きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.9.4 筑波山・ガマ石




2009.10.7(水)


 数日前の分から、5ヵ月ぶりに1誌1作品紹介を再開しました。簡単なコメントばかりで恐縮で、いつまで続くかも分かりませんが、がんばります。今まで励ましてくださった皆さま、ありがとうございました!




詩とエッセイ『視力』8号
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2009.10.10 宮崎県宮崎市 亀澤克憲氏発行
500円

<目次>
■詩
佐藤純一郎――セレネ 2  ヘレネエ(スカイア門の) 4
外村 京子――ひかり沼 6 比良坂を 8        自転 10
亀澤 克憲――村境 13   仕事 16          泡 18
本多  寿――窮鳥 20   静かな土地/晩夏 22    罰 25
■魚眼
本多  寿 26       亀渾 克憲 28       外村 京子 30
佐藤純一郎 32
表紙絵*ほんだひさし




 
仕事/亀澤克憲

 切れた照明
 詰まった便器
 割れた窓ガラス
 回らない鍵
 歪んだ扉

なんて書いたら暗喩のひとつにもなる
でもこれがおれの仕事だ
一日中 壊れたモノたちがおれを呼ぶ
感傷に浸るひまはない
応えることのできるのはホンの一部
次々におしよせる壊れたモノたち

 陥没するアスファルト
 爆裂するコンクリート壁
 ショートする分電盤

いつも不意にやってくるのだ
傷ついて はじめてわかるおまえたちの存在
メモ用紙が机を埋めつくしていく

 舞いあがる砂埃
 大発生する毛虫
 ふえつづける苦情電話

おれのこころをかすっていくものがある
入力されなかった記載事項
今日も
日の隙間から
壊れかけたモノたちがあふれてくる

 詩作品ですから実際の〈仕事〉と採る必要はありませんが、それにしても〈傷ついて はじめてわかるおまえたちの存在〉というフレーズには実感があります。第2連の〈なんて書いたら暗喩のひとつにもなる〉は、詩人の矜持でしょう。共感できる作品でした。




『関西詩人協会会報』55号
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2009.10.1 堺市南区
横田英子氏方事務局・杉山平一氏発行 非売品

<本号の主な記事>
1面 第16回総会のご案内
2面 総会場所・『関西詩人協会会員名鑑』刊行について・運営委員会の模様・西日本ゼミナール報告
3面 ポエム・セミナー「自作を語るXI」
4面 ポエム・セミナー「自作を語るXI」・「詩のフェスタひょうご」
5面 第18回詩画展報告・新会員紹介・ホームページ情報
6面 会員活動・イベント






   
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