きょうはこんな日でした 【 ごまめのはぎしり
090611.JPG
2009.6.11 掛川・加茂花菖蒲園




2009.7.16(木)


 午後から制作依頼されている小説集『見捨てられた人々』の著者校正を受け取りに小田原まで行って、その足で東京會舘に向かいました。日本ペンクラブの7月例会です。今回は「国際ペン・アジア太平洋地区会議」に参加している海外ペン会員がゲストでした。
 私はある詩人を会員に推薦していました。例会に先立つ理事会で審査が行われることになっており、本来はその結果を待って推薦詩人に来てもらうのですが、絶対に大丈夫という自信がありましたから、その人にも来てもらいました。結果は、もちろんOKです。

090716.JPG

 写真は最近入会した会員の紹介場面です。日本詩人クラブ会員からも新たに2名が入会しました。さらにペンクラブの電子文藝館委員会にもこの中からお二人が加わってくれることになり、いつもの例会より私には近しいものでした。




大畑善夫氏詩画集『贈りもの』
okurimono.JPG
2009.7.7 埼玉県蓮田市 手造り出版刊 非売品

<目次>
贈り物 4       雪の手紙 6      花語と虫語 8
その人 10       神代文字 14      草葉の陰 16
ごめんなさい 18    私を呼んだもの 20   梅の花 22
花になるには 24    コセンダングサ 26   翡翠 28
何を望むか 30     一人でもいい 32    曇りの日 34
エデンの園 36     天国は何処にあるか 38 木の葉の絨毯 40
落ち葉に座る釈迦 42  防災の日 心の110番
.46 あの世の町 48
星は誰か一人のためにある 52          星には出来ないこと 56
T・Gさんに 58    言葉の目方 60     明星 62
どうみてもバカ 66   悪人正気・善人ぼんやり 70
忙し蟻 72       モーツァルトのトルコ行進曲に歌詞をつける 76
バリエーション 1 おばさんの恨み節 78    バリエーション 2 お巡りさんの歌える 81
世界史 84       コスモス咲き乱れ 86




正岡洋夫氏詩集『食虫記』
syokuchuki.JPG
2009.6.30 大阪市北区 編集工房ノア刊
2000円+税

<目次>
T(壊れる)
壊れる 8       忘れる 14       分からない 18
なくす 24       切る 30        燃えている 36
舞っている 40     死んでいる 44     新しい 48
天気予報 52      落ちる 56
U(食虫記)
蚕 62         蝉 65         蝉茸 68
蛆 71         蜜蜂 75        蟻 78
蜘蛛 81        ウスバカゲロウ 84   ヤゴ 87
池の底から 90
V(帰郷)
来訪者 96       吸血記 104
.      剥ぐ 108
洪水 112
.       埋める 116.      壁を塗る 120
帰郷 124
.       烏 128.        船 132
あとがき 138
カバー装画 作品「帰郷」安元亮祐        装幀 森本良成




 (帯文より)

私の中で 音を立てて 壊れるものがあった
槍のように投げ出されて 砂の上に刺さっているようなのだ
順序がばらばらになって どしゃぶりの雨のように降っている
生きていてはいけないと強迫されながら 死ぬことをまだ悲しんでいる
それが光なのか闇なのかは 今はまだわからない

*本詩集中の
「なくす」「切る」「蜜蜂」「吸血記」(初出は「血を吸う」)はすでに拙HPで紹介しています。初出から一部改訂されている作品もありますが、ハイパーリンクを張っておきました。正岡洋夫詩の世界をどうぞご鑑賞ください。




新・日本現代詩文庫63『門林岩雄詩集』
kadobayashi iwao shisyu.JPG
2009.7.20 東京都新宿区 土曜美術社出版販売刊 1400円+税

