きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.9.4 筑波山・ガマ石




2009.10.12(月)


 午前中、運動不足を少しでも解消しようと、隣の山北町にある神奈川県指定史跡「河村城跡」に初めて行ってみました。駐車場から山頂まで20〜30分ぐらいかかるかなと思っていましたが、なんと5分で到達。これじゃあ運動不足解消にならないなと思いましたけど、城跡は意外に広く、1時間ほどかけてゆっくり散策できました。

 河村城は12世紀末ごろに波多野遠義の二男河村秀高によって造られた山城ではないかと推定されています。14世紀には新田義興・義治ら、大森氏、北条氏が城主になっていたようです。16世紀には上杉兼信、武田信玄などに攻められ、1590年に豊臣秀吉の小田原征伐の際に廃城となっています。急斜面と複雑な谷地形を生かした山城で、2003年から山北町教育委員会により発掘調査。まだ調査の過程ですがハイキングコースがかなり整備されていました。

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 拙宅からよく見える丘ですから、あるいは、と思って見下ろすと、しっかり見えました。中央の煙が上がっているあたりが拙宅になります。煙は隣の畑で枯草などを燃しているものです。煙の左にある黒い塊は書斎からよく見える神社の楠木群、奥の稜線は箱根山です。稜線の左端に相模湾があります。また、煙の手前の窪んでいる下を酒匂川が流れています。点々と白く見えるのが私たちの集落です。
 こうやって見ると、ホントに田舎だなあと改めて思います。しかし、水害・風害や山崩れとはまったく無関係。万葉の時代から人が住んでいただけのことはあるのかもしれません。

 帰宅してメールを見ると、実家の売却を依頼している不動産会社から来信。HPに売却の詳細を載せた、というものでした。宣伝のために拙HPからリンクを張ることを事前に了解してもらっていまから、興味のある人は
こちら をご覧ください。オサコー計画さんのHPから直接連絡をとっていただいても構いませんし、私に メール いただいてもOKです。ご検討ください。




隔月刊詩誌『叢生』164号
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2009.10.1 大阪府豊中市
叢生詩社・島田陽子氏発行 400円

<目次>

一日              佐山 啓 1   おたがいさま         島田陽子 2
日常の出来事          下村和子 3   緑のお札          曽我部晴美 4
廃墟となった神殿の砂のように 藤谷恵一郎 5   十月に挨拶を 他       原 和子 6
融合              福岡公子 8   重たいヨー 他        麦 朝夫 9
孟宗竹と火縄と竹輪と     毛利真佐樹 10   指きりげんまん       八ッ口生子 11
レイ・ゾウ子さん        山本 衞 12   小さな家族の小さな会話(六)  由良恵介 13
莢               吉川朔子 14   十三日 − 迎え火      江口 節 15
店番             竜崎富次郎 16   絵空事ではなく        秋野光子 18
展望              木下幸三 20
エッセイ 身辺雑記(4)    毛利真佐樹 21   本の時間 22  小径 23   編集後記 24
同人住所録・例会案内 25             表紙・題字 前原孝治   絵 森本良成




 
十月に挨拶を/原 和子

十月が 足早にやってくる
風の竹箒で 庭を掃きながら
落葉の靴で ジャンプしながら

毎年きまって 訪れる友人なのに
まだ私は
正式に 挨拶をしたことがない

きげんの悪い日には
死んだ小鳥を 投げてよこす
くもの巣を けちらす
だけど ふと気がつくと
突き抜けた 高い空から
深い 深いまなざしで
私を
じっと 見つめていることもある

雨上がりの 夜の樹々を
ひと足早い クリスマスツリーに変えて
過去の 嘆きを
きらめく星にして
吊してくれる

笑顔で 近づいていって
あらためて
握手しようとすると
なにが カンにさわったのか
突然 巨大な暴風雨になって
ガラス戸を ビリビリさせて
ふるえ上らせるんだから もう

 〈十月〉という月を擬人化して、うまく具体化した作品だと思います。〈風〉〈落葉〉〈高い空〉〈きらめく星〉と、それぞれ特徴的な現象を奇麗にまとめました。何より最終連が佳いですね。〈暴風雨〉をこのように表現した詩を見た記憶がありません。最後の〈もう〉もよく効いている作品だと思いました。




季刊・詩と童謡『ぎんなん』70号
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2009.10.1 大阪府豊中市
ぎんなんの会・島田陽子氏発行 500円

<目次>
かめかめ おかめ/さようならの味/せみのぬけがら 柿本香苗 1
蝉 かわぞええいいち 2             からっぽ/カバになって 小林育子 3
父母 相良由貴子 4               こどもカレンダー 島田陽子 5
一時間目/みつけたもの すぎもとれいこ 6    みんなのうた/短い夜 滝澤えつこ 7
秋のたんぼ/モズとカッコウ 富岡みち 8     つばめの巣/おじいちゃんのカイダン話 富田栄子 9
クモの巣/まるい 中島和子 10          その人は 中野たき子 11
ポスト/老犬 名古きよえ 12           火伏せの地蔵/越後のイチゴ 畑中圭一 13
きっさてん/せんたくもの/秋 藤本美智子 14   ぼくのお願い ほてはまみちこ 15
風/タイのうた 前山敬子 16           ススキ/うんどうかい 松本恭輔 17
お母さんのいない日/空をとんでみたい
.むらせともこ 18
大人はええなあ もり・けん 19          宇宙のカプセル あったなら/つくつくほうしのおひっこし 森山久美子 20
大橋 小橋 ゆうきあい 21            おかあちゃんは しゃあないねん 池田直恵 22
ほうたい雲/せつない科/はた/せんたくあわだちそう いたいせいいち 23
まどさん 井上良子 24              きもだめし/風の道 井村育子 25
本の散歩道 畑中圭一・島田陽子 26        かふぇてらす 藤本美智子 もり・けん 池田直恵 29
INFORMATION 30            あとがき 31
表紙デザイン 卯月まお




 
こどもカレンダー/島田陽子

一月 いいつき ちょきんが ふえた
二月 にげてく せなかに 「おにはそと」
三月 さよなら したかて わすれへん
四月 しらんこ きになる あのこ
五月 ごめんと いわんで ごめんやで
六月 ろうかで さわいで しかられた
七月 ヒーター けしてや おひぃさん
八月 はるから まってた かぞくりょこう
九月 くろうしたけど しゅくだい だせた
十月 じゅうじゅう やきそば じぶんでつくろ
十一月 十一にんで なにして あそぼ
十二月 十二ばんめに やっときた クリスマスのつき

 数え歌と呼んでよい部類でしょうが、現代を感じさせます。〈一月 いいつき ちょきんが ふえた〉はお年玉のこと、〈七月 ヒーター けしてや おひぃさん〉は夏の暑さを見事に表現しています。〈九月 くろうしたけど しゅくだい だせた〉が良いですね。小学校時代を思い出します。〈十二月 十二ばんめに やっときた クリスマスのつき〉は、〈やっときた〉に子どもたちの気持ちが込められていると思いました。






   
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