きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
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2009.6.11 掛川・加茂花菖蒲園




2009.7.9(木)


 午後から日本ペンクラブ会館で「国際ペン東京大会2010」第7回実行委員会が開催されました。今回の特記事項は記念出版です。日本ペンとして詩朗読会用のアンソロジーを出版する計画がありますが、それではなく、会員の著作の帯に「国際ペン東京大会2010」協賛出版である旨の共通ロゴを入れようというものです。ある時期から書店に共通ロゴが入った本がゾロゾロ並ぶことになり、なにかやるのだなという印象を与えたいという目論みです。そんなことはこれまでになかったことでしょうから、かなり注目を集めるのではないかと思います。
 その共通ロゴを使うのは、会員であれば有名・無名を問いません。国際ペン憲章に違反しないもので、特定の宗教や政治・商業の宣伝物でないことが条件になります。詳しくは近く会員宛に案内状が会報などに同封されて行くと思いますので、それをご覧になってください。

 ここで問題になるのは私家版の本の扱いです。売れている作家からは、自費出版は除外したらどうかという意見が出されましたが、私はそれに反対しました。詩集のほとんどは自費出版です。著名な出版社から出している詩集でも、その実態は自費出版というのが現実です。それを除外したら詩人は誰も参加できなくなります。しかし、自費出版すべてOK、としても問題があります。パソコンで数十部作るような詩集も対象にできるか、という問題です。これも内容さえ良ければ立派な詩集なのですが、基本的には編集者の眼が入らず、さすがに書店で売ることはないでしょう。そこまで対象を広げるべきでもないと思いました。
 そこで提案したのがISBNコード付きを基本とする、というものです。ご存知の方も多いと思いますが、ISBN
は、International Standard Book Number の略で、世界共通で図書を特定するための番号です。訳すと国際標準図書番号ですが、ISBNの方が一般的でしょうね。これがある本は自費出版だろうが企画出版だろうが編集者が介在し、市販ルートに載りやすいものです。この提案は認められました。

 もう一点の特記事項は詩部門の具体化です。詩部門に限らず、文学フォーラムやセミナー・展示の具体化も求められましたが、ここでは私の担当の詩部門についてのみ報告します。
 詩部門は大きく分けて3つを詩人会員に訴えようと思っています。
 1つは朗読会に参加してください、です。3日ほどの日程で3箇所ほどの会場での朗読会を計画しています。海外参加者も含めて200人近くになるかなと予想しています。海外詩人の場合はそれぞれの言語に日本語の意味訳をつけます。翻訳は専門業者に依頼する予定です。日本の詩人は日本語の詩に英訳、または仏訳をご自身の努力で付けてもらうことになります。訳は友人に頼んだり、専門業者に依頼することになるでしょう。朗読はノーマイクの肉声が基本です。翻訳者にそれは求められませんので、翻訳者のみマイク使用となりましょうか。
 2つ目は、その原稿をアンソロジーとしますので、それにご参加ください、ということです。版型の詳細などはこれから決めますが、見開き2頁の片側に日本語、もう片側に英訳または仏訳、海外詩人の場合は原語と日本語意味訳となります。200人参加すると、これだけで400頁の大冊になってしまうでしょう。参加費用はありません。大会運営費の中で賄います。朗読会には参加できないけどアンソロジーには参加したい、というのももちろんOKです。
 3つ目は、上記2点を進めるためのボランティアにご参加ください、です。現在は天童大人さんと私が詩部門担当として実行委員会に参加していますが、もちろん2人で進められるわけがありません。詩人会員の皆さまのご協力を得て進めたいと思っています。朗読会の開催方法やアンソロジーの詳細もご議論いただいて、より良いものにしたいですね。

 以上3点のお願いは、近々、事務局から詩人会員の皆さま、およそ270名に発送されます。ご都合のつくところだけでも結構ですので、ぜひご参加いただいて、歴史に残るような大会にしたいと願っています。どうぞよろしくお願いいたします。