<目次>
(中村不二夫選)
詩集
『亀』
第一部
晩秋の夕ベ・18
      亀・18          夏の夜・19        冬の夜・19
わたしのなくしたもの・19 初夏・20
         夏の終わり・20      日暮れ時に・20
悲しむ若い女
(ひと)へ−一精神科医より−・21.     社(やしろ)の境内で・21   夢の蝶・22
月照寺の大亀・22
第二部
白いさざんか−曽山浩吉君(のち浜田と改姓)に−・22
. 弦・22
第三部
人生・23
         晩夏・23         秋の夜・23        蟹(かに)・23
散歩・24
         布在・24         西日・24         なくした思い・25
一日の終わり・25
     九十歳の母・25
詩集
『鶴』
第一部
夕日と少女・26
      鶴・26          林の中・26        丘の上・27
冬の池・27
        母への手紙・27      いのち・29        亡き友に−曽山浩吉君(のち浜田と改姓)に−・29
渡り鳥・29
        山道・30         落花・30         初夏の落日・30
緑陰・31
         夏の夕ベに・31      月のない夜・31      十三夜・31
第二部
沼・32
          夢想・32         凍結・32         まどろみの時・32
北風の強い夜・33
     二月・33         作者・33         怒り・33
深夜・34
         夏・34          奇怪な魚・34       月夜・35
女・35
          幻影・35         夢のわたし・35      秋・36
第三部
夕空・36
         粘国・36
詩集
『湖』
湖・41
          砂・42          秋の日に・42       夢幻・42
木・43
          春の庭・43        晩秋・43         夜の駅前広場・43
人工雲・44
        池のほとり・44      夢・44          夏・44
冬の日に・44
       冬の夜・45        石面・45         花咲くイヌフグリ・45
秋の夜・45
        生きる・45        風の強い夜・46      崖(がけ)の上・46
八月・46
         秋・46          裸木・47
詩集
『海の琴』
(かえで)の大木・47    山寺の春・47       冬の夜・48        具星人の哄笑・48
水族館・48
         モヨウフグ・48      ナンヨウハギ・49     タコ・49
谷川にて・50
       老人ホームにて・50    存在・51         コノ世・52
四十九日・52
       異界・53         夢・54
詩集
『風変わりな船に乗って』
若草山遠望・55
      風変わりな船に乗って.55 冬の日の午後・55.    冬の真夜中・55
早春の日に・56
      早春・56         山の上−長女の夫の家族を偲(しの)んで−・56
鳥獣戯詩−動物からヒトヘのメッセージ−・57
      カラス・57        ネコ・57
 キツネ・57
        タヌキ・58        オオカミ・58       ブルドッグ・58
 サル・58
         トカゲ・58        カメ・59         ヘビ・59
 ワシ・60
         ハゲタカ・60      里の秋・61        月夜・61
詩集
『島の伝説』
冬・62          歳末の食堂街・62     師走・62         冬の日の午後・62
冬の夜・63        島の伝説・63       春の夕ベ・64       五月の朝・64
赤ちゃんに・64      夏・65          夏の夜半・65       岸辺に腰を下ろして・65
宇陀へようこそ・67    日だまり・67       鳥と女・67        山村・67
秋日和・68        森の中・68        寺の秋・69        高原の秋・69
若くして逝った友へ−高校の同級生川合健一君に−・69
 秋・70          円成寺庭園・70
秋の便り・70       山里・71         秋の暮れ・71       山の上の墓・72
丘の上・72        地下室・72        小春日和・73       女へ・73
偶感・73         笠置の大石・73      一月・74
詩集
『やぶにらみ動物記』
春の野・74        やぶにらみ動物記・74   アオサギ・74        チョウ・75
 セキレイ・75       スズメ・75        クジャク・75       フラミンゴ・75
 ナマケモノ・76      クエ・76         ワニ・76         ゾウガメ・76
 ハト・76         シチメンチョウ・77    クモ・77         アリ・77
 クサガメ・77       イヌ・78         カラス・78       山の麓・78
冬山の詩
(うた)・79     鳥の話・79        異変・80         ニンゲンを見に行こう・80
ナウロン・80       化け物・81
詩集
『火の鳥』
第一部
(くだ)・81        とりあえず・82      山桃の木・82       池に住む白鳥・83
あの世の友よ・83     日だまり・84       アーギティオの歌・84   贈ることば・84
第二部
老いた父・85       思い出・85        病床の父に・86      臨終の父・87
火の鳥・88        父が歌っていた唄・88   火葬場にて・88      父は眠る・89
歌・89          ふるさとの寺で・90    父を偲
(しの)んで・90    手紙・90
高みより・91       夜の風景・91       葉桜の下で−忘父七回忌に−・92
手・92          その手・92
詩集
『泉のほとり』
土の上・93        訪問・93         秋日和・93        水辺の鹿・93
波と月・93        春の池・93        春の雨・94        彼岸前・94
一日・94         烏・95          活魚料理店・95      青い男・95
晩秋のクヌギ林・95    道中・95         一月の公園・96      雲・96
二月・96         冬・97          冬の夕暮れ・97      風の歌・97
冬の夜・97        日暮れ時・98       遠景・98         早春・98
春・98          花見・99         春の山・99        初夏・99
初夏の池・99       新緑の山・99       八カ月の孫娘・100     森の小道・100
夏の夜の夢・100      朝の挨拶・100       夕ベの雲・101       蝶の夢・101
盆踊りの夜・101      公園の片隅・101      夏の夜・102        良夜・102
里芋・102         秋の夜・102        冬の空・103        自らに・103
