きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.7.30 伊豆・旧天城トンネル




2009.8.29(土)


 実家で亡母の13回忌をやりました。もう13年も経つのかと思うと感無量です。母とは云っても後妻ですから、私たちの誰とも血の繋がりはありません。しかし、亡くなった生母に代わって、私の場合は小学校5年生から来てくれましたから、一番多感な時期にいてくれた母親です。その恩は忘れません。ついうっかり、姪に「お前はおふくろの血を引いているからなあ」と言ってしまって、何の違和感も感じませんでした。あとで気づいて、そうだ、血は繋がっていなかったんだと思いましたけど、誰も異論を言わなかったので、みんな自然にそう思っていたんでしょうね。

 坊さんは例によって私の高校の同級生。私は檀家の一員ですから、本来なら彼の前で小さくなっていなくちゃいけないんですけど、ついつい態度がデカクなります。なんでかなあ?と考えると、たぶん高校のときの選挙以来でしょう。70年安保前で、全国の高校にもその嵐は吹き荒れていました。私の入学した高校は新設校で、職員組合がありませんでした。私は高校生の身ながら教員と協力して組合作りの手助けをしたことがあります。そんな関係から生徒会長選挙に立候補しました。彼もどういうわけか立候補して、選挙を戦いました。結果は私の勝ちで、彼は書記という任が与えられました。いわば私の部下になったのです。それ以来40年、彼の前では大きな顔をするようになったのだと思います。たった一度の選挙で生涯が決まる、考えてみればオソロシイことですね(^^;

 13回忌も無事に終わって、次は17回忌ですが、たぶん実家は人手に渡すか取り壊すか、いずれにしろ次は彼の寺の厄介になるでしょう。私もデカイ面を改めなくてはなりません。ん? そう思っているのは私だけで、大きな勘違いかもしれませんね(^^;




堀内利美氏詩集『笑いの震動』
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2009.9.5 東京都板橋区 コールサック社刊 2000円+税

<目次>
第T章 笑いの震動
わが心は 10      こわれたメロディ 12  ほほえみ 16
笑いの震動 20     詩をつくるペンとインク 30
詩人の声 34      狂気の欲望 38     人生の味 42
水に咲く火の花 46   狂育 50        感情移入 52
心の足あと 54     詩の畑を耕す 56    心の星・心の虹 58
心の旅 60       人生の色彩 62     詩のちから 64
『原爆詩一八一人集』  英語版 68       知識からの解放 73
果物 75        ある日 77       春のことば 79
リズムのしずく 81   夜明けのシンフォニー83 詩が実る言葉の畑 85
第U章 連作詩 光の鈴
序詩 90        詩との出会い 91    花と果実 95
リンゴの夢 97     変化する夢 101
.    変態の意味と価値 104
オオカバマダラ 106
.  水のかたち 109.    ポエトリーの泉 117
創造する手 118
.    創造する眼 121.    ホロコースト 125
魂に応える 128
.    発光体になる心 132.  祈りと愛のかたち 134
生きるちから 136
.   詩は真珠のように 139. 詩人の魂 141
言語資源の開拓 143
.  魂を詩の頂上へ 145.  渚の砂の声 148
21世紀の叡知 150
.   夜のオルゴール 152.  朝のオルゴール 155
ありがとう 158
.    母の思い出 160.    砕けた月 162
跋詩 164
感謝のことば 167
.   著者の著書・翻訳書.170. 著者略歴 172




 
わが心は

取れたての
キューリ トマト
キャベツ ホーレンソウ
大好きです

外面にも 内面にも
味わいがある果実
大好きです

噛むごとに 豊かになる
ガムの味のリズム
大好きです

いろいろなものを
重ね合わせている
ハンバーガー
きらいです

いろいろなものを
混ぜ合わせている
カレーライス
きらいです

春に芽を吹き
夏のそよ風に
みどりの葉をひびかせ
秋の日の光に
多彩なシンフォニーをひびかせ
雪が来る前に 葉を散らす楓に
ブラボーの拍手を送ります

シンプルで
ゆたかな盆栽に
躍動します

かちかちの豆腐
かりかりの煎餅には
歯が立ちません

色々ないろと形の
知識のモザイクには
うんざりします

泉から湧き出て
一つの流れをつくり
流れを 広げ 深め
海原に注ぐ 水の光景に
感動を覚えます

 英語の翻訳は多くあるようですが、詩集としては初めてのようです。ご出版おめでとうございます。ここでは巻頭の作品を紹介してみました。〈わが心は〉は何が〈大好き〉で、何が〈きらい〉なのかを食物に仮託した素直な作品だと思います。今後のご活躍を祈念しています。




堀内利美氏作詞CD『おかあさんの花』
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Recording 2009.6.25 at Momo Studio Japan 非売品

<曲目>
Track 1. おかあさんの花(Vocal)
Track 2. おかあさんの花(Instrument)




季刊詩誌GAIA29号
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2009.9.1 大阪府豊中市
上杉輝子氏方・ガイア発行所 500円

<目次>
亀裂/煎畑 学 4               湖水/海野清司郎 6
揺藍の地/平野裕子 8             山里/猫西一也 10
風景/水谷なりこ 12              鉢植えのカーネーションに/水谷なりこ 13
窓/立川貴美子 14               夏日/中西 衛 16
道/中西 衛 17                大切な居場所/国広博子 18
いつかの過去/前田かつみ 20          時間
(とき)/前田かつみ 21
黒猫哀歌/小沼さよ子 22            半身/竹添敦子 24
京都 白川/上杉輝子 26            鴉よ/横田英子 28
鳥たちの森/横田英子 29
同人住所録 30                 後記/横田英子 31






   
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