きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり 】 |
2009.2.3 千葉県鴨川市・仁右衛門島 |
2009.3.20(金)
日本詩人クラブ3賞贈呈式の案内状を発送しました。いつもの封書の月例案内状と違って、今回は往復ハガキでしたので、事務所に何人かが集ってということは止めて、拙宅で一人で作業しました。午前10時から始めて、終わったのが午後8時半。正味10時間ほどの作業でした。往復4時間かけて事務所に行って、皆なで作業した方がいいのか迷うところですが、まあ、今後もハガキは自宅で、と思っています。5月の総会で理事解任になるまでガンバリマース!
○中正敏氏詩集『いのちの籠・3』 |
2009.5.3 東京都豊島区 詩人会議出版刊 2200円 |
<目次>
序
* 風景
風景 12 首の鍵 14 逸話 16
界隈 18 軽子坂 22 裏窓 26
回る 28 空虚 32 標本 34
行方 36
* 心に杭
心に杭 40 ケモノの角 46 核ゲーム 48
元凶 52 夕張 56 干(ひ)菓子 62
大蛇(おろち) 64 α(アルファ)の空 66. 強行 68
いのちの籠 76
* 不知火
虹 80 梢 82 鴉 84
火 86 灰 88 魂 90
蛍 94 凪 100. 否(ノン) 102
箴 106
あとがき 111. 制作 南浜伊作
(帯文より)
詩は何処に座っているか
ともし火を点して
扉をたたく
――序
いのちに触れ
血の管が乱れて木魚をたたく
詩は死に追いつけない
――あとがき
*本詩集中の「いのちの籠」はすでに拙HPで紹介しています。ハイパーリンクを張っておきましたのでご参照ください。
○詩とエッセイ『条件』79号 |
2009.3.15 埼玉県草加市 条件グループ・渡辺研氏発行 500円 |
<目次>
麦わら帽子/三本木 昇 2 傍観者/岡田恵美子 4
オープンカー/齋藤新一 6 学校橋/小貫文敬 10
微粒子抄V/渡辺 研 14 藁/高山利三郎 16
誰が 私/塚本月江 19 鳥影/川野辺 朗 22
編集余滴
傍観者/岡田恵美子
水流れている
沈んだ小石を残して
木の葉
ビニール袋
壊れたアンブレラ
見上げる空の色も
すっきり晴れた日もあるし
どんよりした灰色の雲の日
激しい雨脚に叩かれた日
水面にふっと吸いこまれる雪の日
只じっと見つめている
一人の生命のぬくみだけを
ひっそりと抱えたまま
私は傍観者
どんな波を起すこともできない
何処かで飢えた子が泣き
地震で崩壊する街があっても
それを救うのは
為政者の仕事
そう思う事で心を鎮め
狂いそうな心の調べを
何処かで逃げている
血の噴きそうな焦燥感があっても
水底に沈んだ小石
無力な自分を
流れゆく水の中で
更に透明に晒そうと
静かに息をしている
拙HPでは初めての紹介になる詩誌です。79号という表記の他に「復刊1号」と書かれていました。紆余曲折を乗り越えて復刊なさったことが〈編集余滴〉からも分かります。今後のご発展を祈念しています。
紹介した作品は現代人の抱えている〈傍観者〉的な立場をよく伝えていると思います。〈どんな波を起すこともできない〉、しない〈傍観者〉の〈何処かで逃げている〉心境は私にも当てはまります。〈無力な自分を/流れゆく水の中で/更に透明に晒そうと/静かに息をしている〉のは現実への確かな批判でしょう。静かな調べですが怖い作品だと思いました。
○詩誌『二行詩』27号 |
2009.3.20 埼玉県所沢市 二行詩の会・伊藤雄一郎氏発行 非売品 |
<目次>
地下道 他/布谷 裕 愚作/大瀬孝和
障害を持つ四人の男達が語る幸福論/伊藤雄一郎 位置の感情/小林妙子
展墓/佐藤暁美 散歩道−秋−/渡辺 洋
帰省/濱條智里 ハングル・イン・ザ・女性たち/全 美恵
派遣村/青柳 悠 裏道/永野健二
先人の『二行詩』を訪ねて 第十回 安西冬衛(2)/伊藤雄一郎
後書き
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