老いた母・103        窓・103          廊下・103         見舞い客・104
 目・104          雲・104          花瓶・104         母の歌・104
 元祖・104         母のつぶやき・105     病室・105        泉のほとり・105
詩集
『仙人の夕餉』
のぞみ・106        明日香の春・106      夏の宵・106        四季・106
 春・106          夏・107          秋・107          冬・107
春の宵・107        街路樹・107        上野城・107        おんな・108
西日・108         甘樫
(あまかし)の秋・108   蜘蛛(くも)・108       落花・108
奈良の春・109       鯉
(こい)・109        春の夜・109        五月・109
夏の池・110        秋のひととき・110     老いた母(続)・110      雲と木・110
 探しもの・110       夏の夕ベ・111       病室の窓から・111     病室・111
 母骨折・111        手術室へ向かう母に・112  母と子・112        術後三日日の母・112
 母の夕食−術後二カ月−・112             老いた母・113       鈴・113
 夕食後の母−術後八十日−・113            長寿国日本・114      病床で・114
 病室の母・114       母に・114         窓・114          病室で・114
 見舞・114        北白川・115        残照・115         秋の川・115
夜・115          人に・115         ある時・116        晩秋・116
冬の夜・116        冬の山・117        生き方・117        仙人の夕餉
(ゆうげ)・117
仙人の趣味・117      仙人のひととき・118    仙人と天狗・118      仙人の散歩・118
仙人と狐・119       岩・119          真冬・119         顔・119
挙句・120
詩集
『城』
城・120          詩人・120         路上・121         霧・121
雲・121          山・121          仙境岩根沢・121      岩根沢の道端・122
山寺人出・122       山峡
(やまかい)・122     若葉のころ・122      夏の川・122
散歩・123         秋の夜・123        木の実の熟すころ・123   秋の夕ベ・123
秋の川面・124       秋晴れの午後・124     トキワサンザシの実るころ・124
晩秋の池・124       組詩「山河」・124      海・124          岩・125
 石・125          霧・125          風・125          雲・125
 月・126          川・126          煙・126          虹・126
森の話・126        春・127          家・127          昼・127
夜風・127         詩作・127         記憶の森・128       落日・128
問答・128         人影・128         初夏・129         決意・129
夜の闇のなかで・129    晩夏・129         秋・130          伊根の舟屋・130
蕪村生母の地・130     夜の海・131        大江山・131        閑吟独詠・131
目・133          木目・133         杖・133          深山・134
道に迷う(一)・134     道に迷う(二)・134     山峡の秋・134       孫来訪・135
青鬼・135         舟・135          壁・136
詩集
『道しるべ』
花の涙
春風・136         雨・136          西洋タンポポ・137     林・137
春の宵・137        川・137          散歩道・137        初夏・137
沼・138          夏の湖・138        秋の野・138        遠景・138
ふるさと・138       秋の小川・139       秋の林・139        冬の鹿・139
冬の夕焼け・139
古稀の盆
道しるべ・139       秋篠寺・140        おとこ・140        紙・140
山頂・140         いとなみ・141       古稀の盆・141       いのち・141
途上・141         偶感・141         蜜柑
(みかん)・142      檻(おり)・142
孫娘のことば・142     冬・142          目・143          詩・143
ことば・143
銅版画
友に・143         鈴の音
()・146      船・147          あの世の君に171
年賀状・147        亡き友に・148       塔・148
夢幻境
夢幻境(一)・148      夢幻境(二)・148      夢幻填(三)・149      夢幻境(四)・149
夢幻墳(五)・149      夢幻墳(六)・149      夢幻境(七)・149      夢幻境(八)・150
夢幻境(九)・150      夢幻境(十)・150      夢幻境(十一)・151     夢幻境(十二)・151
夢幻境(十三)・152     夢幻境(十四)・152     夢幻境(十五)・152     夢幻境(十六)・152
夢幻境(十七)・152
未刊詩篇 花の下・153
エッセイ 形式について−詩と音楽−・146
解鋭
中原道夫 二つの血の流れが生んだもの −門林岩雄の詩の世界−・164
相馬 大 「母の目」にみえた愛と −父への手紙「一日一日が宝」に−・170
年譜・179




 (表4より)

 門林岩雄の中には二つの大きな血の流れがある。教師や医師の多い父方の血と、文学愛好家の多い母方の血である。この詩集を読んで感じることは、その二つの血の流れが、ときには一つになり、ときには絡み合い彼の中を流れていることである。知的なもの、常套的なものと、内部から迸るもの、感性に訴えようとするものとが入り乱れてぼくらに話しかけてくる。(中原道夫・解説より)

 この詩人は、平成三年(一九九一)五十七歳から、詩作をはじめている。詩の出発年齢が、おそかったからか、毎年のように、詩集を出版している情熱的な医師詩人である。それは、詩作品「目」にみる、母と子の愛が生みだしたものであり、詩作品「高みより」の、父の冷静な教育愛から生みだされたものであると、判断できるもののようである。(相馬 大・解説より)

*著者の作品は拙HPでも多くを紹介しています。本詩集では
「島の伝説」「化け物」「管」「泉のほとり」「四季」「道しるべ」などが該当します。ハイパーリンクを張っておきましたので門林岩雄詩の世界をお楽しみください。





   
前の頁  次の頁

   back(7月の部屋へ戻る)

   
home