開陳しました。自治会として対応することに反対したのです。

 地域の2神社は、自治会がこぞってお祭りをやっているように、地域に根ざした、謂わば私たちのお宮さんです。しかし、伊勢神宮は違います。天皇家の神社です。天皇家の神社が末端のお宮さんまで支配しているという問題が根本的にありますけど、それはとりあえず措くとして、特定の宗教に自治会が関与するのはいかがなものか、というのが私の主張です。はっきり憲法違反と言えば良かったのですが、そこまで言うとカドが立つので、そこはヤンワリと。さらにこの総会の場で議決を採り、自治会の総意として賛否を決すべきだと主張しました。

 で、私の意見が入れられて、まずは討論になりました。私に続く反対意見はなく、賛成意見だけでしたが…。その後、賛否が挙手で決められました。結果は自治会として対応することに賛成の人が9割以上(^^; まあ、あえなく私の主張は潰えたわけですけど、それはそれで構いません。私の真意は、そんな大事な問題をシャンシャンで終わらせてはいけない、ということだけですから。万葉の時代から続く、保守的な地域ですので、天皇家の神社と判っていながら、いや、それだからこそ自治会として奉賛金を納めたいという気持ちにまで反対する気はありません。むしろ私の意見を採用して賛否を採ってくれたことに感謝しています。採決後には議長から「提案者の**さん、これでよろしいでしょうか?」というお言葉まで頂戴しました。

 本当は伊勢神宮と近所のお宮さんとの違い、明治政府がとった廃仏毀釈の影響まで言及したかったのですが、とっさのことでそこまで言えませんでした。興味はあるものの、まだ調べきっていないというのが実情です。地域の感情は感情として尊重するものの、モノ書く立場としては歴史を調べておく必要性があると思っています。その意味でも刺激的な、有意義な総会でした。




個人誌『軌跡』43号
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2009.1.15 三重県鈴鹿市
津坂治男氏方・稽古舎発行 非売品

<目次>
詩    あわい・華の門
エッセイ 源語に異論は禁物か?
     「暗」の話(菱山修三)
KY汚染−あとがき




 
あわい/津坂治男

駅を出れば
途端に 突き抜けるビル
首の凝り続けで(すなわち前屈みで)
1センチは身長が縮んだ傘寿三つ前にはとらえ難くて
ロータリーを過ぎてからはじめて驚く
天辺にヘリコプターポートを備えたというあれ
むかし天と地は互いに通じ合っていたのに
そのあわいをこじ開けて
自分だけの空間を造り上げてしまったヒト
あるいは大都会とやらの文明
きりがついたら
天と地の境で眠りに入りたい、そんな
生き物としての普通の願いさえ叶えられない
元気のある(あった)一角
を逃げるように 丑寅 製陶工場跡の森

杜甫のように長嘯をして
これで定めの刻が一分は伸びたか
気を取り直して
天と地、いや生と死のあわいを
少しは軽い足取りで…

 復刊1号とも書かれていましたので、しばらくお休みだったようです。ここでは通巻を表記させていただきました。
 紹介した詩は〈むかし天と地は互いに通じ合っていたのに/そのあわいをこじ開けて/自分だけの空間を造り上げてしまったヒト〉というフレーズに惹かれました。〈ビル〉をそのように見る感性に驚きます。〈きりがついたら/天と地の境で眠りに入りたい、そんな/生き物としての普通の願い〉があったからなのでしょう。〈生と死のあわい〉を具体的に示しながら〈大都会とやらの文明〉を批判する佳品だと思いました。




個人誌『軌跡』44号
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2009.2.15 三重県鈴鹿市
津坂治男氏方・稽古舎発行 非売品

<目次>
詩    湧き起る・
LIVALO
エッセイ 男が消える?
     繊細な常識人――菱山修三の言葉のこなれ
大合唱の裏−あとがき




個人誌『軌跡』45号
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2009.3.15 三重県鈴鹿市
津坂治男氏方・稽古舎発行 非売品

<目次>
詩    種・葉牡丹
小品   
OUTLAW

エッセイ ほんとうは?
     秀才・根才・天才(重吉の独白体)
story と appeal、他――あとがき



   
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