2009.5.16 新潟・大棟山美術博物館(坂口安吾記念館)

2009.6.22(月)

　湯河原町のグリーン・ステージで開催された「櫻井千恵ろうどくの集い」に行ってきました。今回は壇一雄作「波打際」。読売文学賞受賞作品『火宅の人』の中の一章を独立させた小説です。昨年、西さがみ文芸愛好会で刊行した『文芸作品に描かれた西さがみ』にも載せられていますが、湯河原海岸を舞台に自らの滅亡を描いた私小説です。

　不出来な写真で申し訳ありません。櫻井さんの声は相変わらず通って聴きやすかったです。小糠雨の湯河原海岸で泳ぐ〈恵子〉と〈私〉。小説の舞台となった海岸の近くにお住まいの櫻井さんにとって、愛着深い作品なのかもしれません。

○文屋順氏詩集『無言歌』

2009.5.20　東京都新宿区　思潮社刊 2400円+税

＜目次＞
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永遠の旅　８　　　　　　　新しい季節に　10　　　　ボランティアの春　14
傷が癒えるまで　18　　　　初めの一歩　22　　　　　まだ間に合う　26
ゴール　30　　　　　　　　それなりに　34　　　　　それぞれの愛　38
三分二十四秒のドラマ　42　失われた日々　46
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空は知っている　52　　　　鎮魂歌　54　　　　　　　遠い日　56
雨の色　60　　　　　　　　白い家　64　　　　　　　風の中に　68
糸　72　　　　　　　　　　暴君　76　　　　　　　　無言歌　78
一縷の望み　82　　　　　　限りあるうちに　86
あとがき　90

　（帯文より）

絶えることのない時間の中で
気高い魂が私に無言で語りかけてくる
標ない道をゆっくり歩いていくと
今までの自分が他人に思えてくる

ひとりの生活者として人間の歴史や大地の怒り、終焉の予兆へと意識の深みを向け、生の営みのうちに響いてくる声なき声との交感を描く新詩集。

○月刊詩誌『柵』271号

2009.6.20　大阪府箕面市 詩画工房･志賀英夫氏発行　572円+税

＜目次＞
現代詩展望　詩と詩人の歴史的現在　平林敏彦『戦中戦後詩的時代の証言』…中村不二夫　74
戦後史の言語空間(8)　最後の戦闘機…森　徳治　78
流動する今日の世界の中で日本の詩とは(54)　永井ますみ『弥生の昔の物語』と朗読会…水埼野里子　82
風見鶏　彼末れい子　うめだけんさく　植村秋江　志崎　純　諌川正臣　86
現代情況論ノート(40)　ハリネズミと狐…石原　武　88

肌勢とみ子　文字の掃き溜め　４　　　　　　　　　中原　道夫　そこにいるのなら　６
松田　悦子　さくら　さくら　８　　　　　　　　　小野　　肇　牛後の余白　10
北村　愛子　どうして思い出せないのかしら　12　　小城江壮智　モミジの　とき　14
黒田　えみ　杉から届く便り　16　　　　　　　　　山崎　　森　動物のピエロ　18
小沢　千恵　浄化　20　　　　　　　　　　　　　　柳原　省三　土佐人　22
名古きよえ　歩く喜び　24　　　　　　　　　　　　佐藤　勝太　老いの翳　26
秋本カズ子　山里に咲く　28　　　　　　　　　　　進　　一男　あともう少し　30
水木　萌子　湯気の彼方へ　32　　　　　　　　　　平野　秀哉　歩く　34
月谷小夜子　夜桜にゆれる　36　　　　　　　　　　南　　邦和　古代史人名事典　７　38
織田美沙子　不幸を詩に書くな　41　　　　　　　　米元久美子　窓の外に出て　44
北野　明治　ある時　エチュウド　２　46　　　　　まるこるま　オオアリクイのママ　48
鈴木　一成　あきもせで　50　　　　　　　　　　　西森美智子　身悶え知らず　52
門林　岩雄　山の春　街角　荒ぶる歌　54　　　　　長谷川昭子　樹齢　56
八幡　堅造　何を思っての年賀状　58　　　　　　　安森ソノ子　ケァハウスの夜明け　60
三木　英治　ラッキー・ジャーニー　62　　　　　　江良亜来子　初夏　64
若狭　雅裕　七月のアラベスク　66　　　　　　　　今泉　協子　鯛の切身　68
前田　孝一　花の道　70　　　　　　　　　　　　　徐　柄　鎮　筧と添水の根くらべ　72

世界文学の詩的悦楽−ディレッタント的随想(37)『現代ロシア詩集』より2−エレーナ・シュヴァルツの戦慄的独自性…小川聖子　90
現代韓国系アメリカ詩人の詩(4)　アンソロジー『孤独な道』より…水崎野里子　9。
｢柵」の本棚　三冊の詩集評　卜部昭二詩集『時間船』　北野一子詩集『道知辺』　高田真『長い引用のある悲歌』…中原道夫　96
｢柵」バックナンバーの目次　230〜259号　102
受贈図書　119　　受贈詩誌　101　　柵通信　118　　身辺雑記　120
表紙絵　申錫弼／扉絵　中島由夫／カット　野口晋・申錫弼・中島由夫

○詩誌『布』26号

2009.6.5 山口県宇部市 先田督裕氏他発行　100円

＜目次＞
阿蘇　豊　　バスタブ　１
小網恵子　　庭　４　　　　　　　　　　音符と伝書鳩　５
橋口　久　　田中よし子　６　　　　　　映画館で書いた詩　８
寺田美由記　遠い明日　９　　　　　　　酸素濃度　10
先田督裕　　浄土　12　　　　　　　　　嘘つきも愛している　13
杜　みち子　お隣さん　14　　　　　　　季節　15
宮地智子　　黄泉平坂(よもつひらさか)　16
太原千佳子　ジーニア　17
ひとこと　　18　　　　　　　　　　　　｢布」連詩　「無一物」の巻　24

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