きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.6.11 掛川・加茂花菖蒲園




2009.7.23(木)


 以前から一度は訪れてみたいと思っていた筑波宇宙センターにようやく行くことができました。自動車メーカーで働いていた詩友が数年間派遣されていて、自分がいる間には一度、と言われていたのですが、機会がありませんでした。彼はもうすでに退職していて、今ごろになって申し訳ない思いです。
 予約のツアー見学には入れませんで、自由見学ゾーンのみでしたが、それでも充分に楽しむことができました。本物のロケットエンジンやロシアのソユーズバイオンカプセルの、大気圏突入で焼け焦げた実機も展示してあり、それだけでも感動ものでした。レプリカながら国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」も船内に入ることができ、元化学工場技術者の眼で見てもよくまとまっているなと思いました。

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 写真は入口で出迎えてくれるH-Uロケット。パンフレットにはこの反対側から撮った写真が使われているのですが、天邪鬼の私は裏からパチリ。全長50mはさすがに大きいと感じましたね。
 晴れ男にしては珍しく時折の雨。室内での見学ですから基本的に雨は関係ありませんけど、駐車場が遠いのでちょっと濡れてしまいました。もう一度晴天の日に、今度はツアー見学で宇宙ステーションの試験棟などを見てみたいです。




詩誌『触』創刊号
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2009.7.25 横浜市西区 500円
坂本くにを氏代表・触の会発行

<目次>

こゆるぎの浜…荒波 剛 2           最終楽章…うめだけんさく 4
ユトリロのパリ…木村 和 6          鶴見川異聞…木村雅美 8
曲がった包丁…坂本くにを 10          二行詩…坂本くにを 12
エッセイ 横浜フォースネック…山崎 森 14
     横浜の詩人たち「笑顔の詩人・山田今次」…坂本くにを 16
俳句
悼 神川正彦さん…福田美鈴 18         爺洞…泉沢浩志 18
夏 五景…植木肖太郎 18            流水派…浅野章子 松野毎代 吉田由美 木村雅美 18
雲…坂本くにを 19
詩誌・詩集評 砂時計…木村雅美 20       つちおと…坂本くにを 木村雅美 22
表紙写真「帆 MM21」 初山 武



 曲がった包丁/坂本くにを

どこか遠いところで 音がする
老いぼれた鉄が 謳っているのだ
暑くもない
寒くもない日が 続きすぎたのだ

ああ いやだ
坂道を見上げると 背中が重い
風が過ぎる
言葉を捨てようか
すべては仮定から出発していたのだ

ひとつの下降
ひとつの飛躍

指から空へ 環流し
鉄の中に拡がる北の海
真昼を支える 記憶の影が
雨上りの椅子に堕ち
灼熱の叫びの上に
赫赫と燃えあがる焔の舞

朽ちた俎板と
醒めた踊りを支え
その下で ひっそりと 佇んでいた夜のレクイエム

善意の虚構 であったのだが

その中を滑っていく
冷えきった意思は
日を追って無力になり

今は 全く見えなくなってしまった

そうなのだ
総ては 終りから始まっていたのだ
そうか だから 何も切れないのか

 横浜に誕生した新しい詩誌です。ここでは代表者の詩を紹介してみましたが、なかなか難しい詩です。〈曲がった包丁〉〈だから 何も切れない〉という喩は判るように思います。しかし、〈総ては 終りから始まっていたのだ〉というフレーズからは時間の構成を逆に考えなくてはいけません。〈老いぼれた鉄〉は作中人物の形象でしょうが、これも時間と関連して読まなければならないでしょう。〈暑くもない/寒くもない日が 続きすぎたのだ〉というのは戦後の60年と捉えてよいのかもしれません。〈すべては仮定から出発していたのだ〉、〈善意の虚構〉というフレーズも戦後60年のことと考えられます。〈曲がった包丁〉と〈朽ちた俎板〉は個人と社会の関係のように思いました。今後のご発展を祈念しています。




詩誌『惟』4号
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2009.7.7 神戸市須磨区
紫野京子氏編集・月草舎発行 非売品

<目次>
<訳詩>   紫野京子  老婦人の瞑想 −第四の瞑想 1
<詩>
雨宮ティコ 河 8
紫野京子  廃屋 12  せせらぎ 14  草絮 16
古村嘉彦  文章 18
<評論>   紫野京子 風の起こる処 20
la petit pensee 33




季刊『詩と創造』68号
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2009.7.20 埼玉県所沢市
書肆青樹社・丸地守氏発行 750円

<目次>
巻頭言 詩と運命−シルヴィア・プラスと息子 石原 武 4
詩篇
夜の鏡 平林敏彦 6              安土の丘−織田信長に− 原子 修 8
ホモ・デメンスを導く犬のために 嶋岡 晨 12  夕暮れに 清水 茂 15
告別 菊地貞三 18               小さな声/夢三夜 山本沖子 22
敗戦忌/記憶の答 尾花仙朔 25         言霊頌
(スピリトウスしょう)−伝説の語り部たちは 内海康也 28
すいっちょ 高貝弘也 30            夜の川 なんば・みちこ 32
お先にさよなら だなんて こたきこなみ 35   ブラック・オリーヴ 橋本征子 38
野の花 司 由衣 41              巣 颯木あやこ 44
母…細部に宿って(U) 岡崎康一 46       残照 室井大和 50
わが身ひとつの 岡山晴彦 52          庭/そこの位置に 丸地 守 54
エッセイ
愚者の断層−「詩人気どり」のことなど 嶋岡農 58 私のアルス・ポエチカ(1)−連載 内海康也 61
広重の詩−往生際の時間(五) 北川朱実 67
美術館の椅子 「ラグジュアリー:ファッションの欲望」を見て 牧田久未 71
プロムナード
あの夏、小母さんたちの風景 こたきこなみ 76  時は過ぎ行く−現代詩の行方− 黒羽英二 77
現代詩時評 各々の境遇や状況下で心を研ぎ澄ますこと 古賀博文 78
海外の詩
地平線についての考察(四) イヴ・ボヌフォワ 清水茂訳 84
『雪水(スノウ・ウォーター』と「北」(2) マイケル・ロングリー 水崎野里子 87
愛によって私は/女たち、静かに、木の葉のように、他 キム・ジョンナン(金正蘭) 韓成禮訳 93
野宿/死に物狂いで他 キム・サイン(金思寅) 韓成禮訳
秋/コスモス他 ソン・チャンホ(宋燦鎬) 韓成禮訳
新鋭推薦作品「詩と創造」2009新鋭推薦作品 102
祈り 鮮一孝/地平線のある風景 弘津 亨
研究会作品 104
遠いおばさん 仁田昭子/割り箸 松木定雄/aの孤独 宮尾壽里子/笑う 太田美智代/頭 吉水正/五月 万亀佳子/鹿 橘しのぶ/ならす … ホーホー笛U 清水弘子/夏の影法師 松本ミチ子/質素ではあったが 池上那素子/オシロイバナ 山田篤朗/三州瓦 尾崎淑久/夜寒 宇宿一成/レット ミー ビー ユァ チャイルド ア リトル モー 大山真善美
選・評 丸地・守・山田隆昭
書肆青樹社の本書評
納富教雄詩集『神のふんどし』/寒川靖子エッセイ集『永遠夢幻』 評 こたきこなみ 120






   
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