きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
2009.8.18 佐渡・沢崎鼻にて |
2009.9.13(日)
午後から青学会館アイビーホールで開催された「ウニタさんを囲む会」に出席してきました。デリー大学日本文学研究者・国際啄木学会インド支部長のDr.ウニタ・サチダナンド氏(Mrs.)が、函館における国際啄木学会に参加のため来日しているので、この機会に、インドにおける日本文学の状況や日印文学交流の実際などをお話しいただき、ウニタさんを囲んで研鑽と交流を図ろうというものです。
この会は、この12月に創立60周年のオープニング・イベントとして「国際交流インド2009」を開催する日本詩人クラブ、7月号で「インド詩への招待」と題する特集を組んだ『詩と思想』(土曜美術社出版販売)、インド文学研究者やインドと関わってきた有志が計画したそうです。
狭い会場に45人ほどの人が集まって盛会でした。ウニタさんは上手な日本語で「インドにおける日本文学との出合いと現状」と題する講演を行いました。インドの現代詩人の作品も翻訳されて配布され、日本の現代詩とはちょっと違う雰囲気を味わいました。また、日本詩人クラブ会長をはじめとした関係者、駐インド日本大使館関係者、インド文学研究者などのお話しとともに福島泰樹さんも朗唱を行い、久しぶりに福島さんのパフォーマンスを楽しみました。講演のあとにはワインもあるティー・パーティーで、これも良かったです。
幹事さん、ご苦労さま。楽しかったですよ!
○橋梓氏遺作集『安息を求めて』 |
2009.8.31 沖縄県南城市 橋渉二氏発行 非売品 |
<目次>
橋梓作品抄
緑のシルエット 6 春の構図 9 裸の川 12
空白風景 15 現代のキャンバス 18 純化 24
原生 28 愛の色 32 北国のふるさと 36
九六〇〇 39 愁末 44 俺たちの汽車 48
初出一覧・発表誌解説 52 橋梓年譜・回想録抄 54 資料・写真等 62
父のこと――編集後記にかえて 68
俺たちの汽車
俺たちをのせて
俺たちの汽車が走る。
お前によく似合う
オハ形の客車の箱十両引張り
毎日同じ顔なじみの
大方勤め帰りのお客を乗せて
N駅からO駅まで各駅停車
先着順自由席有りで
黒い煙を吐きながら
走るのがお前の仕事。
お前の仲間と往き合うとき
俺も頑張っているんだ
お前も元気で頑張るんだ
互に 吹き鳴らす汽笛は
時には淋しげに遠い古里の
思い出を運んでくる様に
嘆かわしく聞こえる。
明日俺たちは休み
お前も運休日
ゆっくり休むがよい。
2006年に88歳で亡くなった橋梓氏の遺作集です。発行者の橋渉二氏はご子息です。父上の詩作品を手書きでコピーして、画家でもあった父上の絵も添えられている手造り遺作集ですから、父上もさぞ喜んでくれていることでしょう。
紹介した詩は詩群の最後に載せられていました。発表誌は不明で、1970年代の作品のようです。国鉄労働者でもあった父上の、〈俺たちの汽車〉に寄せる思いがよく描かれていると思います。ご冥福をお祈りいたします。
○永井ますみ氏詩集『短詩抄』 |
2009.9.5 神戸市北区 山の街企画刊 1000円 |
<目次>
マザー 蟹の絵/K・写真と加工/永井ますみ 4
木魚が 写真(余呉湖)/石井寛治・加工/永井ますみ 4
家 写真と加工/永井ますみ 5
カマキリのピアニスト 写真/坂口亨・加工/永井ますみ 5
座禅草 写真/釣部与志・加工/永井ますみ 6
はすのはな 写真/永井ますみ 7
泰山木 写真/坂口 亨 8
彼岸花 写真/坂口 亨 9
大根島の牡丹 写真/横田英子・加工/永井ますみ 10
春の耳 写真/坂口 亨 11
秋の耳 写真と加工/永井ますみ 12
カマキリ夫人 写真/坂口 亨 13
さやうなら 写真/坂口 亨 14
とんぼ世界 写真/坂口 亨 15
沖縄 写真(古宇里島)/永井ますみ 16
昔のことぞ 絵/石井寛治 17
喫茶「アリスの丘」にて 写真・加工/永井ますみ 18
*
わくわく 20 連詩しましょうよ 21 動物づくし 22
父よ父よ 23 父よ母よ 24 昔のくらし 25
家族物語 26 稲の暮らし 27 歳月が語る 28
縄文の昔から 29 あることないこと 31 懐かしい童話集 32
手紙色々 34 政治むけの話 35 迷作 36
幸せ論 37 男の沽券 38 女の意地 39
物語 40 夏の木 41 フリーハンド 42
神の思惑 43 夕暮れ 45 虹へ 46
*
父の声 49 終末は始まり・満月 50 驟雨・帰山 51
馬酔木 52 栗の実 53 ファックス・窓の外 54
ひなげし・ゴンドラ 55 大阪の橋 56 椅子・その窓から 57
ツクツクボーシと・鳥の声 58 空をとぶ 59
*
あとがき
(同封挨拶状より)
詩集『短詩抄』ができてきました。今まで詩画展に出した作品や、リヴィエールの表紙裏や、ネットで書いた連詩を元にした、現代詩碑戸からの詩を集積したものです。
○詩誌『RIVIERE』106号 |
2009.9.15 堺市南区 横田英子氏発行 500円 |
<目次>
奄美大島の風景 後 恵子(4) 家の声 5 横田 英子(6)
狐の嫁入り 永井ますみ(8) 七月 山下 俊子(10)
海 立野 康子(12) 眠りの中で ますおかやよい(14)
「忘れえぬ人」クラムスコイ作 平野 裕子(16) 旅の途中 嵯峨 京子(18)
風に吹かれて 松本 映(20)
RlVIERE/せせらぎ 永井ますみ/横田英子/石村勇二/ますおかやよい (22)〜(25)
報告「はの字の里」連詩で遊ぶ 河井 洋(26) 「麻と日本人」出版報告 河井 洋(27)
裏庭 正岡 洋夫(28) タイムリミットの夜 石村 勇二(30)
ひねもすの辺り 釣部 与志(32) 重さ 戸田 和樹(34)
赤い雪 蘆野つづみ(36) 蕎原の里 清水 一郎(38)
五月 藤本 肇(40) 僕らの三日間戦争(5) 河井 洋(42)
職業選択の自由について 内藤 文雄(44)
受贈詩誌一覧(46) 同人住所録(47) 編集ノート 河井 洋
表紙の写真/横田英子・詩/泉本真里