季刊・詩と童謡『ぎんなん』69号
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2009.7.1 大阪府豊中市 ぎんなんの会・島田陽子氏発行
500円

<目次>
赤ちゃん台風/ピンクのまほう       井 村 育 子 1
ぼちぼちもちもち/雑草にも/特急     柿 本 香 苗 2
せなか/丹前              かわぞええいいち 3
豚の四季/サイと目があう/ある日のゴリラ 小 林 育 子 4
春                    相 良 由貴子 5
まるのみ                 島 田 陽 子 6
信号機/もなか              すぎもとれいこ 7
「心」/恋流し川              滝 澤 えつこ 8
あさがお/ゴミ収集車           富 岡 み ち 9
書道塾の先生/母の日           富 田 栄 子 10
飛んでいくよ/おばあちゃんのサンドイッチ 中 島 和 子 11
わかりにくい               中 野 たき子 12
おきゃくさん/見世物の馬         名 古 きよえ 13
親子で鐘つき/きのうのキノコ       畑 中 圭 一 14
バス/はいけん/牛乳を飲むとき      藤 本 美智子 15
ねむりをさそうおまじない         ほてはまみちこ 16
春の中で/キツツキのうた         前 山 敬 子 17
こわい夢/青いアオイ           松 本 恭 輔 18
どうして/さくら散るころ         むらせ ともこ 19
づつうもち/閑かに語る海         森 山 久美子 20
子どものアヒル              ゆうき あ い 21
ふわふわ おふとん            池 田 直 恵 22
生きて行ける子ちゃん/本日閉店      いたいせいいち 23
ここで                  井 上 良 子 24

      本の散歩道        畑中圭一・島田陽子 25
      かふぇてらす      柿本香苗 滝澤えつこ 28
      lNFORMATION            29
      あとがき                   30
表紙デザイン 卯月まお




詩誌『ガーネット』58号
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2009.7.1 神戸市北区
空とぶキリン社・高階杞一氏発行 500円

<目次>

神尾和寿 趣味はボーリング 4         阿瀧 康 爪・ははおや 7
やまもとあつこ ぼうぼう 14          嵯峨恵子 粉にまみれる男/電話好きな男/究極の選択 16
高階杞一 夢の中で/洗面器の世界 32      大橋政人 腕二本足二本/夏の絶叫 36
池田順子 つつみ/やくそく 40         廿楽順治 それから/ねりま/休日 44

1篇の詩から(29) 山田今次 嵯峨恵子 23
シリーズ〈今、わたしの関心事〉NO.58 山本善行/米川 征/岩成達也/高柳 誠 26
雑感 江戸の俳譜あれこれ −『江戸俳譜にしひがし』(飯島耕一・加藤郁乎)より 高階杞一 28
詩集から NO.56 ●詩片
受贈図書一覧 高階杞一 50
ガーネット・タイム 56
人間のこども やまもとあつこ          禁酒の日々 高階杞一
「私」以外の「私」になれること 池田順子
.    続 前世 嵯峨恵子
牢屋に入ったら 神尾和寿            道で 廿楽順治
春から夏へ 阿瀧 康              私の共著本一覧 大橋政人
INFORMATION 62
同人著書リスト 63
あとがき 64




館報『詩歌の森』56号
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2009.7.3 岩手県北上市
日本現代詩歌文学館発行 非売品

<目次>
巻頭エッセイ 山と俳句/岡田日郎
文学館活動時評22 読者になってはいけない人、の姿 ―藤富保男線描展を観て―金澤一志
詩との出会い23 最初に作った歌/小塩卓哉
シリーズ 詩歌の舞台裏4 ただいま現在の詩歌を/酒井佐忠
連載 現代詩時評2 夜と朝に読む本/高橋順
資料情報 受入データ 2009.2〜5
詩歌関係の文学賞 2009.2〜5発表分
第24回詩歌文学館賞贈賞式
第4回現代川柳の集い ご案内
詩歌講座 ご案内
日本現代詩歌文学館振興会 評議員動向 
2009.2〜5
後記






   
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